さて、では450系統の近交系の外に出るとどうなるのか。もう一度概念図を。

ACGGGTTCCCAGGAAA…(ワイルドタイプリファレンス 99%同一塩基種であるもの)

ACGGGTTCCCAGGAAA…(サンプル1番 B6塩基配列)
ACGGGTTCCCAGGAAA…(サンプル2番 129塩基配列)
ACGGGTTCCCAGGAAA…(サンプル3番 DBA/2塩基配列)
ACGGGTTCCCAGGAAA…(サンプル4番 BALB/c塩基配列)
ACGGGTTCCCAGGAAA…(サンプル5番 塩基配列)
ACGGGTTCCCAGGAAA…(サンプル6番 塩基配列)
ACGGGTTCCCAGGAAA…(サンプル7番 塩基配列)



ACGGGTTCCCAGGAAA…(サンプル450番 塩基配列)




縦にたくさん加わってきます。それとともに横もだんだんと窮屈になってる予感。



(2021/7/27)


任意の1匹のマウスの300万個所にSNPsがあるという命題に関して、上記の検体数をドンドン増やしていくとどうなるかというと、凡そ25億を300万で割って833検体を超えると重複が始まると分かる。いくら重ねてもワイルドタイプ塩基とSNPsの比率を1%と決めている以上無暗に新たなSNPsが現れてくるわけではない。検体数を増やすことによって分かるのは種の中で1%という定義を守っている限り、実験マウスの中で300万あるとされたSNPsが種全体に検体数を増やすともう少し増えるかもしれないと言うことであるが、それがどの程度かは調べてないから分からないということになる。

定義は実験マウスの範囲内で1%以上と定義された任意の1匹のマウスの保有するSNPs数は300万程度であるということのようだ。ここにはクローズドコロニーも入っているので、だから近交系マウスの範囲内で300万ということではないが近からずとも遠からずという程度の数値であろうとは言える。

実際には例えばB6のSNPsは正確に登録されているのであるからデータベースからコンピューターで数え出せばわかることだが、こちらがど素人なので調べ方が分からないということもありますが、それを行ってどこかに書いてくれた人もそんなにいないみたいですね。

体細胞は一回の分裂で30個所くらいに変異を起こします。人間の細胞はテロメアの関係もあって60回くらい分裂できるのでしたかね。体中のあちこちに違った変異細胞ができる。培養細胞の場合、特にES細胞はテロメアの再生が行われますからもっと多いし、植え継ぎの関係でシャーレごとに偏りができますね。
でも今ここで論じているSNPsというのはマウスの交配の時の変異が進化の過程の中で固定されて来た多型ですから、基本生殖細胞にある変異箇所の話です。体細胞のあちこちにいろんな変異細胞が出来たところで、個体は最終的に死んで土に帰りますから関係ありません。永遠に生き続けたがっているのは遺伝子です。それは生殖細胞によって引き継がれていくものです。
SNPs というのは多型です。SNVsと違うものです。ある生殖細胞に今1個のSNVができたとしてもそれは多型ではない。なぜならまだこの先生き残れるかどうかの試験に通ってないんです。SNPsというのは種の中に1% ある多型です。長い進化の経過を経ていつも1%存在しているんです。学とみ子とか学とめ子とか概念の違いを考えない浅慮の人が多い。
これらのSNPsは自然界では有性生殖の機能と更に染色体の交叉によってランダムに個体に分配されている。近交系マウスは自然界の一つがいがたまたま持っていたSNPsを近親交配によってホモに固定しただけのものです。450種の違うマウスが450匹居ると言う世界です。同一系統内は全部一卵性双生児状態です。物理学では同一時刻に同一の場所に二つの物体は存在し得ませんから、一卵性双生児も別の物質ですが、遺伝学定義では同一認識すると言う約束に過ぎない。そもそも電磁波は同一時刻に同一の場所に別の発生源の波が存在し得ます。なんでも定義次第なんですね。最初の定義が曖昧だと言ってることは何でももっともらしくは言えてしまうんですね。そして大体学問の初期はその最初の定義が曖昧であらざるを得ないんです。研究するに従って定義の方がだんだん厳密になってくる。今まだそんな時期ではないですね。10000匹の全解析に1億円かかります。自分で研究費を1億円集められる人ってそんなに多くないでしょ。その内100万円でできるようになったら調べる人も増えてくる。もうすぐですね。そうなればSNPs定義もどんどん変わってくるでしょうね。こういう事情というのはどんな分野でも同じですね。最初から何もかもわかっている人はいない。

では、SNPsの概要がなんとなく分かったところで、BCA報告に戻りましょう。今度はFES1とFES2で異なっているSNPsの意味です。
FES1とFES2のマウス背景は同じです。どちらも129X1 x B6Nです。どちらの親も近交系マウスで300万の登録SNPsを129とB6で互いにほぼ全部違うサイトに持っています。近交系マウスですから相同染色体上のSNPsは同じ場所にあります。そして交配で互いの配偶子から一本ずつ受け取りますからF1は129から300万か所、B6から300万か所の計600万か所にSNPs を持つことになる。
これが奇異な感じがするとしたら、近交系マウスは全く同じ300万か所のSNPsを持つ染色体を2本ずつ持っていることに気付きにくいからです。同じものを二組持っている場合SNPs数としては一組分しか数えませんね。では野生のマウスではどうなっているかというのが今までさんざん考えてきたことです。両親から受け継がれた相同染色体のそれぞれのSNPs数は600万だということになる。母親から300万、父親から300万受け継ぐ。父母のSNPsは同一サイトにはない。これが近交系マウスにされるとどうなるかというと、どちらか一方にホモにされていく。つまり300万ずつの同じSNPsを持つようになるわけです。これは無論、近交系マウスの任意の一匹の持つSNPsが300万だと言う仮定のもとですよ。だから実験マウスの範囲内で任意の1匹のマウスが持つSNPs数は300万であるということから近交系マウスがそうだと考えると、野生のマウスでは600万のSNPsがあるという話になるわけです。

どうもこの辺りまだ釈然としませんよね。何かの定義が曖昧なんですね。天才高橋洋一氏なら解を示してくれるかもしれませんね。これって数学の問題だと考えるとそんなに複雑な感じもしないんだけど。なにかを厳密に定義したらすらっと解けてしまいそうですよね。逆に言うとSNPs定義が何か形式論理的に間違ってるのでないかと。



(2021/7/28)

だんだん見えてきましたかね。300万という言葉が独り歩きしているんですが、例えばB6Nという近交系マウスの登録SNPs数が300万だと言うことは今前提されているわけです。そしてこの1%条件を満たしている範囲を実験マウスだと推定したわけですが、この中のクローズとコロニーはこれを考えるときに複雑なので、今範囲は近交系マウスの範囲だったのだと更に仮定を加える。そこまで絞り込むと実は数値は変わってくるのだと言うことかも知れませんが、そこは、後から自分の認識を修正していけばいいだけの話です。

範囲が狭められて来たことによって近交系マウスの特殊性が数の数え方に関係すると言うことが分かったところです。なぜなら染色体は父母から1本ずつ2本受け継いでいる。マウスの場合は19対とXYで40本です。常染色体は基本的には同時に遺伝子発現している。働きは同じです。でもSNPs数を数えるときには別です。

自然界の交配は任意交配(random mating)と呼ばれていて、研究上は近親交配(inbreeding)と対照的に認識されていてる。後者が進むと、父母から別々に貰っていた染色体上の対立遺伝子座のホモ化(同祖化)が進む。これを極度に進めたのが近交系マウスです。父母どちらかへのDNAサイトのホモ化が進んでいきますが、そのときにSNPsもどちらかに固定化される。つまり同一座に同一塩基が並ぶ。

ACGGGTTCCCAGGAAA…(ワイルドタイプリファレンス 99%同一塩基種であるもの)

近交系マウス***
1個
ACGGGTTCCC
GGGAAA…(父)
ACGGGTTCCCGGGAAA…(母)

任意交配マウス***2個
ACGAGTTCCCAGGAAA…(父)
ACGGGTTCTCAGGAAA…(母)

この一般に流布されている300万個というのはどちらの数え方なんですかということです。上を2個と数えることは無いでしょうね。するとB6NのSNPsが300万個だということであるのなら、129B6F1のSNPs総数は600万個になる理屈です。

B6N***1個
ACGGGTTCCC
GGGAAA…(父)
ACGGGTTCCCGGGAAA…(母)

129X1/Sv***1個
ATGGGTTCCCAGGAAA…(父)
ATGGGTTCCCAGGAAA…(母)

129B6F1***2個
ACGGGTTCCCGGGAAA…(父)
ATGGGTTCCCAGGAAA…(母)

BCA報告の図はDNA配列区間を区切って、その中に登録通りに129とB6のSNPs塩基があって、それぞれ登録数通りの数あればグリーンに色付けする。どちらのSNPsもない場所は白に識別されるのでした。

129B6F1***2個
ACGGGTTCCCGGGAAA…(父)
ATGGGTTCCCAGGAAA…(母)

B6Nの父親の登録SNPは11番目のサイトにGで1個登録されている。129X1/Svの母親の登録SNPsが2番目のサイトにTで1個登録されている。B6Nには1個の登録に1個実際にあった。100%である。129X1/Svには1個の登録に1個実際にあった。100%である。従ってこの範囲は理屈通りに半々にあるからグリーンに色分けされるということです。そしてだからすべてのこのグラフは白でないところは全部グリーンでなければならないのです。再掲します。
>>
和モガさんの「SNPはマウスで約300万個あると言われている。」の意味は例えばB6とワイルドタイプ配列とを比較し、かつ、変異している箇所のそれぞれを全部調べて集団内で1%以上に見られるということが統計的に分かっているものが300万だと言う意味で、その意味で「マウスの染色体は性染色体の他、1番~19番まである。このため、ざっくり言うと6番染色体のSNP分布図は約15万個のSNPを色分けしたモザイク画ということになる。」という理解はこれはこれで正しいと分かったところです。

もう少し厳密に考えられるようになりましたね。まず最初に「SNPはマウスで約300万個あると言われている。」の意味ははっきりしてないが、今のところ私の理解は近交系マウスの範囲内で定義づけられたものという理解です。また、300万個を前提した近交系マウスであれば、「マウスの染色体は性染色体の他、1番~19番まである。このため、ざっくり言うと6番染色体のSNP分布図は約15万個のSNPを色分けしたモザイク画ということになる。」というところは倍の30万個のSNPsを色分けしたものという理解になりますね。

話を戻して、FES1とFES2はどちらも129B6F1ですから作成時の親の雌雄のコロニーの近交系が崩れていなければ差異なんてある筈がないわけです。笹井さんがそんなこと分かりますかねと記者会見で疑義しましたよね。自家繁殖させていて近交系が崩れているマウスなんて自分の実験室では使ってないから気づけなかったんですね。近交系が崩れていなかったらBCA報告なんて不可能だったでしょうね。
笹井さんの言ったように、FES1もFES2もどちらもBCA報告の様に分析したら白と緑の区分けになるだけで基本完全一致して何も識別できなかったはずです。ところが事実は一致してしていないわけです。だから分かることがあった。


ル412


FES1とFES2との違うところです。下2列です。違うのは赤枠の中ですよね。
その前に全体が白とグリーンにならないといけないと言う意味ではピンク部分の説明も必要ですが、これは基本的にジャクソン研究所での報告原因ということでしたね。もう一つはブルーの部分ですが、この原因は岡部研か若山研での何らかのマウスコンタミ原因らしいということです。たぶん後者らしいということです。これに関しては桂報告書に説明がある。以下です。
>>
(2)常染色体の SNPs も同様にして調査した。その結果、STAP 幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1、および ES 細胞 FES1、FES2、ならびに小保方研ストック ES 細胞 129/GFP ES は、ほぼ 129 x 1/SvJmsSlcxC57BL/6NCrSlc の遺伝的背景を持つことが判明した。 ただし、本来は全ての SNPs で 129 と C57BL/6 のヘテロ接合体になるべきと考えられたが、実際は、FES2 を除く 4 株では、調査した 99 か所中 4 か所において129由来のホモ接合体になっていた。このことは、これらの幹細胞を作製したマウス系統の遺伝的背景に不均一性があったため生じた可能性と、これら 4 か所において突然変異が生じた場合とがあることを示していた実際、若山研で飼育されていた Acr-GFP/CAG-GFP マウス(遺伝的背景は C57BL/6)には、その遺伝的背景に不均一性が見られた( 3)NGS による解析結果 を参照)。 

「本来は全ての SNPs で 129 と C57BL/6 のヘテロ接合体になるべきと考えられた」、という部分はいいですよね。染色体は129とB6から一本ずつ来るんですからヘテロ接合になって、解析グラフは全部グリーンのはずだと言ってる。以下の理解ですね。

129B6F1***2個
ACGGGTTCCCGGGAAA…(父)
ATGGGTTCCCAGGAAA…(母)

問題は「実際は、FES2 を除く 4 株では、調査した 99 か所中 4 か所において129由来のホモ接合体になっていた」の部分です。129由来のホモ接合体というのはB6をリファレンスにして調べているんですね。再掲しましょう。以下の様に調べたのでしたよね。BCAにはリファレンスはthe GRCm38 (mm10) mouse reference genomeだと書かれてました。B6でしたね。
>>
REF    ACGGGTTCCCAGGAAA…(B6N)

BL6     ACGGGTTCCCAGGAAG
129     GCGAGTTCCTAGGAAA…

全解析しているのですから調査した99か所というのはおかしいですよね。この場合、129マウス側のB6マウスコンタミも含めているのでしょう。要するにグリーンもしくは白でないところで、だからピンクとブルーになっている99か所だという意味にしか受け取れませんね。そして4か所というのは実際ブルーになっている場所ですよね。そこが「129由来のホモ接合体になっていた」というわけでしょう。赤枠の中は3か所ですが11番染色体の赤枠の外にもう一つのブルーの塊がありますよね。それで4か所になる。

「これらの幹細胞を作製したマウス系統の遺伝的背景に不均一性があったため生じた可能性と、これら 4 か所において突然変異が生じた場合とがあることを示していた」の部分に意図的な概念混交がありますね。遺伝的背景不均一というのは交叉原因です。連続して染色体の一部が入れ替わるんです。それに対して突然変異というのは配偶子にあったSNVであるか、培養点突然変異のどちらかの事です。4か所のブルー部分はクラスターとして認識されていますから、これはマウスコンタミが原因で生じた交叉原因が主だということは当然で、だからこそ、実際、若山研で飼育されていた Acr-GFP/CAG-GFP マウス(遺伝的背景は C57BL/6)には、その遺伝的背景に不均一性が見られた」と確認されているんです。突然変異に関してはマウスで調べたとは書かれていませんね。これが後に問題になったわけで、私の説では虚偽捏造記載だということなんですが、繰り返しませんよ。

( 3)NGS による解析結果 を参照)に関しては以下です。
>>
3)次世代シークエンサー(NGS)による解析結果 
表:STAP 関連細胞株一覧に挙げる 12 種類の幹細胞のうち、FLS-T を除く 11 種類、そ れらの幹細胞が作製された 129 系統、および C57BL/6 系統に関して、全ゲノム SNPs 分 析を行なった。その結果、STAP 幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1 および
「129/GFP ES」と呼 ばれる小保方研のフリーザーから発見された ES 細胞は、2005 年に若山研で樹立された 受精卵由来の ES 細胞 FES1 および FES2 と遺伝的背景の類似性が高いことが明らかにな った。 これら 5 種類の細胞の SNPs 分布を詳細に観察すると、特に疑義の生じている STAP 幹 細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1、ES 細胞 129/GFP ES および FES1 の 4 細胞株の遺伝的背景は 酷似していることが判明した。他方、ES 細胞 FES1 と同時に樹立された ES 細胞 FES2 は、 ES 細胞 FES1 とかなり類似した SNPs 分布を有するものの、第 6 染色体、第 11 染色体お よび第 12 染色体の一部に ES 細胞 FES1 と異なる領域が存在していた。これら 3 領域で は、ES 細胞 FES2 で B6/B6 の SNPs が ES 細胞 FES1 ではおしなべて B6/129 となっており、 また、ES 細胞 FES2 で B6/129 の SNPs は ES 細胞 FES1 で全て 129/129 であるという極め て特徴的な SNPs パターンの相違を示した。このことから、ES 細胞 FES1 と ES 細胞 FES2 の樹立当時、交配に用いられた親マウスの遺伝的背景は均一ではなく、第 6、第 11、第 12 染色体のこれらの領域が B6 の SNPs のものと 129 の SNPs を持つものが併存していた と推定される。そして、ES 細胞 FES1 と FES2 は、樹立時にそれぞれ異なる SNPs を持つ 染色体を親マウスから受け継いだ可能性が高い。ES 細胞 FES1 と FES2 で異なる SNPs を 示すこれら3つの染色体領域に関して、2012年に樹立されたとされるSTAP幹細胞FLS3、 FI 幹細胞 CTS1 および小保方研ストックの由来不明 ES 細胞 129/GFP ES は、ES 細胞 FES1 とほぼ同一の SNPs パターンを示し、ES 細胞 FES2 とは異なっていた。 上記の 129 由来のホモクラスターは、染色体上の狭い領域に突然変異によって生じた SNPs が点在するものであり、今回 4 種の幹細胞には、第 6、第 11、第 12 染色体上に 129 に特徴的なクラスターが、また第 17、第 18、第 19 染色体等に C57BL/6 のクラスターが 認められることから、TaqMan PCR によって観察された 129 ホモの SNPs はこれら幹細胞 の作製に使用したマウスに存在した遺伝的背景の不均一性によるものと結論づけた。 ES 細胞 FES1 と FES2 でのみ異なる SNPs に関して、両者の遺伝的背景の相違によると 判断された上記第 6、第 11、第 12 染色体の SNPs クラスターを除外し、残った 1,290SNPs を用いて比較を行うと、STAP 幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1、および、ES 細胞 129/GFP ES は同一細胞株といって良い程の高い類似性を示すことが判明した。従って、STAP 幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1、および 129/GFP ES は同一の細胞由来であり、ES 細胞 FES1 と同 一、あるいはそれから派生した株の可能性が高い、と結論づけた。



(2021/7/9)


なぜ<「129/GFP ES」と呼 ばれる小保方研のフリーザーから発見された ES 細胞>が数あるFLSの使用中株の中から選ばれたのかに関してはすでに何度も述べています。この虚偽報告の虚偽の根幹にある調査チームの悪事で、桂や松崎の罪ですが、今は繰り返さない。まあ、彼らも組織人として文科省指示には逆らえなかったと言うことです。早く終わらせろ言うことです。天下りの問題に絡ませるなということです。この捏造事件自体には文科省は関与してない。捏造しろなんて何の得もないことを言うはずがない。事後処理として困ったことになったというだけのことです。本当は日本の官僚組織の腐敗と長期経済停滞との関係の一角が見えているわけで重大問題ですが、所詮文科省なんて重箱の隅です。まあ、宇宙は人類が滅んでもケロッとしてるでしょう。まして日本なんて滅んだところで。まして、自分で腐って自分でゆで蛙になって滅ぶのを見れば宇宙は呵々大笑するだけでしょうや。

ここは一応桂報告書を巡る事件だけを考える場所です。<2005 年に若山研で樹立された 受精卵由来の ES 細胞 FES1 および FES2 と遺伝的背景の類似性が高いことが明らかにな った。>と、藪から棒にそんな細胞持ち出されてきてもねえ。誰がそんなもの持ち込んできたのよということが最初に問われなければならないことです。そもそも当時でも存在してないと言ってる細胞が何で今解析対象として松崎の前にあるのかねということです。出本は京都大学の大田さんですよね。しかも一旦調査対象者であったはずの若山さんの手元に送られている。そこから東北大と東大に送られ、理研にはどういうルートで送られてきたのかも書いてない。つまり証拠能力の検証が行われてないわけです。こんな報告書を受け取った文科省はアホなのかと言ったところで、アホであるかもしれないが、そもそも早く収束させろと指示しているのが文科省なんですから、中身の理解なんてどうでもいいんです。CDBを解体して新組織に作り替えて、はい始末書書きましたといういつもの役人的処置手段です。何も変わってません。野依さんも責任取った格好で他の組織に人事異動しただけです。書類は全部法的期間内はどこかの倉庫に放り込まれています。年金問題時にばれてます。焼却するとなぜないのだと問われたときに焼却指示を出した役人の首が飛びますからね。そんな度胸のある役人なんていません。組織というのはこそこそと誰がやったか分からないような形で悪事が集積されてくるんです。昔からそうなってましたと言うやつです。最初にやったやつが死んでると好都合ということです。生きてる間は庇う。だいたい自分たちによくしてくれる悪事をやってくれているから庇うんです。たくさん天下り先を作ってくれた。だから皆に押されて出世する。組織内では善です。国家単位では税金の役人組織による私的流用です。
こういうのって昔からあるのよね。江戸時代でも改革なんて言ってたでしょ。こういうのって全体がうまくくまわらなくなってぎすぎすし始めるんですね。倭人大乱とかね。応仁の乱とかね。世界規模だと黒船来航明治維新なんてね。ははは。チャンコロ国の王朝興亡史に典型的に見られますね。あいつらは根がアホだからね。組織を自分でコントロールできる奴らが生き残っていくんだろうね。アングロサクソンというのはそういう知恵にたけてるとは見えるから、組むならああいうのでないと危ないねえ。よく勉強しなさいよ。今回の民主党による不正選挙のあのダブスタも根本的に今トランプ政策をこのまま推し進めると米国の利益に反するという決断があるんだよね。民主主義の根源を揺るがすようなあからさまな選挙不正を行っても貫徹する。あれだね。チャンコロ国の中にある米国資産の保全を行う前に喧嘩売るなという判断です。今準備してるんだよね。シュウ・チンピラが死ねば解決することでもあるしと。宇宙は人類が滅んでもケロッとしてると言う覚悟です。

話がそれたが、伏線は放医研に出した調査ですね。あそこからアクロシンが入っているんだという発見に至るシナリオがあって、それを作っているのが若山さんです。アクロシンが入っているのは自分で岡部マウスとのF1で実験していたんですから分かり切ってる。それを実は「僕のマウス」でやった実験だったと言う話にして、自分はしらなかったのだ。小保方さんが自分にアクロシン入りの細胞を渡したのだと言うことがだんだんわかって来たと言う芝居作りですね。そこに最初の乗ったのが馬鹿Kohoですね。アホそうな顔してますからね。今から彼の論文検討をしようというのです。大馬鹿先生の論文検証ですから楽しみですね。まだ前振りが終わらない。はは。

次です。一つづつ検討する。<ES 細胞 FES1 と同時に樹立された ES 細胞 FES2 は、 ES 細胞 FES1 とかなり類似した SNPs 分布を有するものの、第 6 染色体、第 11 染色体お よび第 12 染色体の一部に ES 細胞 FES1 と異なる領域が存在していた。>というのは以下の赤枠の中です。


ル17

ル19

非常に奇妙ですよね。大田さんは2005/12/7に同時に恐らくひとつがいのペアから受精卵を取り出してESにした。2株樹立できたのか、もっとできたが2株選んだのかは分かりませんが、この二株は雌雄のどちらが原因かは分からないが、この3か所に関して大雑把に言ってFES1にはB6ホモ部分が無く、FES2には129ホモ部分が無いので、マウスコンタミの所為で雌雄どちらかの配偶子に違う配列が分配されていると言うことになる。子細に検討してみるとまずFES1は上の3行と全く同じです。つまり129/Sv x B6Nなんです。

ル412

対してFES2にはntESG1、G2と共通配列が一部にある。

ル17

ル19

FES2とntESG1,G2を比べてみてください。この129のピンクコンタミ部分はterなんです。X1ではありません。ところがその部分以外のピンク部分はntESG1,G2にはありません。

ル412

ル413


三種のマウスがあるんです。

①FLS3,129/GFP ES,CTS1,FES1
②FES2
③ntESG1,G2

①の129/GFP ESを太田さんの置忘れ細胞だと言うことにしたがっているわけです。でも大田さんは全部持ち出したはずだがと言ってる。まずはそういわれたらこの129/GFP ESはFLS3の使用中の別株ですねということになるし、CTS1もアクロシン入りだったんですから、若山さん、あなた「僕のマウス」を使ったという証拠はどこにあるの。最初から岡部マウスとのF1を小保方さんに渡してたんじゃないのと問わねばなりませんよね。最初のキメラ成功したF1マウスは「僕のマウス」じゃなかったよね。129 x B6GFPが正しいんだったよね。ヘテロマウスだったんじゃないか。この時のB6GFPって岡部マウスじゃなかったの。テラトーマからアクロシンが出たのはあなたが何かしたからじゃないの。何があったの。と、問わねばなりませんよね。
FLSを作る時に小保方さんが大田ESの置忘れ株に129/GFP ESなんてラベルを張って、若山さんにGFPが半分しか来なかったと言われてそこに+/-なんて書き加えたサンプルを何本も残すなんてないでしょ。そもそもナイフ切り分けで出来たと言ってるのに以下はなんだよ。

ル175
今、これを何度も提示するのは犯人が若山さんだよということを繰り返しているだけではありません。桂報告書は虚偽報告書だよと言うことに注意を向けようとしているんです。犯人が若山さんなのに小保方さんが犯人だと示唆している報告書は調査者が若山さんに騙されたからではなく、自ら若山さんが犯人だと分かっていながら、小保方さんを犯人だとして尻尾切りしようとして捏造報告書を書いたのだと言うことを指摘しようとしているのです。



(2021/7/30)


先に③のntESG1,G2をやりますが、これはまずntESです。使われた核はどちらもB6N x 129+Terです。一般にntESはクローン胚作りからはじめますが、一匹のF1マウスの尾部細胞の核を移植します。移植された一個づつの核の中のDNA配列は全部同じです。たくさん作って胚盤胞段階でインナーセルマスを取り出してES培地で培養します。まずこの段階でふるい落とされて数が減る。そして次にこの細胞をキメラ胚に入れてキメラ樹立確認をします。最終的にはそのキメラのジャームライントランスミッション確認を終えた細胞株が樹立細胞株になる。1割程度の樹立確率だとされている。
最初のF1マウスの尾部細胞は全部同じですから、この1匹のマウスから樹立されたntES細胞株は全部同じDNA配列です。逆に違うF1マウスの尾部細胞から作られたntES株は違うDNA配列を持ちうるということです。
今、マウスコンタミを問題にしているんです。一切近交系に崩れが無ければこういうことは考えなくていいわけです。でも事実は近交系が崩れていて、従ってコンタミしているマウスの雌雄の配偶子に減数分裂時の交叉断片が飛び交っているわけです。
マウスは多産動物です。一度に10匹前後生みます。マウスコンタミがあるとそれぞれの受精卵は違う遺伝子配列になっている可能性があります。胚盤胞期にそのインナーセルマスを取り出してES培地である程度の継代培養増殖確認をするともう樹立です。その時のES株は卵ごとに別株になるんです。
ここがntESと違うところです。クローン胚はたくさん作りますから、その除核卵の細胞質は株毎に違いますが、移植する核は全部同じですから、核内DNA配列は全部同じなんです。

ntESG1は2007/8/3凍結です。ntESG2は2005/1/20凍結です。ナンバリングと凍結日が逆転していますが、実はこの日付は論文の日付と対応していて、2005年の論文で作られたntESが2007年の論文で129B6G1という名で使用されていて、これは2005年に作った凍結細胞を再使用したとされているんです。従って2007年論文で使用された細胞がntESG1であるので、2005年に凍結していた元の細胞にntESG2とラベルし直したのであろうと推定されるわけです。
ここでもう一段複雑な話があって両論文のntESは本文中に明確に129がメスだと書かれているんです。でも桂報告書が分析したのはB6がメスですのでこれは論文で使われた細胞ではないわけです。でも日付は論文に対応していますから、この実験時に雌雄を逆転させたntESも作っていたのではないかと推定しうるし、現に日経サイエンスの記事にntESは4株持ち出したとされているわけです。
論文のntESG1と株分け前の細胞がG2として、その核は全く同じものです。同様に雌雄逆にしたマウスも核は同じである可能性が高いわけです。無論、雌雄が逆になっているマウス自体は別のマウスですからDNA配列はそれぞれ違っている可能性がある。
こういう情報内でこのBCA報告書の解析結果をもう一度確認する。

ル413

凍結日は違っているが解析結果はまったく同じですから、上記の推測が正しい蓋然性が高いわけです。同じマウスの尾部細胞核の中のSNPs分布だと見える。ピンク部分に関してこれは129+Ter/Svなんです。だから他の株のピンク部分とはっきり違う。

ル412

特に17,18,19番染色体のピンク部分で特徴的に識別できますね。これは129X1/Svなんです。ジャクソン研究所で報告されているピンクのコンタミなんです。

ところが②のFES2だけは更にもう一段違っている。代表として12番染色体だけを再掲しましょう。

ル19

赤枠の中のSNPsモザイクパターンのピンクを見るとntESG1,G2パターンの一部が見える。これは何だということです。FES1とFES2は受精卵ESですから配偶子の違いが出ていると考えることができる。でもFES2がntESG1,G2との共有ピンク部分を持つということは129+TerにB6のコンタミがあると言うことを示唆しています。

(A) 若山研の129X1にはジャクソン研究所で報告されているB6のマウスコンタミがあるが、既に近交化されていて常時同じ場所にピンクのSNPsクラスターが出る。
①FLS3,129/GFP ES,CTS1,FES1がそれである。

(B) 若山研の129+Terにはジャクソン研究所で報告されているもの以外にB6のマウスコンタミがある。③ntESG1,G2がそれである。

(C) 若山研の129X1にはジャクソン研究所で報告されているB6のマウスコンタミで既に近交化されているものとは違うマウスコンタミがあって、(B)の汚染を受けている129+Terが飛び込んでいる可能性がある。
②FES2がそれである。


対してブルー側の可能性に関しても調べておきましょう。これはB6に129がマウスコンタミしているんです。無論まだ近交化されている筈はありません。調査されたB6は太田さんが持ち込んだものですが若山研で飼育された岡部マウスです。「僕のマウス」を渡したはずなのにという話は今は忘れて、事実として調査されたB6は全部若山研の岡部マウスです。
三種のマウスがあるのでした。

①FLS3,129/GFP ES,CTS1,FES1
②FES2
③ntESG1,G2

ル412

ル413

今度はブルーだけを見るんです。ここに並んでいる検体のB6は全部岡部マウスです。アクロシン入りです。

①FLS3,129/GFP ES,CTS1,FES1の6,11,12番染色体にあるブルーのモザイクは全部同じですね。同じマウス由来の細胞です。
桂報告書とBCA報告はFES1の置忘れ細胞があって、それが129/GFP ESであり、それを小保方さんが若山さんに渡したからFLS3ができ、CTS1が出来たのだと仄めかせたがっているわけです。
対して私は無論、若山さんが小保方さんに渡したマウスが129X1/Sv x 岡部B6であって、この酸浴細胞核を移植したクローン胚からのntESがFLS3だと考えていて、このキメラ胎盤は光る場合がある。そして、CTS1はそれをFGF4培地誘導したものだと考えている。「僕のマウス」を渡したと言うのは最初特許仮出願したヴァカンティ氏への対策としてのESコンタミ言い訳の伏線を張ったもので、太田さんから受け取ったFES1の中身は洗い出してFLSのいずれかの株を入れたと見ているわけです。

ル437





(2021/7/31)

対して③ntESG1,G2のブルーのモザイクは11,18番染色体上にある。6番にも12番にもなく、かつ11番のモザイクも場所が違う。しかし、ここにもマウスコンタミがあって、岡部マウスのマウスコンタミだということです。

ル413


問題のFES2です。FES1とFES2だけを比較してみましょう。

ル438

129X1のコンタミパターンは同じです。ジャクソン研究所で報告されているものそのままです。しかし、岡部マウスに関するB6のコンタミパターンは違っている。明確なのはFES2には6,12番にブルー域が無い。クリックして拡大してみるとよくわかりますが、11番のモザイクパターンもわずかに違っています。
FES1もFES2も129はX1です。17,18,19番のピンクモザイクで判断できますね。大田さんはTerで作った記憶だと言ってるが、それはntESG1,G2のピンクパターンが全然違っていることでわかる。本当にterで作っていたのだったら無論FES1,FES2は中身が入れ替えられていることになる。当然日経サイエンスのインタヴューに答えた時に説明した細胞リストにはどちらだったか書かれている筈ですがね。大田さんはパートナー氏の問い合わせに答えていませんね。
こういう隠蔽体質から推測するとntESG1,G2も大田さんの作ったものであるかどうかは怪しいですね。何しろ論文と雌雄が違っている。しかも、なぜ論文の細胞と雌雄が違うのかというを桂報告書は問題にすらしていない。論文の細胞でないこの提出細胞は何であるのかということすら確認していないのです。報告書5P。
>>
他方、同じ Acr-GFP/CAG-GFP の挿入を持つ ES 細胞 ntESG1、および ntESG2 の X 染色体は C57BL/6 であることが判明したことから、調査対象の STAP幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1 と性染色体の構成が異なるため、これ らは比較解析の対照から除外された。

嘘ですね。除外されていない。ちゃんとSNPs解析されている。桂報告書はその細胞の凍結日を書いているが、それが論文の日付と対応していることを知りながら、なぜ論文の細胞とは違った雌雄の異なるntES細胞が作られたのかを大田氏や若山さんに問い正していない。正体不明のままのそんな細胞を解析してそれを論旨展開に利用しているのだ。証拠能力の検証を意図的に行わなかったのです。これは竹市所長が2014/6/5の理研本部で行われたテレビ会議で指摘したにも関わらず、6/16の若山記者会見後の夜のNHKニュースにESコンタミニュースが流された。NHKは藤原記者を通して、若山さんが東大に依頼した細胞分析の検査費用を出している。その代償として若山さんらはNHK スペシャル番組への出演もしている。遠藤も大日向も出演した。すでに岸氏を通した文科省の幕引き圧力がかかっているのではないでしょうかね。

本題に戻ります。FES1とFES2のおおまかな違いは以下でした。赤枠の中のブルー部分が大まかに違うのでした。10Mb区切の表です。

ル438

しかし、BCA報告書はこの部分に関してはもっと詳しい解析を付けた。6,11,12番のみに関する1Mb区切りのグラフです。

ル17

ル446


まず6番から検討してみましょう。解析サンプルの並びを1Mbの表と同じ並びに訂正します。

ル440
ル441
ル442


以下の6番部分の拡大ですが、10Mbではブルー部分がFES1にあってFES2にはないと言う風に見えてましたが、1Mbで子細に見ると、FES1にはないピンク部分がFES2とntESG1,G2にあると言うことが分かる。これは129+Terに入ったB6が129間のコンタミによってX1に入ったものと判断しましたね。区分け範囲である短冊の幅が広くなると比率が変って小さい差異が消えるんですね。1Mbのグラフの幅を10等分した広い範囲の中で割合を計算したのが下の表の一つづのグラフです。


ル438



ntESG2の下の部分にたくさん見えている短いブルーが何であるかは分からない。いずれにせよ10Mbグラフでも大雑把には以下の3種が異なるマウス背景だということは言えていますね。

①FLS3,129/GFP ES,CTS1,FES1
②FES2
③ntESG1,G2

同様に11番も検討しましょう。

ル443
ル444
ル445

赤枠の中、FES2とntESG1,G2との共通ピンク部分があります。10Mbでは見えていません。

ル438

クリックして拡大するとよくわかりますが、ブルー部分の形の違いはでていますがピンク部分の違いは消えている。これがエリアの取り方によって変わるところです。しかし、1MbグラフではX1のジャクソン研究所報告のB6パターンがFES1とFES2とに共通に出ていて、ntESG1,G2にはありませんからFES2が基本X1だと言うことが分かります。

12番染色体も同様に検討しておきましょう。

ル447
ル448
ル449

これにも、FES2にntESG1,G2の129+TerからのX1へのマウスコンタミによるB6のピンクパターンがありますが、他の場所はX1のジャクソン研究所から報告されているB6コンタミによるピンクパターンがあるので基本X1なのだと言うことが分かりますね。

ル438

10Mbでは129+Terからのピンクパターンは現れていません。FES2がX1ベースであるのは17,18,19番染色体のピンク部分で特徴的に分かるわけです。


さて、いよいよFES1とFES2とで違っている部分という話です。今、以下の部分が終わったところです。
>>
他方、ES 細胞 FES1 と同時に樹立された ES 細胞 FES2 は、 ES 細胞 FES1 とかなり類似した SNPs 分布を有するものの、第 6 染色体、第 11 染色体お よび第 12 染色体の一部に ES 細胞 FES1 と異なる領域が存在していた。これら 3 領域で は、ES 細胞 FES2 で B6/B6 の SNPs が ES 細胞 FES1 ではおしなべて B6/129 となっており、 また、ES 細胞 FES2 で B6/129 の SNPs は ES 細胞 FES1 で全て 129/129 であるという極め て特徴的な SNPs パターンの相違を示した。このことから、ES 細胞 FES1 と ES 細胞 FES2 の樹立当時、交配に用いられた親マウスの遺伝的背景は均一ではなく、第 6、第 11、第 12 染色体のこれらの領域が B6 の SNPs のものと 129 の SNPs を持つものが併存していた と推定される。そして、ES 細胞 FES1 と FES2 は、樹立時にそれぞれ異なる SNPs を持つ 染色体を親マウスから受け継いだ可能性が高い。


ル17


ル446

赤枠の中の話をしていますよ。FES2でピンクのところはFES1ではグリーンだと言ってますね。そしてFES2でグリーンのところはFES1ではブルーだと言ってる。でも、今我々が分析したように、FES2の赤枠の中のピンクはX1で知られているジャクソン研究所で報告されているマウスコンタミ因ではないと言うことには触れていないのです。むしろntESG1,G2の129+TerのB6コンタミから入っている可能性が高いと言うことに触れてない。

後半の検討に入りましょう。再掲しておきます。
>>
ES細胞 FES1 と FES2 で異なる SNPs を 示すこれら3つの染色体領域に関して、2012年に樹立されたとされるSTAP幹細胞FLS3、 FI 幹細胞 CTS1 および小保方研ストックの由来不明 ES 細胞 129/GFP ES は、ES 細胞 FES1 とほぼ同一の SNPs パターンを示し、ES 細胞 FES2 とは異なっていた。 上記の 129 由来のホモクラスターは、染色体上の狭い領域に突然変異によって生じた SNPs が点在するものであり、今回 4 種の幹細胞には、第 6、第 11、第 12 染色体上に 129 に特徴的なクラスターが、また第 17、第 18、第 19 染色体等に C57BL/6 のクラスターが 認められることから、TaqMan PCR によって観察された 129 ホモの SNPs はこれら幹細胞 の作製に使用したマウスに存在した遺伝的背景の不均一性によるものと結論づけた。 ES 細胞 FES1 と FES2 でのみ異なる SNPs に関して、両者の遺伝的背景の相違によると 判断された上記第 6、第 11、第 12 染色体の SNPs クラスターを除外し、残った 1,290SNPs を用いて比較を行うと、STAP 幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1、および、ES 細胞 129/GFP ES は同一細胞株といって良い程の高い類似性を示すことが判明した。従って、STAP 幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1、および 129/GFP ES は同一の細胞由来であり、ES 細胞 FES1 と同 一、あるいはそれから派生した株の可能性が高い、と結論づけた。
 


(2021/8/1)


さて、8月になった。<ES細胞 FES1 と FES2 で異なる SNPs を示すこれら3つの染色体領域に関して>の意味からです。
①話はSNPsです。
②SNPs定義は129とB6の国際登録データである。
③国際登録データの具体的SNPs判断定義はど素人である我々は知らない。
④一般的に流布されているwiki情報レヴェルでは種の中に1%以上ある1変異多型である。
⑤1%以上であるという統計的測定手法がどのようなものであるのかど素人である我々は知らない。
⑥人間の場合は基本的には自然界に生息するヒトをランダムサンプリングするのであろうという推測が出来て、何%にするかという数値基準は医療創薬目的に従って研究会で決められつつあるもののようである。
⓻マウスの場合はまず自然界の生息マウスが対象ではなく、実験用マウスが対象である。これはゲノム解読計画に沿った方針であるらしい。

<これら3つの染色体領域>というのはBCA報告における以下の赤枠の中である。桂報告書では<第 6、第 11、第 12 染色体のこれらの領域>とされているが、対応したものであるのはその説明で分かる。


ル17

ル446

この赤枠の中の国際登録SNPsに関して調べている。つまり<②SNPs定義は129とB6の国際登録データである。>という定義内での変異に関して調べているので、所謂SNVsと呼ばれている統計処理判断のない配偶子上や、培養細胞上の点変異について調べているわけではない。それが<ES細胞 FES1 と FES2 で異なる SNPs を示すこれら3つの染色体領域に関して>の意味である。

続いて、<2012年に樹立されたとされるSTAP幹細胞FLS3、 FI 幹細胞 CTS1 および小保方研ストックの由来不明 ES 細胞 129/GFP ES は、ES 細胞 FES1 とほぼ同一の SNPs パターンを示し、ES 細胞 FES2 とは異なっていた。 >と書かれている。ここは見た通りの事実ですね。

ところがその後、<上記の 129 由来のホモクラスターは、染色体上の狭い領域に突然変異によって生じた SNPs が点在するものであり、今回 4 種の幹細胞には、第 6、第 11、第 12 染色体上に 129 に特徴的なクラスターが、また第 17、第 18、第 19 染色体等に C57BL/6 のクラスターが 認められることから、TaqMan PCR によって観察された 129 ホモの SNPs はこれら幹細胞 の作製に使用したマウスに存在した遺伝的背景の不均一性によるものと結論づけた。>という文章の中に妙な修飾語が挿入されているのに気づく。

<上記の 129 由来のホモクラスターは、染色体上の狭い領域に突然変異によって生じた SNPs が点在するもの>というのはブルーのモザイク箇所を言ってるわけで、これは今までさんざん見てきたとおりです。でもそのことを言うのに「染色体上の狭い領域に突然変異によって生じた SNPs が点在する」と詳述された説明句はSNPsに関して説明しているわけですが、この説明ではSNPsがあたかも若山研の実験期間中に突然変異で出来てきたとも受け止められ兼ねない紛らわしい説明になっているわけです。SNPsは無論突然変異が原因で出来たものですが、その突然変異は進化のずっと遡った過去に発生していて、代々継承されて生き延びてきて種の全体に対して1% 以上の多型として存在しているもので、それが国際登録データとして開示されているものです。

<上記の 129 由来のホモクラスターは、染色体上の狭い領域にSNPs が点在するもの>です。<突然変異によって生じた >という説明は不要です。むしろ、この場所に挿入されるとコンテクストの上で嘘になります。

さて、いよいよです。<ES 細胞 FES1 と FES2 でのみ異なる SNPs に関して、両者の遺伝的背景の相違によると 判断された上記第 6、第 11、第 12 染色体の SNPs クラスターを除外し、残った 1,290SNPs を用いて比較を行うと>と続きます。この<1,290SNPs>はBCA報告では以下の様に説明されている。
>>
Second, FES1 and the STAP cell lines with Acr/cag-GFP share large SNP clusters that differ between FES1 and FES2 in three chromosomes (Fig. 1b and Extended Data Fig. 1b, c). These differential SNP clusters probably arose from chromosomal heterogeneity in the parental mouse colonies when FES1 and FES2 were established. It is highly unlikely that the Acr/cag-GFP STAP cell lines and FES1 all independently acquired these two unique deletions and inherited the same three mosaic chromosomes from parental mice.An ES cell stock, 129/GFP ES, was also found to share all these genomic features(Extended Data Table 1).
 After the above three SNP clusters reflecting parental heterogeneity are excluded, the remaining 1,290 SNP alleles that distinguish FES1 and FES2 are supposed to have accumulated at or after establishmentin 2005. Regarding these SNPs, STAP cell lines FLS3 and CTS1 and129/GFP ES cells are nearly identical, but differ slightly from FES1 (at30% of these alleles), suggesting that STAP cell lines FLS and CTS were derived from a sub-stock of FES1 ES cells.

(Fig. 1b and Extended Data Fig. 1b, c)というのは以下の図です。何度でも貼り付けます。

ル17
ル446

しかも、赤枠の中です。図の注に書かれているんですね。
>>
b, SNP mosaicisms of chromosome12 (Chr12) in Acr/cag-GFP1cells. The panel shows SNPs in the 1-megabaseresolution. A large SNP mosaic region (a red rectangle) is different betweenFES1 and FES2 ES cells. All Acr/cag-GFP1STAP-cell lines have the same mosaicism as FES1 ES cells (see Extended Data Fig. 1 for Chr6 and Chr11).

桂報告書のいう<the above three SNP clusters> がこのBCA報告の赤枠の中だということは明らかですね。

この赤枠の中から<parental heterogeneity are excluded>というのです。そうしたら1,290SNPsが残ったというのです。これは桂報告書でもBCA報告書でも同じです。1,290SNPsは赤枠の中にあるのです。

では、そもそも<parental heterogeneity are excluded>の前にはいったいSNPsはいくつあったのか。それを示しているのが桂報告書(スライド)の以下でしたね。
ル2
(FES1とFES2で異なるSNPsのみを使用して比較)24,649sitesと書かれている。以下です。


ル438

異なるところは6,11,12染色体の赤枠の中しかありませんね。学とみ子HNや学とめ子HNが如何に出鱈目を言っているか分かりますよね。もっともでたらめだと言うことは他の言動からすでに明らかなんですが、このことに関してもでたらめだと言うことは今はっきりわかりましたよね。

ル17


ル446

この赤枠の中のSNPs sitesは24,649か所なんです。ここからブルーとピンクのモザイクと緑と白を除いたら1,290か所残ったと言う嘘です。なぜ嘘なのかということを確認するために今までいろいろと確認してきたわけです。
*****
BCAにはリファレンスはthe GRCm38 (mm10) mouse reference genomeだと書かれてました。B6でした。

REF    ACGGGTTCCCAGGAAA…(B6N)

BL6     ACGGGTTCCCAGGAAG
129     GCGAGTTCCTAGGAAA…
*****

理解を補助するための模式図です。先頭の茶色のAがB6の登録SNPです。4番目の赤のAが129の登録SNPです。可能性として16番目のグリーンのGがB6のSNVです。10番目のグリーンのTが129のSNVです。なぜ可能性としてのSNVを想定したかというと、BCA報告のサプリにSNVという言葉が出ているからです。
>>
Whole-genome sequencing and SNP identification
We used the TruSeq DNA PCR-Free LT Sample Prep Kit for sequencing library construction using a standard protocol. The insert size of the STAP cell lysate sample is 350 bp and the other 14 samples are 550 bp each. We performed paired-end 150 bp sequencing for each DNA sample using 2 flow cells in the rapid-run mode of a HiSeq 2500 sequencer. We aligned paired-end sequence tags to 
the GRCm38 (mm10) mouse reference genome using BWA software4 (ver. 0.7.10) with “-n 0.02” option for the bwa aln command and “-a 2000000” option for the bwa sampe command. Raw data are available at DDBJ DRA (accession: DRA002862) (http://trace.ddbj.nig.ac.jp/DRASearch/submission?acc=DRA002862). After filtering properly mapped tags and then removing PCR duplication with SAMtools (ver. 0.1.19), we identified SNPs from the aligned sequence data using SAMtools Mpileup and BCFtools (ver. 0.1.19) with default options. We also identified reliable SNVs including heterozygous alleles from aligned sequence data that satisfied the following criteria using SAMtools Mpileup after filtering the properly mapped tags. (1) Sequence coverage > 20. (2) At least 25% of reads supported alternative alleles that differed from the B6 reference sequence. For comparison to 129/Sv SNPs, we used commonly called SNPs in 129P2/OlaHsd (EMBL ENA: ERP000034), 129S1/SvImJ (EMBL ENA: ERS076385), and 129S5SvEvBrd (EMBL ENA: ERP000036) but not called in C57BL/6NJ (EMBL ENA: ERS076384) provided by the Wellcome Trust Sanger Institute (http://www.sanger.ac.uk/resources/mouse/genomes/).


the GRCm38 (mm10) mouse reference genome を使ってSNPsreliable SNVsidentifiedしたと書かれていますね。登録SNPsだけでなくリファレンスにアラインさせる形で発見されたSNVsも使われたのかと推測されから理解を助けるための補助図にグリーンでSNVも置いてみているわけです。

*****
BCAにはリファレンスはthe GRCm38 (mm10) mouse reference genomeだと書かれてました。B6でした。

REF    ACGGGTTCCCAGGAAA…(B6N)

BL6     ACGGGTTCCCAGGAAG
129     GCGAGTTCCTAGGAAA…
*****

でも、桂報告書でもBCA報告でもSNVを解析に使ったとは書かれていません。

(桂報告書)
 ES 細胞 FES1 と FES2 でのみ異なる SNPs に関して、両者の遺伝的背景の相違によると 判断された上記第 6、第 11、第 12 染色体の SNPs クラスターを除外し、残った 1,290SNPs を用いて比較を行うと、STAP 幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1、および、ES 細胞 129/GFP ES は同一細胞株といって良い程の高い類似性を示すことが判明した。従って、STAP 幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1、および 129/GFP ES は同一の細胞由来であり、ES 細胞 FES1 と同 一、あるいはそれから派生した株の可能性が高い、と結論づけた。

(BCA報告書)
 After the above three SNP clusters reflecting parental heterogeneity are excluded, the remaining 1,290 SNP alleles that distinguish FES1 and FES2 are supposed to have accumulated at or after establishmentin 2005. 

どちらも1,290SNPsと書かれている。SNVではない。BCAのサブリ説明でもSNPとSNVは区別されている。ところが、これはどちらもSNPsと書いていながら実はサプリに書かれているSNVsである可能性もある。何がおかしいかというと二つありますよね。

①赤枠の中からparental heterogeneity are excludedすると交叉要因を全部取り除いたことになるが、残された部分に1,290か所ものつなぎ目があったのかということになる。交叉は染色体の一定の長さが交換されるもので、通常は1か所、まれに2か所、あっても3か所以上はない。そういう場所はホモSNPsが連続しているから判別できるわけですが、そういう大まかな染色体交換で3染色体の赤枠の中24,649か所だけにつき、1,290個所も切れ目があるというのはとても考えにくい。
②もう一つはBCA報告が「the remaining 1,290 SNP alleles that distinguish FES1 and FES2 are supposed to have accumulated at or after establishmentin 2005. 」と書いていることで2005年程度の時期から蓄積してくる変異はSNVsであってSNPsではないと言う概念の意図的混交です。近交系マウスの作製は20世紀初頭から始まっていて、21世紀になって2007年頃にマウスゲノム計画が終了したその時にSNPs登録が行われた。今彼らが使用しているthe GRCm38 (mm10) mouse reference genomeはその頃に登録されたものです。近交系マウスは昔から既に近交化されていてSNVsをホモで持っていて、マウスゲノム解読時に統計処理されてその中からSNPs認定されたものです。その後に出来てきたSNVsはSNPs定義には含まれていません。

①の疑義に関して、では赤枠の中で無かったらどういうことになるのか。
<ES 細胞 FES1 と FES2 でのみ異なる SNPs に関して、両者の遺伝的背景の相違によると 判断された上記第 6、第 11、第 12 染色体の SNPs クラスターを除外し、残った 1,290SNPs を用いて比較を行うと>というこの文章がとてもレトリカルに構成されていることに注意を向けてみます。<ES 細胞 FES1 と FES2 でのみ異なる SNPs に関して>という部分は赤枠の中なんです。でも<ES 細胞 FES1 と FES2 でのみ異なる SNPs に関して、両者の遺伝的背景の相違によると 判断された上記第 6、第 11、第 12 染色体の SNPs クラスターを除外し>たときに赤枠の中に何も残っていなかったら、この場合に<残った 1,290SNPs >というのは全染色体域ということになる。BCA論文のサプリにthe GRCm38 (mm10) mouse reference genome を使ってSNPsreliable SNVsidentifiedしたと書かれていたのでした。これは全領域を意味しています。赤枠の中で無かったらどこなのでしょうか。たった1,290か所です。

ル438

この図では識別できませんよね。では、特定の染色体だけになるが、こちらの赤枠の中以外にそういう場所があるでしょうか。

ル17
ル446

百万オーダーのSNPs比較をしているときに1,290か所というのは色分できませんから識別できません。論理的可能性として白枠の中にはどちらのSNPsもありませんから、ここに何かあるならそれはSNVsとして検出されたものということになる。緑の中は半々にあったところですが、ここの中のSNPsサイトでない場所にSNVsが認識されたと言うことはあり得ますね。でもブルーとピンクのモザイク域には何もありません。というより、あっても連続している場所はごっそり取り除かれているからです。仮にごっそりでなく切れ切れに取り除かれていたとしても、赤枠の中だけで1,920個所に切れ目があるということは考えにくいのと、赤枠の中でなく全染色体領域であれば、そもそもSNPsではなく、SNVsだと言うことになるわけです。

BCA報告はサプリにわざわざ以下の様に書いている。もし1,290がSNPsなのであるなら、そんなことを書く必然性が無いわけです。
>>
We also identified reliable SNVs including heterozygous alleles from aligned sequence data that satisfied the following criteria using SAMtools Mpileup after filtering the properly mapped tags.
(1) Sequence coverage > 20.
(2) At least 25% of reads supported alternative alleles that differed from the B6 reference sequence.
For comparison to 129/Sv SNPs, we used commonly called SNPs in 129P2/OlaHsd (EMBL ENA: ERP000034), 129S1/SvImJ (EMBL ENA: ERS076385), and 129S5SvEvBrd (EMBL ENA: ERP000036) but not called in C57BL/6NJ (EMBL ENA: ERS076384) provided by the Wellcome Trust Sanger Institute (http://www.sanger.ac.uk/resources/mouse/genomes/).


BCA報告はこのサプリで書いた<reliable SNVs>を本文で<the remaining 1,290 SNP alleles that distinguish FES1 and FES2 are supposed to have accumulated at or after establishmentin 2005. >と書いているんです。
桂報告書も同じ解析に関して、<残った 1,290SNPs を用いて比較を行うと、STAP 幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1、および、ES 細胞 129/GFP ES は同一細胞株といって良い程の高い類似性を示すことが判明した。従って、STAP 幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1、および 129/GFP ES は同一の細胞由来であり、ES 細胞 FES1 と同 一、あるいはそれから派生した株の可能性が高い、と結論づけた。>と書いたのです。

SNVsをSNPsと虚偽報告したのです。

では、なぜそんな嘘をつかなければならなかったのか。SNVsでそれが分かったのならそう書けばよかったではないか。最後の山場です。再掲します。
>>
 After the above three SNP clusters reflecting parental heterogeneity are excluded, the remaining 1,290 SNP alleles that distinguish FES1 and FES2 are supposed to have accumulated at or after establishmentin 2005. Regarding these SNPs, STAP cell lines FLS3 and CTS1 and129/GFP ES cells are nearly identical, but differ slightly from FES1 (at30% of these alleles), suggesting that STAP cell lines FLS and CTS were derived from a sub-stock of FES1 ES cells.

続けて<Regarding these SNPs,>と書いてますよね。このSNPsは国際登録SNPs登録ではありませんね。< supposed to have accumulated at or after establishmentin 2005.>であるような変異は登録SNPsではありません。B6リファレンスと比較しながら発見したB6もしくは129のSNVsです。まずは以下の緑の塩基です。これを新たな登録外のSNVsだと定義して登録SNPsと一緒くたにSNPsと呼んでいるんです。

*****
BCAにはリファレンスはthe GRCm38 (mm10) mouse reference genomeだと書かれてました。B6でした。

REF    ACGGGTTCCCAGGAAA…(B6N)

BL6     ACGGGTTCCCAGGAAG
129     GCGAGTTCCTAGGAAA…
*****

そしてFES1とFES2で違っているサイトだけを比較している。

*****

REF    ACGGGTTCCCAGGAAA…(B6N)

(FES1)
BL6     ACGGGTTCCCAGGAAG
129     GCGAGTTC CCAGGAAA…

(FES2)
BL6     ACGGGTTCCCAGGAAA
129     GCGAGTTCCTAGGAAA…

このグリーンの塩基か所がFES1とFES2で違っている場所だけ1,290か所があって、FLS3,CTS1と129/GFP ESはほぼ皆同じだったが、FES1自体はFLS3とCTS1とそのうちの30%が違っていたという。それが<Regarding these SNPs, STAP cell lines FLS3 and CTS1 and129/GFP ES cells are nearly identical, but differ slightly from FES1 (at30% of these alleles), >の意味である。ここまでは良いわけです。続いて、その結論として< suggesting that STAP cell lines FLS and CTS were derived from a sub-stock of FES1 ES cells.>とあって、これはだからFES1そのものではないサブストックがあったからFLSとCTSが出来たのだと示唆しているのですが、ここに<129/GFP ES>が無いのは無論そのサブストックこそが<129/GFP ES>なのだと言いたいわけです。でも、そんなことはとても言えてませんよね。そもそもサンプルの中身がどう入れ替えられているかすら調べられていない、証拠能力の検証がなされていない細胞サンプルを何らの方針もなく只恣意的に調べているだけです。警察の捜査であれば絶対に行わない杜撰な調査です。
桂報告はもう少し遠慮がちに述べていますね。
>>
残った 1,290SNPs を用いて比較を行うと、STAP 幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1、および、ES 細胞 129/GFP ES は同一細胞株といって良い程の高い類似性を示すことが判明した。従って、STAP 幹細胞 FLS3、FI 幹細胞 CTS1、および 129/GFP ES は同一の細胞由来であり、ES 細胞 FES1 と同 一、あるいはそれから派生した株の可能性が高い、と結論づけた。

BCA報告との違いは明確ですね。FES1と同一もしくは派生した株というにとどめている。BCA報告は1290の内の30%が同一でないと言ってる。そしてFES1のサブストック株が129/GFP ESなのだと示唆したがってますよね。あからさまには書いてませんが、明らかに意図的なレトリックを弄している。

私の説はFLSと129/GFP ESは同じFLSだというものです。CTSもFLSをFgf4培地誘導したものでそもそもが小保方核使用ntESです。木星リスト作成時には小保方さんは129/GFP ESに関して何ら疑義を呈してない。4つの細胞に関しては分からないとか、不明とコメントしているにも関わらずです。この129/GFP ESに関しては桂調査チームの誘導尋問が行われているとみています。この細胞からアクロシンが出ましたがあなたは知ってますかと聞いたから小保方さんは知らないと答えたんです。これを奇貨としてこの129/GFP ESがあたかも大田さんの置忘れ細胞であるかのような分析結果のレトリック操作が行われたと見ていますね。

さて、ではどうして登録SNPsでもないSNVsを本文中で桂報告書もBCA 報告書もどちらもSNPsと書いたのか。それはSNPsの概念が配偶子の中で起きる現象だからです。SNPsという限りは培養変異ではありません。しかし、SNVsとそれを呼ぶと培養変異も入ることになる。SNPsは配偶子の中にもあれば培養細胞中にもあり得ます。培養変異はジャームライントランスミッションがまだ行われていませんから多型ではあり得ません。只の培養中の点突然変異です。培養細胞中にはいくらでも発生し得ます。

FES2が2005年に作られたときのマウスはずっと継続的に自家繁殖させられている。2012年まで7年間飼育され続けているわけです。どの程度の周期でメイティングさせているかは分かりませんが、マウスの寿命は2年程度だとされています。毎月実験はおこなわれていますからマウスも消耗されて行くので、仮に2か月に一度くらいは親マウスの継代が行われているとして年6回で42代兄妹交配もしくは戻し交配が行われていますから、新たに発生したSNVsも登録SNPsではないにせよ、近交化されてホモ化されている。そして何よりも生きていますから単なる突然変異ではないわけです。その変異があっても生きていけることが証明されているわけです。SNPsの定義の一つは満たしている。後は全体の中での比率が調査されてないだけですね。マウスの研究所ではこういう新たに出来たSNPsは統計調査されてたくさん増えすぎると近交系マウスの亜種として登録し直すんですね。
でも、この調査では若山研のマウスを調べているだけですからSNPs定義の統計調査が行われているわけではない。ただ、ジャームライントランスミッションを経ているSNVsをSNPsと同一視しているのだとしたら、これはマウスを調べないと培養変異との違いは分からないということになる。

<We also identified reliable SNVs including heterozygous alleles from aligned sequence data>というが、何がreliableなのか。直接調べているのは培養細胞である。登録SNPsも配偶子上のSNVsも培養点突然変異も全てあり得て、識別できるのは登録SNPsだけです。配偶子上のSNVsと培養点突然変異は登録SNPsのリファレンスでは区別できない。ただし、岡部マウスは調査されていますけどね。
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実際、若山研で飼育されていた Acr-GFP/CAG-GFP マウス(遺伝的背景は C57BL/6)には、その遺伝的背景に不均一 性が見られた( 3)NGS による解析結果 を参照)

でもこれはクラスター部分を確認しただけのようですよね。1,290か所が配偶子上のSNVsかどうかの調査に使われたと言うことは書かれていない。ではどうして配偶子上のSNVsと培養点突然変異を区別できたのか。培養点突然変異を含んでいたのだとしたら、それをSNPsと書くことはできないし、そもそも各サンプルの継代数や凍結解凍履歴が無いと何も言えないことになってしまう。
だから、SNVsをSNVsと本文では言わずに、SNPsと書いたのです。そしてSNVsと培養点突然変異は区別してないんです。従ってこれはほとんどが培養点突然変異なんでしょうね。そうなると、調査サンプルの作製順序なんて時系列判断はもっとたくさんの培養履歴データが無ければ何も言えないことになりますよ。



(遠藤論文)


SNPsでESコンタミが分かると言ったのは遠藤氏でした。桂報告書が最初にSNPs解析からはじめたのも論文がこの論文契機です。まずは例の有名なkahoの日記から始めましょう。
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kahoの日記: STAP細胞の非実在について
日記 by kaho 2014年03月05日 15時10分
なめてますね,これ.
何と言って,理研の対応です.
STAP論文についての手技解説の発表,だそうですが,これは無意味です.
なぜなら,STAP細胞など存在しないから.
間違った書き方をしたとか論文制作の作法のことではありません.「存在しない」のです.
私は証拠も提供しました.しかし,受け入れられなかったようです.
この論文は画像の捏造や文章のコピペ,結果の解釈の間違いなど多数の指摘がされています.
それらは大問題で,問題の大きさとしてはこれだけで論文の撤回があってしかるべきです.が,私はそこはあえてここでは語りません.他の場所で語られているからということもありますが,もっと本質的なこと,つまり「STAP細胞は存在しない」ことを問題にしたいからです.
どうしてSTAP細胞が存在しないといえるのか?
私はこの論文のインサイダーではありません.従って誰がどのように間違いを犯したかどのような意図を持っていたかといったことは分かりません.
しかし,彼らが公開しているデータから彼らの捏造,少なくとも完全な誤りは証明できます.
彼らはそうとは知らず,自分たちの捏造を世界に公開しているのです.
どのデータから?
それは,次世代シーケンサーの生データからです.
今回の論文(2報)のうち片方ではChIP-seqという実験を行っています.そして(本当は論文の公開時にするべきですが)しばらくした後でこの時のデータを誰にでも使えるように公開しました.実験の詳細は省きますが,この実験では対照実験として”input”と称した染色体配列そのものを読んでいます.
これは細胞のDNAの配列がほぼランダムに断片化されて記録されているので,丁寧に見ていくとその細胞がどのような染色体構造を持っているのかが分かります.
彼らの論文ではT細胞を酸で刺激することで細胞の初期化を行ったとしています.
初期化された細胞が,例えばMuse細胞のように,元からあった幹細胞を選別しただけでないことの証拠として,論文ではTCRのゲノム再構成を証拠として提出しています.TCRとはT細胞レセプターのことで,一つの細胞が一つの抗体だけをつくるように切り貼りされるので,T細胞とそれ以外では全く長さが異なってしまうため,ここを見れば一度T細胞になったものかどうかが分かるからです.
奇妙なことにこの再構成がSTAP幹細胞からつくられたマウスでも観察されるかは論文に記載されていません.これを出せ,という意見はかなり早くからありましたが,これまで出していませんでした.
私はこのまっとうな意見に対して「調べる手段はあるよ」と思っていました.それが先程述べた”input”です.
このデータは50塩基ほどの断片なので,再構成されたDNA配列全体は分かりません.しかし,切り取られた配列がなくなるため,「再構成が起きたかどうか」は分かります.
ゲノム再構成とは染色体のある部分が編集されて短くなるので,DNA配列をみるとその部分がなくなってしまいます.
もしSTAP細胞がT細胞からつくりだされたとすると,ES細胞,CD45+細胞,STAP細胞で比較するとES細胞に比べてCD45+細胞とSTAP細胞ではTCR領域のDNAが減っていることが期待されます.
この解析を始めた時,私は軽い気持ちで,実験生物学をやっている人が見つけられないものでも自分ならすぐに分かるという軽い優越感を得ようとしていました.
しかし,結果は驚くべきものでした.
まず,CD45+s細胞はTCRの再構成がわずかに見られます.しかしSTAP細胞,そして低pH環境下においたCD45+細胞では再構成は観察されなかったのです.
これが私の解析が悪いせいなのかと思い,全く異なるT細胞のデータを使って調べましたが,他のデータでは確実にTCR再構成を観察することが出来ました.つまり,STAP細胞はT細胞由来ではなかったのです.
この段階で私は,この論文におけるT細胞の選別が非常に悪く,幹細胞が混ざっていたのではないかと推測しました.しかしそれは甘かったのです.
低pHで処理するとT細胞はほとんどいなくなります.ではなぜSTAP幹細胞ではTCR再構成が起きていることを証拠として提出しているのでしょうか.これは,実験の手技が悪いとか,ミスであるとか,そういう話ではありません.
それもこの”input”の比較によって明らかになります.
その内容は更に長く専門的になるので,また日を改めて書こうかと思います.


驚くなかれ、<2014年03月05日>のまだ発表から1か月そこそこの時点でこの人はこんなことを言ってたんですね。彼が言っている<ChIP-seqという実験”input”と称した染色体配列そのもの>は以下です。

(SRA ID)
SRR1171584

(Description)
Low pH treated CD45 positive Cells:ChIPSeq.input

SAMN02393449

SRS559103

(STRAIN)
C57BL/6x129/Sv

Oct3/4 expressing cells 

(Submission)
2013/11/5
H.Obokata
PRJNA238286

(Submission)
RIKEN
2014/2/13


<そして(本当は論文の公開時にするべきですが)しばらくした後でこの時のデータを誰にでも使えるように公開しました.>という言いがかりは理研の提出した係の人にいうべきことで、小保方さんは2013/11/5に理研側に提出してますね。これを遅らせたのは笹井さんがヴァカンティ氏の守秘の要請に配慮したからにほかなりませんね。MTAなしで若山さんを山梨に出したのもこの配慮からです。若山さんには好都合なことになりましたね。もしルーティーン通りにMTAしていたらサンプルを勝手に放医研に出すことはできなかったでしょう。全部理研からの依頼で証拠保全されてしまいますね。バックには当然文科省がありますから山梨大はその依頼に応じますからね。
また、2014/2/13に提出した人がその時に何かデータを弄らなかったかということも警察を入れてませんから調査されていない。そろそろ米国並みに捏造事件は発生したら司法に任せるという法改正が必要ではないでしょうかね。今ヴァカンティ氏が特許出願継続しているのも、自分の無実を司法の場で主張できないからなんですね。日米の法律のはざまで苦しめられている。特許が成立したら少なくとも彼の無実は証明されるんですね。でも認められなかったら、、、日本での訴訟になるのではないですか。

このkahoの日記はこのSTAP細胞にはTCR再構成が無いと書いているんです。でも最終的に桂調査チームはChIP-SeqデータのTCR再構成確認をしませんでした。少なくともこのSAMN02393449にTCR再構成があったか無かったかに触れなかったのです。グルなんです。

FI-SC37
STAPのChIP-Seqありますよね。TCR再構成があったか無かったかに関しては触れてませんよね。グルなんです。

<私は証拠も提供しました.しかし,受け入れられなかったようです.>というのは3/5以前の事なんでしょうね。<この論文は画像の捏造や文章のコピペ,結果の解釈の間違いなど多数の指摘がされています.>というのは世界展望や11jigenのことで、これもグルです。11jigenでさえ、2/14が最初です。アクセプト記者会見後2週間です。2013年8月に責任著者を降りたいと言った。ここから既に準備されているんです。全部グルです。

この時に気付かなければならないことがありますよね。この時点で文科省は引きずり込まれているだけで、ああせいこうせいとは一切関与していません。アクセプト記者会見まで文科省はただこの研究成果を信じていただけです。
TCR再構成に関して<このデータは50塩基ほどの断片なので>と書いていますが、Tcrbは以下の図のように40,868,230から41,535,305の間の667,076塩基の並びの中です。なんか危うい人ですね。

ル451