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ちょっと訂正ですが、前回に、CD45 カルス-テラトーマに関して<53番の3がそのパラフィンブロックらしいのですが、ここにはハイフォンが入っている。桂報告書(スライド)にはハイフォンがない。>と書いたが、桂報告書本文にはちゃんとハイフォンが入っていますから、53番の3がそれであることは間違いないようです。


さて、ここでもう一度Article Extended Data Figure4-dに戻ります。
この実験は果たして理研若山研で行われてものなのか、それとも笹井研でのリヴァイズ実験でのものなのかということです。


テラトーマ18

この図の注は以下です。
>>
 d, Teratoma-forming ability of Oct4-GFP+ and Oct4-GFP-dim cells (isolated by FACS, top). Oct4-GFP+ cells, but not Oct4-GFP-dim cells, efficiently formed teratomas (table at the bottom). However, because STAP cells were dissociation-intolerant, the teratoma-forming efficiency of dissociated Oct4-GFP+ cells was lower than that of non-dissociated STAP cell clusters


小保方さんが笹井研に居た2013/4/4にネイチャー誌からリヴァイズの返事を受け取った。そこにテラトーマに関する第2レフェリーの以下のようなコメントがあった。

ル57

問いが3つ、注文が1つでした。
>>
①How many cells were grafted for the teratoma assay ?
②Why were NOD/Scid rather than syngeneic mice used as recipients ?
③The frequency and sizes (weights) of tumours should be presented.
④Are they teratomas or teratocarcinomas (essily monitored via Oct4-GFP) ?

Article Extended Data Figure4-dのEfficiencyとWeightの欄は③の注文に応えている。

本文のテラトーマ実験記載は以下でした。再掲します。
>>
In vivo differentiation assay
1 × 107 STAP cells were seeded onto a sheet composed of a non-woven mesh of polyglycolic acid fibres (3 × 3 × 1 mm; 200 μm in pore diameter), cultured for 24 h in DMEM + 10% FBS, and implanted subcutaneously into the dorsal flanks of 4-week-old mice. In this experiment, to better support tumour formation from slow growing STAP cells by keeping cells in a locally dense manner, we implanted STAP cells with artificial scaffold made of polyglycolic acid fibres. Given the artificial nature of the material, we used NOD/SCID mice as hosts, to avoid possible enhancement of post-graft inflammation caused by this scaffold even in syngenic mice. STAP stem cells were dissociated into single cells and cell suspension containing 1 × 107 cells was injected into the testis. Six weeks later, the implants were analysed using histochemical techniques. 

①の質問に対して<1 × 10^7 STAP cells were seeded>と答えている。
②の質問に対して<to avoid possible enhancement of post-graft inflammation caused by this scaffold even in syngenic mice. >と答えていますね。ただし、ここが大問題なのでした。そもそもNOD/Scidは理研で使われたのでしたっけという問題です。

シンジェニックとアイソジェニックは同じ意味です。若山さんが普通の近交系B6マウスを小保方さんのテラトーマ実験のために、ヌードマウスとともに手配したのが動物実験申請書のリストにあることは既述しました。
この第二レフェリーよりずっと以前に若山さんの方が先に小保方さんから聞いている話に関して変だと思っていて、二種のリシピエントマウスを用意したんです。これでできないことはないでしょと思ったからですね。
シンジェニックというのは遺伝子が同じという意味で、臓器移植の際に親兄弟ほど拒絶反応が少ないということがあって、マウスの場合は近交系ですからほぼクローンと同じくらい自分自身です。B6マウスであるGOFマウスの細胞を同じ近交系マウスのB6の皮下に入れても拒絶反応は起こりません。だから若山さんもアイソジェニックマウスを用意した。でも小保方さんが免疫不全マウスでないと上手くできないというからヌードマウスも用意した。
NOD/Scidマウスというのは人間の細胞を移植しても拒絶しないくらいの超免疫不全マウスとして開発されているから高価なんじゃないですか。若山さんはヌードマウスでいいでしょと思ったのではないでしょうかね。若山さんもそれで出来なければNOD/Scidマウスを買ってやろうと思ったかもしれませんが、何しろ申請した時期は2011/9/9です。何もまだできないときです。
小保方さんはハーヴァードと東京女子医大ではNOD/Scidマウスを用意してもらっている。出来ないとどうしようもないですからね。

さて、小保方さんは笹井研でNOD/Scidマウスを買ってもらっただろうかという疑義です。

川田龍平議員が質問書を出してくれました。
>>
STAP細胞研究におけるエアーマウス疑惑に関する質問主意書
イギリスの科学誌「ネイチャー」に掲載された独立行政法人理化学研究所(以下「理研」という。)発生・再生科学総合研究センター(以下「CDB」という。)の研究員らが著者となっているSTAP細胞に関する二本の論文に対し科学的不正の疑義が生じ、国民的並びに世界的関心を呼んでいるところである。
既に理研の「研究論文の疑義に関する調査委員会」(以下「調査委員会」という。)は小保方晴子CDBセンター長戦略プログラム細胞リプログラミング研究ユニット・研究ユニットリーダー一人による研究不正を認定し、一本の論文に関し撤回を勧告したところではあるが、小保方氏は故意による不正は認めておらず、また調査委員会が調査対象としなかった疑義がほかにも存在することもあり、今なお同研究の不正の全容が解明されたとは言い難い状況にある。
そこで、関連する事項について、以下質問するので、理研に事実を確認の上、質問項目毎に丁寧に、政府としての現時点での明確な答弁を求めたい。
一 理研の調査委員会による「研究論文の疑義に関する調査報告書」(以下「報告書」という。)において、不正が認定されたFigure 2dと2eにおいて画像の取り違えがあった点に関し、これらの写真が撮影されたテラトーマ作製実験を行ったとされる時期に、そもそもマウスの購入がなかった疑惑(エアーマウス疑惑)が報道されている(五月十九日毎日新聞一面「STAP論文マウス購入記録なし」)。
論文において、当該実験で使用されたと記載されているのは四週齢のNOD/SCIDマウスであるが、実験を行ったとする小保方氏が当時所属していたゲノム・リプログラミング研究チームにおいて、このNOD/SCIDマウスの購入実績はあるか。また、小保方氏が責任者もしくは実験従事者として関わる動物実験計画書のうち、このマウスの利用を記載したものは存在するか。
二 理研の調査委員会の「不服申立てに関する審査の結果の報告」によると、小保方氏は不服申立ての理由補充書において二〇一二年一月二十四日にマウスからテラトーマを取り出したと主張しているとのことである。先般、私が文部科学省に資料請求したところ、提出されたゲノム・リプログラミング研究チームの購入物品一覧では、この実施日までに購入された免疫不全マウスは二〇一一年一二月二十七日に検収された六週齢のBALB/c-nu/nuマウスのみである。この購入の認可予算名の項目欄には「文部科学省」と記録されているが、該当する科学研究費補助金の研究課題名と代表者を示されたい。
また、その研究課題に対して交付された科学研究費補助金は、ストレスによる体細胞の初期化の研究であるSTAP細胞研究とは別課題のはずであり、STAP細胞研究には使用できないものと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
三 論文においてテラトーマ作製実験に用いられたとされているマウスは四週齢のNOD/SCIDであるが、ゲノム・リプログラミング研究チームにおいて購入実績のあるマウスは六週齢のBALB/c -nu/nuである。週齢及び種類が異なっている理由を明らかにされたい。
四 若山照彦ゲノム・リプログラミング研究チーム・チームリーダー(当時)が責任者であり小保方氏が実験従事者となっているSTAP細胞研究の動物実験計画書には、マウスに対する幹細胞投与についての記載があり、「細胞を移植されるレシピエント」としてBALB/c -nu/nuが記されている。しかし、当該実験計画の終了後の報告書には、作成した幹細胞を移植しテラトーマ作製を行う段階について報告の記載がない。実験を行ったにもかかわらず、報告がない理由について、政府の見解を示されたい。
五 小保方氏が理研に対して提出したと報道されている実験ノートの記載によれば、二〇一一年十二月二十七日に入荷したマウスに、即日移植実験を行ったこととなっている。理研のCDBでは、マウス入荷後の馴化期間を原則何日と定めているのか示されたい。また、馴化期間をおかない実験の科学的妥当性及び動物福祉上の問題について、政府の見解を明らかにされたい。
六 文部科学省としては、本当に理研においてテラトーマ作製実験が行われたと認識しているのか。
七 前記一に示した報告書の八頁(二―一)では、Figure 1bと2gの画像の類似性と論文上の配置について検討しているが、「若山氏より、この二つの画像はいずれもSTAP細胞から作製したキメラマウス胎児のひとつを、異なる角度から同氏が撮影したものである、それぞれの画像の帰属を整理した上で、他のキメラ胎児画像とともに電子ファイルで小保方氏に手渡したとの説明があった。」とする中で、若山氏がSTAP細胞からキメラマウスを作製したとする主張については疑うことなく、また、調査をしていないものと承知している。このことは、理研が、若山氏はSTAP細胞の作製に成功しており、これを用いてキメラマウスを作製したとする事実を正しいものであると認めていることを示すのか。
八 論文中のFigure 4に示される画像については、調査の対象とされていない。このFigure 4に対する解説部分(論文六百四十四頁「Chimaera formation and germline transmission in mice」の小見出しによるパラグラフ)、特に「Furthermore, offspring derived from STAP cells were born to the chimaeric mice (Fig. 4e and Extended Data Fig. 7c), demonstrating their germline transmission, which is a strict criterion for pluripotency as well as genetic and epigenetic normality」という一文は、STAP細胞の多能性獲得の証拠となる実験結果が得られたことを述べている。
この部分は若山氏の寄与率の高い実験であると推察されるが、若山氏は小保方氏から渡されていたSTAP細胞の遺伝子を既に解析し、小保方氏が述べたマウスの系統と異なる遺伝子が検出されたため、いち早く論文の撤回を呼び掛けた人物と承知している。理研は、右記の実験結果に関する記述については疑義のないものと認めたため調査対象としなかったのか。
九 五月二十二日の毎日新聞二十七面の報道では、「小保方氏採用も特例通常審査の一部省略」と題して、以前に記者会見で「論文の書き直しに加わっただけ」と述べた笹井芳樹CDB副センター長が、小保方氏の研究実態の確認もしないまま、採用時から例外的に一部審査を省略して、グループディレクター会議でSTAP細胞研究を論文発表まで秘密とすることを決め、検証・教育の機会も持たないまま予算獲得への効果を期待しつつ論文化を進め、広報担当者との協議をせずに記者会見用の資料を配布したとのことである。  
この報道が事実であるとすれば、理研は組織ぐるみでSTAP細胞の論文化と広報を推進したと考えられ、これをリードした笹井氏は、他にも検証未了の研究結果の論文化を行っている可能性があると疑われる。そこで、文部科学省、総務省、財務省及び会計検査院は、理研の人事・研究・広報体制に対する調査を、予算執行の適切性の観点から徹底的に行うべきではないか。
また、文部科学省は笹井氏が過去に発表した論文の妥当性に対する調査を行うべきではないか。
十 理研と政府は、小保方氏一人に研究不正の責任を押しつけてこの問題に幕を引き、「特定国立研究開発法人(仮称)」への指定を、六月又は七月にも閣議決定するのではないかとの情報があるが、事実か。事実である場合には、そのようなことを強引に行って、理研が世界的に認められる存在になると思っているのか、政府の見解を明らかにされたい。
十一 厚生労働省は、高血圧治療薬ディオバンの臨床研究におけるデータ改ざん問題を受け、まず「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」を設置して、当事者の内部調査だけに任せずに、国としても真相究明に努めた上で、さらに再発防止のための「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」を設置して現在鋭意検討中である。
他方、同様に日本のライフサイエンスの信頼を大きく揺るがすSTAP細胞研究について、文部科学省はこれまで、真相究明は理研の内部調査に委ね、その結果を何ら疑うことなく、さらには再発防止策さえ、理研が設置した外部有識者による「研究不正再発防止のための改革委員会」に任せる始末である。文部科学省は厚生労働省に倣い、まずはSTAP細胞論文に関する不正疑惑の真相究明に関する専門家の検討会を設置し、理研に対して必要な再調査を求めるべきではないか。
右質問する。


川田議員のブログ公開日は2014/5/28です。


(2020/8/4)


回答は以下でした。(回答部分のみの抜粋です。)
>>
一について
独立行政法人理化学研究所(以下「理研」という。)によると、御指摘の「小保方氏が当時所属していたゲノム・リプログラミング研究チーム」において、「NOD/SCIDマウスの購入実績」及び「小保方氏が責任者もしくは実験従事者として関わる動物実験計画書のうち、このマウスの利用を記載したもの」は存在しないとのことである。
二から四まで及び六について
御指摘の「購入物品一覧」に記載されたマウスの購入に係る予算については、理研によると、研究課題名は「卵子による核の初期化機構の解明およびその促進方法の開発」、研究代表者は「若山照彦」とのことである。その他のお尋ねについては、理研において事実関係を確認しているところであると承知している。
五について
理研によると、理研が定めた「動物実験実施規程」においては、「所属長、飼育管理者は、実験動物の飼育等管理にあたり、「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」(環境省告示第八十八号)の趣旨に配慮する。」とされているとのことである。また、御指摘の「動物福祉上の問題」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「馴化期間をおかない実験の科学的妥当性」については、個別の実験に応じて判断されるべきものと考えられ、一概にお答えすることは困難である。
七について
理研によると、理研が設置した研究論文の疑義に関する調査委員会(以下「調査委員会」という。)は、調査対象論文において疑義を指摘された点に関して、理研が定める「科学研究上の不正行為の防止等に関する規程」に規定する研究不正が認められるか否かという観点から調査を実施したものであり、その結果をもって、御指摘の「事実」が正しいか否かを判断したものではないとのことである。
八について
理研によると、調査委員会は、調査対象論文において疑義を指摘された点に関して調査を実施したものであり、「実験結果に関する記述については疑義のないものと認めたため調査対象としなかった」ものではないとのことである。
九について
御指摘の報道については承知しているが、その報道内容の事実関係について確認されておらず、お尋ねについてお答えすることは困難である。
十について
御指摘の「情報」については承知していないが、いずれにせよ、「特定国立研究開発法人(仮称)」の指定を六月又は七月に閣議決定すると決めたとの事実はない。
十一について
「研究活動の不正行為への対応のガイドラインについて」(平成十八年八月八日科学技術・学術審議会研究活動の不正行為に関する特別委員会決定。以下「ガイドライン」という。)では、研究活動における不正行為の告発等があった場合は、原則として、当該研究者が所属する研究機関が当該事案の調査を行うこととされている。お尋ねについては、文部科学省としては、理研においてガイドライン等を踏まえ適切に対応されているものと認識しており、「専門家の検討会を設置し、理研に対して必要な再調査を求める」ことは考えていない。

川田議員のブログ公開日は2014/6/6です。

我々の関心のあるところはNOD/Scidです。川田議員は我々の関心のあるところに対して単刀直入に質問してくれている。
>>
論文において、当該実験で使用されたと記載されているのは四週齢のNOD/SCIDマウスであるが、実験を行ったとする小保方氏が当時所属していたゲノム・リプログラミング研究チームにおいて、このNOD/SCIDマウスの購入実績はあるか。また、小保方氏が責任者もしくは実験従事者として関わる動物実験計画書のうち、このマウスの利用を記載したものは存在するか。

 質問は3つです。
>>
①論文において、当該実験で使用されたと記載されているのは四週齢のNOD/SCIDマウスである
②実験を行ったとする小保方氏が当時所属していたゲノム・リプログラミング研究チームにおいて、このNOD/SCIDマウスの購入実績はあるか。
③また、小保方氏が責任者もしくは実験従事者として関わる動物実験計画書のうち、このマウスの利用を記載したものは存在するか。

<ゲノム・リプログラミング研究チーム>というのは旧若山研のことです。<小保方氏が責任者>でありうるのは2013/4/1以降に彼女がRULとして人事発令されて以降です。「細胞リプログラミング研究ユニット」のユニットリーダーですね。

①は事実です。
>>
In vivo differentiation assay
 
1 × 107 STAP cells were seeded onto a sheet composed of a non-woven mesh of polyglycolic acid fibres (3 × 3 × 1 mm; 200 μm in pore diameter), cultured for 24 h in DMEM + 10% FBS, and implanted subcutaneously into the dorsal flanks of 4-week-old mice. In this experiment, to better support tumour formation from slow growing STAP cells by keeping cells in a locally dense manner, we implanted STAP cells with artificial scaffold made of polyglycolic acid fibres. Given the artificial nature of the material, we used NOD/SCID mice as hosts, to avoid possible enhancement of post-graft inflammation caused by this scaffold even in syngenic mice. STAP stem cells were dissociated into single cells and cell suspension containing 1 × 107 cells was injected into the testis. Six weeks later, the implants were analysed using histochemical techniques. 

②に関しては既述したPEACEの取得した情報がある。若山研ではNOD/Scidの使用予定はありませんでしたね。小保方さんの名がここで出ることはありません。理研のための共同研究という建前からしてもそうで、小保方さんは他の研究所から客員派遣されていて、若山さんの手伝いをしていることになっている。だからこそ謝金が支払われているのです。

③に関しても以下のように同じくPEACEの取得した情報があります。小保方さんが初めて自分の予算で申請したのは2013/11/27です。

ル58

ル59

ル60

小保方さんは12月に面接で理研の採用が決まりました。4月1日の正式発令までは若山研の客員のままですが、論文リヴァイズのために笹井研に居ることが多かった。ここでもし実験していたら、というより幾つかの実験をしているようなのですが、笹井研の資材を使っている。これは笹井研の資材の流用になっていたようです。後で少し問題になった。
ただし、4/1から後は小保方さんは正式にRULです。部屋の改装が10月までかかったので笹井研に居候していますが、自分の予算内での購入ができる。
この1月から3月までの間で小保方さんがNOD/Scidでの実験を笹井研で行ったかということですが、既述している査読の関係での要請は無論無関係です。リヴァイズの通知が来たのは4/4です。それ以前にそんな要請は受け取っているはずもない。4月以降の実験は小保方さんが責任者での申請になる。

川田議員の質問に対する答えは以下でした。
>>
一について
独立行政法人理化学研究所(以下「理研」という。)によると、御指摘の「小保方氏が当時所属していたゲノム・リプログラミング研究チーム」において、「NOD/SCIDマウスの購入実績」及び「小保方氏が責任者もしくは実験従事者として関わる動物実験計画書のうち、このマウスの利用を記載したもの」は存在しないとのことである。

質問は3つでしたね。
>>
①論文において、当該実験で使用されたと記載されているのは四週齢のNOD/SCIDマウスである
②実験を行ったとする小保方氏が当時所属していたゲノム・リプログラミング研究チームにおいて、このNOD/SCIDマウスの購入実績はあるか。
③また、小保方氏が責任者もしくは実験従事者として関わる動物実験計画書のうち、このマウスの利用を記載したものは存在するか。


でも答えは1つにまとめられている。
>>
①御指摘の「小保方氏が当時所属していたゲノム・リプログラミング研究チーム」において、「NOD/SCIDマウスの購入実績」及び「小保方氏が責任者もしくは実験従事者として関わる動物実験計画書のうち、このマウスの利用を記載したもの」は存在しない

質問の①は事実確認であるからいいとしよう。でも、質問の②は旧若山研に置いてという条件である。③は<小保方氏が責任者もしくは実験従事者として関わる動物実験計画書>なのであるから、主に小保方研での提出書類ということになる。
ところが、答えの方は、③を②のなかに限定して答えている。旧若山研の中で小保方さんが責任者であるわけはありませんし、実験従事者としても、若山さんの提出した書類には名前は上がっていませんから<存在しない>という答えになるのは正しいのですが、質問の③はそういう意味ではない筈です。
理研での採用試験を受けて合格して以降まだ若山研に所属しながらも、笹井研で論文のリヴァイズを行っていた時期、更にはRULの発令を受けた2011/4/1以降も研究室の改装のために笹井研に居候していた時期もふくめて、責任者や実験従事者として名の上がっている計画書があるかと問うている。
この③の問いは無視もしくははぐらかされているのである。

川田議員の問いに対して正しく答えがなされていない。従って、我々は特に笹井研での使用に関しての確証を得ていないのである。
ただ、既述した査読者の要請によってテラトーマ実験が論文リヴァイズの間に行われたということは無いはずだという推測にとどまる。また笹井研に居候しているが4/1のRUL就任発令以降も笹井研の予算で何か実験が行われることもないはずだと考える。
尤も疑えば隘路はいくらでも考えうる。裏金によるマウス会社への預け金なんかはすぐに思いつくことで他に事例がいくらでもある。そこまで疑うと書類は単に形式的なものにすぎなくなる。

我々の関心は一に以下の実験である。とことん追い詰めますよ。


テラトーマ18


今のところ、理研若山研での実験のはずだという当りをつけたところです。無論、ヌードマウスで行われている。ドナーはGOFマウスです。
我々のストーリーは小保方さんは12/27Harukoは変だと思ったから三誌論文は博論の画像を貼っておいた。どうせサプリだという安易な処置です。何しろキメラは出来てるからこれでいいと思ったが、そもそもキメラが出来たということを信じてもらえずに三誌リジェクトされた。
その後、最後のサイエンスへの投稿原稿をベースにもう一度どこかに投稿するための原稿を整理しているときに、今まであったサプリの博論テラトーマの上に、見栄えのいい12/27Harukoを使おうという誘惑にかられた。なんか変だと思って使わなかったが、無論、若山さんが幹細胞を注射しているなんて思いもよらないことだ。
この時にいろいろもちゃもちゃと三枚組を弄り回している内に、博論画像からプログレスレポート用に一度編集していた組み写真の上に12/27HarukoのHE染色画像を貼って、それを次のリヴァイズ論文として用意していたのだ。どうして下の三枚の免染写真を放置したのか。恐らく12/27Harukoの免染写真は撮影してなかった。だからその原稿を作るときにはこういう形にしようとして仮置きされていたのだ。

この原稿が小保方さんの急遽理研採用と決まった時に取り出されて飛行機の中で日付がうたれ、12/11ヴァージョン原稿として笹井さんに渡されたのだ。従って疑義が生じた時、小保方さんはグラススライドから免染し直して、ネイチャーに提出したのではないか。というのも、最初に12/27Haruko を切ってHE染色して後、変だと思って放置していたはずである。三誌論文に使うつもりがないから、免染する必要が無い。従って、スライドは染色しないままで何枚か残されていたのだ。

私はあの時点で小保方さんは嘘をついたと思っている。免染したスライドは無かったのだ。正しい免染写真は後から免染して撮影し、ネイチャーに提出したと疑義している。それを免染は6月にしていたはずだと言いわけした。これは12/27Harukoが変だということを言い出せなかったし、なぜ変なのかも自分で分かってなかったことから弁明が支離滅裂になって嘘をつかねばならなくなったと見ているが、ひょとしたら嘘はついてないとしても説明可能かどうか、これから検証してみましょう。

石井調査です。我々はもう一度ここに戻らなければならない。石井中間報告のテラトーマの件です。

ル61
ル62

調査委員会中間報告(スライド)です。11jigenが指摘したことを理研も調査中ですね。


ル63

2014/3/31付調査委員会報告です。
>>
(1-5)笹井、小保方両氏から、以下の修正すべき点が見つかったとの申し出を 受け、この点についても調査した。論文1:Figure 2d, 2e において画像の取 り違えがあった点。また、これらの画像が小保方氏の学位論文に掲載された 画像と酷似する点。
調査結果 2 月 20 日に笹井氏と小保方氏より、修正すべき点についての申し出とこれに関 する資料の提出を受けた。申し出の内容は、論文1の脾臓の造血系細胞から作製 した STAP 細胞からの分化細胞並びにテラトーマの免疫染色データ画像の一部 (Figure 2d 下段中央の1枚と Figure 2e 下段の3枚)が、実際には骨髄の造血系 細胞から作製した STAP 細胞を用いた画像であること、正しい画像に訂正するこ とを考えているという2点であり、提出された資料はこれらの画像のファイルで あった。
小保方氏から、それぞれの実験の過程で、脾臓及び骨髄に由来する血液 細胞のサンプルに対し、いずれも hemato(hematopoietic:血液系の意味)とい うラベルを用いていたため混乱が生じ、同氏において画像の取り違えをしてしま ったとの説明を受けた。 その後、論文1の画像は、小保方氏の早稲田大学における学位論文に掲載され た画像と酷似することが判明した。上記の申し出の際、これらの図が小保方氏の 学位論文に掲載されたデータから得られたものであるとの言及はなかった。
笹井氏と小保方氏の両氏より、学位論文のデータは、学術雑誌への投稿論文に使用す ることが可能と理解していたため言及する必要はないと考えていたとの説明を受 けた。
 論文1では生後1週齢のマウス脾臓由来細胞を酸処理することにより得られた STAP細胞が用いられているが、他方、学位論文では生後3ないし4週齢の骨髄由 来細胞を細いピペットを通過させる機械的ストレスをかけることにより得られた sphere細胞(球状細胞塊形成細胞)が用いられており、実験条件が異なる。小保 方氏は、この条件の違いを十分に認識しておらず、単純に間違えて使用してしま ったと説明した。論文1の画像を解析すると学位論文と似た配置の図から画像を コピーして使用したことが認められた。また論文1の画像は、2012年4月にNature 誌に投稿したものの採択されなかった論文にすでに使用されており、その論文に おいては、学位論文に掲載されている機械的ストレスによって得られたsphere細 胞からの分化細胞の免疫染色画像3枚と、テラトーマのヘマトキシリン・エオジ ン染色画像3枚、並びに免疫染色データ画像3枚に酷似した画像が使用されてい たことを確認した。
小保方氏は、その後Nature誌に再投稿するにあたり、酸処理 により得られたSTAP細胞を用いた画像に一部差し替えを行っているが、その際 にも、この画像の取り違えに気付かなかったと説明した。委員会では、実験ノー トの記述や電子記録等から、上記各画像データの由来の追跡を試みたが、3年間 の実験ノートとして2冊しか存在しておらず、その詳細とは言いがたい記述や実 験条件とリンクし難い電子記録等からこれらの画像データの由来を科学的に追跡 することは不可能であった。 
笹井氏は、2月20日の委員会のヒアリングの数日前に小保方氏から画像の取り 違え等について知らされ、論文を訂正するための正しいデータを至急取り直すこ とを小保方氏に指示したと説明した。実際に、訂正のために提出されたテラトー マに関する画像の作成日の表示は2014年2月19日であった。
笹井氏から、学位論 文は投稿論文に使用できると認識していた、正しいと思われるデータが得られた ことから、学位論文の画像が使用されていた件については委員会のヒアリングで は言及しなかったが、この点については深く反省しているとの説明を受けた。
 評価(見解) 
小保方氏が学位論文の画像に酷似するものを論文1に使用したものと判断した。 データの管理が極めてずさんに行われていたことがうかがえ、由来の不確実なデ ータを科学的な検証と追跡ができない状態のまま投稿論文に使用した可能性もあ る。しかしながら、この2つの論文では実験条件が異なる。酸処理という極めて 汎用性の高い方法を開発したという主張がこの論文1の中核的なメッセージであ り、図の作成にあたり、この実験条件の違いを小保方氏が認識していなかったと は考えがたい。また、論文1の画像には、学位論文と似た配置の図から切り取っ た跡が見えることから、この明らかな実験条件の違いを認識せずに切り貼り操作 を経て論文1の図を作成したとの小保方氏の説明に納得することは困難である。 
このデータは STAP 細胞の多能性を示す極めて重要なデータであり、小保方氏に よってなされた行為はデータの信頼性を根本から壊すものであり、その危険性を 認識しながらなされたものであると言わざるを得ない。よって、捏造に当たる研 究不正と判断した。 
小保方氏は、客員研究員として若山研在籍時、またその後もチームリーダーと してテラトーマ作製の実験を行っており、若山氏は、所属する研究室の主宰者と して、またこのような実験を指導する立場でともに研究を行っていた者として、これらのデータの正当性、正確性、管理について注意を払うことが求められてい た。
笹井氏についても、本論文執筆を実質的に指導する立場にあり、データの正 当性と正確性を自ら確認することが求められていた。
もとより、両氏は、捏造に 関与したものではなく、データの正当性等について注意を払わなかったという過 失によりこのような捏造を許すこととなったものであるが、置かれた立場からし ても、研究不正という事態を招いたことの責任は重大であると考える。
丹羽氏は、 論文作成の遅い段階でこの研究に参加したものであり、画像データの抽出等には 関与しておらず、不正は認められなかった。 
なお、上述のとおり、画像の取り違えに関する笹井氏らの当初の説明には、不 十分なものがあった。このような行為は委員会の調査に支障をきたす恐れがあり、 真摯な対応が求められるところである。

同(スライド)です。

ル64

この報告を受けての小保方さんの有名なコメントです。タイガイニセエヤ、キサマ、オレガ捏造シタトデモイウノカ、コンチクショウ。という声が聞こえるのは僕だけでしょうか。ひひひ。若いってうらやましい。スカッと言ってやりたいことって多いよな、この理不尽な人生において。
>>
平成26年4月1日
 小 保 方 晴 子
「調査報告書に対するコメント」
調査委員会の調査報告書(3月31日付け)を受け取りました。驚きと憤りの気持ちでいっぱ いです。特に,研究不正と認定された2点については,理化学研究所の規程で「研究不正」の対 象外となる「悪意のない間違い」であるにもかかわらず,改ざん,ねつ造と決めつけられたこと は,とても承服できません。近日中に,理化学研究所に不服申立をします。 このままでは,あたかもSTAP細胞の発見自体がねつ造であると誤解されかねず,到底容認 できません。 
(1-2) レーン3の挿入について Figure1i から得られる結果は,元データをそのまま掲載した場合に得られる結果と何も変わ りません。そもそも,改ざんをするメリットは何もなく,改ざんの意図を持って,Figure1i を 作成する必要は全くありませんでした。見やすい写真を示したいという考えから Figure1i を掲 載したにすぎません。 
(1-5) 画像取り違えについて 私は,論文1に掲載した画像が,酸処理による実験で得られた真正な画像であると認識して掲 載したもので,単純なミスであり,不正の目的も悪意もありませんでした。 真正な画像データが存在していることは中間報告書でも認められています。したがって,画像 データをねつ造する必要はありません。 そもそも,この画像取り違えについては,外部から一切指摘のない時点で,私が自ら点検する 中でミスを発見し,ネイチャーと調査委員会に報告したものです。 
なお,上記2点を含め,論文中の不適切な記載と画像については,すでにすべて訂正を行い, 平成26年3月9日,執筆者全員から,ネイチャーに対して訂正論文を提出しています。
 以上


(2020/8/5)


小保方さんの不服申し立てに対しての最終結論です。石井さんが自分のゲルでケチが着いたので委員長を降りましたから委員の中で渡部弁護士が委員長として取りまとめた。
石井さんは小保方さんに対して不正と指摘した同じ不正をそのルールが出来る以前の論文で行っていました。大した不正ではないわけです。ルールを知らなかった、もしくは軽視したというだけです。これは石井さんが重箱の隅をつついて小保方さんをいじめているのではなくて、落としどころを重箱の隅に限定して何とか世間を鎮静化させたかったのではないかとも推測できるところですし、実際そういう趣旨のネット書き込みなんかもありましたが、手記にもあるとおり、米国では論文を取り下げるとヴァカンティ氏らの失職がかかっていた。
キメラはできているんです。キメラがなぜできたのかという疑問に解が与えられない形では世間というより、マスゴミは納まらなかったでしょうね。米国での失職という厳しさと重箱の隅という日本のなあなあの世界が裏で対立していた。
渡部報告書は石井報告より厳しくなった。石井報告は小保方さんの試料管理の杜撰さを指摘しているだけで、嘘をついてるとは言ってない。博論の実験と酸浴実験でのテラトーマの意味の違いを知らなかったということはないでしょうと小保方さんの安易さをやんわりと批判している。無論、このテラトーマが若山さんによって細工されていて、小保方さんはそれを知らずに、何か変だから使わなかったのだということは言えないのだという事情の理解はこの時点での調査チームには無いんです。
ただ、若山さん、笹井さん、丹羽さんは神妙に謝罪すべきを謝罪した。小保方さんは承知できないと既述したコメントを出して不服申し立てをしたのです。裏にはヴァカンティの意向もあることは小保方さんが板挟みになった心境を書いていますね。でも、我々第三者が客観的に見たら、キメラができてるのに論文不備による取り下げは無いでしょと考えますね。ヴァカンティ氏は米国人ですからこういうときは訴訟できるし、そもそも米国だと捏造事件には警察が入って刑事裁判になりますから、言いたいことを黙ってるなんてことはないんです。
でも日本では内部で良しなに納めよという文科省指導なんですね。以心伝心で丸めようと書かれた報告に対していろいろと余計なことはいわないものです。それでおしまいとなれば全体的な調和を維持して収束させられると考えるからですね。
でも小保方さんの裏には米国人がいるんです。と、同時に、石井調査はキメラがなぜできたかに関しては何も知らない。仮にヴァカンティ氏が米国から圧力をかけずに素直に先生たち同様に、小保方さんも謝罪すべきを謝罪してたら、無論、そんなことは職の掛かっている人たちはしませんが、そういう不合理な仮定を入れたとしても、日本国内だけで丸く納まったとも思えませんね。
小保方さんも、ヴァカンティ氏も、小島氏も、キメラが出来たことを疑っていません。不服申し立てしない方がおかしいんです。<このままでは,あたかもSTAP細胞の発見自体がねつ造であると誤解されかねず,到底容認 できません。>当然ですよね。
 
渡部報告です。

ル65

これから報告書のテラトーマの件に関して検討するが、何しろ7Pから21Pまでという長文で詳細ですから、ゆっくり行きます。まずは最終頁にある語義解説です。
>>
<補足説明> 
本文中に記載の略語は次の通りである。
 (50 音順) 
委員会 : 研究論文の疑義に関する調査委員会 
規程 : 独立行政法人理化学研究所の規程「科学研究上の不正行為の防止等に関す る規程」(平成 24 年 9 月 13 日規程第 61 号)
研究所 : 独立行政法人理化学研究所 
代理人 : 不服申立て者代理人 
中間報告書 : 平成 26 年 3 月 13 日付け「研究論文の疑義に関する調査中間報告書」 
調査報告書 : 平成 26 年 3 月 31 日付け「研究論文の疑義に関する調査報告書」 
不服申立書 : 不服申立て者提出の 4 月 8 日付け「不服申立書」 
補充書(1) : 不服申立て者提出の 4 月 20 日付け「不服申立についての理由補充書(1)」 
補充書(2) : 不服申立て者提出の 5 月 4 日付け「不服申立についての理由補充書(2)」 
論文1 : Obokata et al., Nature 505:641-647(2014) 論文 
2012 年論文 : 2012 年 4 月に Nature 誌に投稿し、同年 5 月に reject(却下)された論文
Science 論文 : 2012 年 7 月に Science 誌に投稿し、同年 8 月に reject(却下)された論文

代理人は小保方さんが立てている三木弁護士チームです。因みに、不服申立書、補充書(1)、(2)に関しては私は入手してない。調査チームは三誌論文のうちセル誌投稿論文は所持してないようです。

では、始めましょう。
>>
第2 捏造について
1 規程における「捏造」の定義について
(1) 「捏造の定義」について
規程第 2 条第 2 項は、「捏造」とは、「データや研究成果を作り上げ、これを記録また は報告すること」としている。
 したがって、捏造とされた実験データが他の条件の下で得られた真正なデータであった としても、また、論文に記載されている実験と同じ条件下で得られたデータがあるとして も、捏造の範疇にあるか否かは、当該論文との関係において、当該データが論文に記載さ れている実験条件下で作成されたものであるか否かにより判断されるものである。 
(2)悪意について
 悪意の解釈については、上記第1、1、(2)に記述のとおりである。

因みに、<上記第1、1、(2)>は以下である。
>>
(2)「悪意」について 規程によれば、研究不正の範疇にあるものについて、悪意があるか否かを判断すること になるところ、「悪意」とは、客観的、外形的に研究不正とされる捏造、改ざん又は盗用の 類型に該当する事実に対する認識をいうものと解する。したがって、規程によれば、研究 不正は、この認識のある態様のものについてこれを研究不正とすることとなる。悪意を害意など、上記の認識を越えた加害目的に類する強い意図と解すると、そのよう な強い意図がある場合のみに規程の対象とすることになるが、その結果が、研究論文等の 信頼性を担保するという規程制定の目的に反することは明らかである。とすれば、「悪意」 とは、国語辞典などに掲載されている法律用語としての「知っていること」の意であり、 故意と同義のものと解されることになる。この点について、不服申立て者においても、例 えば、「画像を誤って取り違えた。異なる画像を故意に掲載したものではない。」として、「故 意」という言葉を使用しているところである(不服申立書 17 ページ)。

まあ。このあたりは小保方さんがキメラが出来ているという堅い確信のもとで自分は新発見をしたので細かい間違いに一般的な意味で悪意はないのだと主張しているのに対して、論文には一旦疑義がかけられ、11次元等の騒ぎもあって。小保方さんは捏造者だと疑われている。まだ何があったのかすら分からない中で、調査チームは取り合えずは論文の不正や具体的な不正を指摘しようとしていますから、まずかみ合わないところが出来るだけ生じないように、語の定義から始めようとしているからまどろっこしいのですが、順番に行くしかない。

ここで責任著者でありながら自ら論文を取り下げようとしている若山さんが疑われていないということが既に変だと気づかないといけないのですが、彼女が筆頭著者の論文なんですから、まずは彼女の問題から検討されると考えれば別におかしくはないんですね。

我々は、既に犯人は若山さんだと知っていて、11次元に情報を流し、東北大系列の学会員から竹市さんに連署で小保方さんは以前から手癖の悪い人だと吹きこませたのだと知っています。
それを分かった上で、この渡部調査報告がなぜこのような解釈になっていくのかということを今から俯瞰しましょう。
>>
2 「捏造」の範疇にある行為であるか否かについて
(1)不服申立て者は、
・調査報告書の判断は、規程2条2項の「研究不正」の要件に該当するかという観点 からではなく、その定義とは別の次元で、「研究不正」と結論づけるものであって、 妥当でない、「存在しないデータや研究結果を作り上げ」る行為態様がなく、論文に 掲載する時点で、誤った画像を掲載してしまったという問題にすぎないのに、これ らを混同して研究不正の認定を行っている点で妥当でない
・「事実でないことを事実のようにこしらえ」る行為はなく、「存在しないデータや研 究結果を作り上げ」た行為も存在しない 
などと主張する(不服申立書「第1、1」、同「第3、2」等)。 
(2)上記1、(1)において述べたとおり、捏造の範疇にあるか否かは、当該論文との関 係において、当該データが論文に記載されている実験条件下で作成されたものであるか否 かにより判断されるものである。
 論文1においては、
・酸処理の条件で得られたデータであると記載しながら、実際には機械的ストレスの 条件下で得られたデータを使用している
・脾臓細胞から作成されたデータであると記載しながら、実際には骨髄細胞から作成 されたデータを使用している 
 ・生後1週の新生仔のマウスを使用したデータであると記載しながら、実際には生後 3ないし4週齢の離乳後のマウスを使用している 
という実験条件に反するデータが使用されている。 
  本件画像データは、機械的ストレス、骨髄細胞、生後3ないし4週齢のマウスによると の実験条件で得られたデータであるにもかかわらず、論文1において、酸処理、脾臓細胞、 生後1週齢のマウスによるとの実験条件で得られたデータとして使用されており、「デー タや研究成果を作り上げ、これを記録または報告する」との範疇にあることは明らかであ る。

当たり前のことですが、ここで調査チームが指摘しいていることはすべて事実です。そして、定義によって、それが不正であり、捏造であると論証している。誰が悪いのかは別にしてこの論証そのものは正しいですよ。科学者と弁護士が言ってるんだから間違った論証はしない。小保方さんはそうですねと答えたらよかったんですね。私が未熟でこんな混同をしてしまった。悪意はなかったんですと。キメラが出来たのは事実だから論文の骨子は正しいんですよ。それが<このままでは,あたかもSTAP細胞の発見自体がねつ造であると誤解されかねず,到底容認 できません。>と申し立てた真意であると。

でも、調査チームはそんなことは問題にしていない。今ネイチャー論文の中に博論起源の写真が使われている。これが酸浴テラトーマでないことは知ってたじゃないか。知ってて使ったから故意だと。悪意だと。
小保方さんはいや、それは間違えただけだと主張しているんですが、仮にこの不正なり捏造が故意であったにせよ、自分の細胞からはキメラが出来ているという意味で、この論文は主旨は捏造ではないと小保方さんが考えていることは明確ですね。
では、渡部調査チームはそのことに関してはどう思ってたのでしょうかね。こんなことをする人はキメラも捏造させたんじゃないのと内心で思ってるんです。小保方さんに出来る捏造というのはESを渡すくらいしかありませんが、そもそもこの論文は査読者たちにESのコンタミじゃないのかと疑義されて3誌ともリジェクトされているんですから、渡辺チームはむしろ小保方さんが意図的にESでも混ぜたのじゃないかと疑っているんです。最初からバイアスがありますね。これってただ渡部チームの落ち度とまでは言えませんね。彼らはこの時点で手記は読んでませんからね。
彼らはただ客観的に見えたままと定義による論証から不正であり捏造であると言った。キメラに関しては何も言ってません。
それはここでは調べてないんです。肝心なことを放置して思い込みで判断している。全ての不正や捏造の原因がキメラが出来たという若山さんの嘘が誘因になっているということは当然、この時点では分かるはずもないことです。我々はそれを知っている。ならば何も知らない者同士の質疑応答がなぜうまくかみ合わないのかも我々のみが理解できることになる。両者は互いに知らないことを脇に置いたままある共通の現象に関して話し合ってるんです。
テラトーマがなぜ理研の論文に紛れ込んだのか。そしてその説明に小保方さんがなぜ嘘をつくことになるのか。彼女は論文の文章に博論やティシュー論文でのデータ記載をしている。写真を間違えただけではありません。彼女は写真が博論ベースであるということを知っているから文章が博論に一致しているのです。渡辺報告が悪意と言っているのはここです。知ってるんです。彼女は嘘をついている。でも、その原因は12/27Harukoに若山さんが幹細胞を注射した結果、小保方さんにはそれが変に見えたから、それを放棄し、キメラが出来ているという事実を踏まえた上で博論のテラトーマ写真をサプリで添付した。その流れで基本的には写真も論文本文も博論ベースになっていて、小保方さんにしてみればむしろ12/27Haruko より真正だと思われていた時期がある。その経緯を渡部調査に話せなかった。それはなぜそうなのかをそもそも小保方さん自身が知らず、かつ若山ラボに迷惑の掛かる発言も出来ないという配慮もあったんです。
とにかく自分の細胞でキメラが出来たと思い込まされている。だから自分の行っていることが不正であり、捏造であるということに無自覚になるんです。もし、キメラができてなかったら、彼女はメチル化実験であれほどもちゃもちゃすることはなかったでしょう。メチル化解除されていなくても何もおかしいことではないからです。でも、キメラが出来ているのにメチル化解除されて無かったらおかしいでしょう。その場合、科学的思考というのは、その事実からキメラは出来てないのかも知れないという可能性を排除してはいけませんよね。
でも、彼女を理研の調査チームの誰が非難できるでしょうか。FLSには大田ES、GLSには学生のGOFESを小保方さんが渡したのだと言った、その同じ口で、最初のF1のキメラと幹細胞には大田ESを使い、調査されていないながらもGLには学生のGOFESを使った理屈になる筈の小保方さんが、テラトーマ実験ではGOFマウスしか使えない状況下で学生のGOFESを使わずに大田ESを使ったというロジックのおかしさに気づかない人たちが小保方さんを非難することはできません。

さあ、まあ、私の取り合えずの推測をもとに具体的な検討を始めましょう。
>>
3 調査不十分、悪意がない等の主張について 
(1) 不服申立て者は、
・中間報告書の作成から調査報告書の作成まで約2週間という短期間の調査であるほ か、不服申立て者に対し1回の聞き取りがあっただけである 
・本件画像データはパワーポイントの資料に掲載された画像(A2)を使用したもので ある、委員会が独自に PDF 画像を解析して、安直に学位論文の画像を切り貼りした と推測している 
・調査報告書について、重要な証拠を看過してなされたものであり、経験則にも反す るものである、委員会は、過失により異なる画像を使用した可能性を認めている、 不服申立て者が使用したであろう画像がどのような状態で保管されていたのかにつ いて、充実した聞き取りはなされていない 
 ・自身が学位論文の画像データを使ったことを自ら発見し報告したことや画像 B が存 在し、画像Cが訂正のために Nature 誌に提出されているとの事実が判断の前提とさ れていない 
・パワーポイント資料に掲載された画像(A2)を酸処理による実験で得られた画像(画 像 B)であると誤信して掲載したものである、実験条件の違いを勘違いしたのではな く、画像そのものを勘違いしたものである 
などと主張する(不服申立書「第1」、「第3」等)

A2は11jigenが間違えましたね。キャプションの色が違うことをここで指摘しました。でも、これは調査チームは分かってたんです。一応理研に集まっている人材ですから、11jigenなどという得体のしれない落ちこぼれではないですね。
でも、小保方さんは強気ですね。画像Bがあると主張した。私が彼女は嘘をついていると言ってる部分です。彼女は嘘じゃない。あると言ってる。そしてネイチャーに出し直した画像Cがあるという。BもCも12/27Harukoの免染写真です。私は彼女は12/27HarukoをHE染色した時に小保方さんが出来すぎていることをいぶかって、免染はしないまま放置していたと推測しました。でも彼女は画像Bがあるという。さて。どうなりますことやら。
続きです。
>>
(2) しかしながら、上記の主張が理由のないものであることは、明らかである。 
ア 3 月 13 日付け中間報告書が提出された後において、合計2回の聞き取り調査を行って いる。その具体的結果は、後述するとおりであり、不服申立て者の説明を十分聞いており、 判断に必要な調査が行われていることは明らかである。 
イ 調査においては、論文1の画像を解析すると、学位論文と似た配置の図から画像をコ ピーして使用したことが認められたので、学位論文で使用された画像データを学位論文と 酷似した様式で配置した図からコピーして使用したと認定している。この学位論文と似た 配置の図がパワーポイント資料に由来するものであることも認定しているところである。 認定に係るパワーポイント資料が不服申立て者主張に係るパワーポイント資料(不服申立 書 資料4)であったとしても、委員会の認定に矛盾するものではない。
 ウ 画像等の保管状態等や画像を分析し、調査報告書において「データの管理が極めてず さんに行われていたことがうかがえ、由来の不確実なデータを科学的な検証と追跡ができ ない状態のまま投稿論文に使用した可能性もある」とした上で、その管理状況等を考察し、 悪意があると認定したものである。
 エ 不服申立て者が学位論文の画像データを使ったことを自ら発見し報告したこと、画像 B が存在し、画像 C が訂正のために Nature 誌に提出されているなどの点についても、事実関 係を調査した上で、悪意の有無を判断している。
 オ 不服申立て者の上記の主張等に対する委員会の具体的な判断は、「4 委員会の判断 等」において、詳述する。 
カ 開示に関しても、代理人において実験ノートの確認・コピーをしたほか、不服申立て 者から提出された資料等については代理人にその写しが送付されており、必要とされる措 置は執られているところである。

ここではウが本質なんですね。<「データの管理が極めてず さんに行われていたことがうかがえ、由来の不確実なデータを科学的な検証と追跡ができ ない状態のまま投稿論文に使用した可能性もある」>の部分です。小保方さんは何も言ってないので、なぜ3誌論文に博論由来画像がサプリ添付されたのかを調査チームは知らないですね。この事情が語られなければ調査チームの推測判断は無理からぬところですよね。しかも小保方さんは間違えたので、間違えていることを"知らなかった"と言ってる。では論文はなぜNOD/Scidになっているのだ。それって、三誌論文で12/27Harukoを使わなかった事情を引きずってるんですよね。
小保方さんはその事情を途中で忘れてしまって笹井さんに渡してしまったかも知れない。でも、三誌論文に12/27Harukoを使わずに博論由来テラトーマ画像を貼った時にはその事情は当然分かっていたのです。
おぼえていたとしてもそのことは調査チームには話せませんよね。なんか変だったと。だから免染もせずに放置したと。もし、小保方さんがそう説明したら、調査チームはどういう対応をするでしょうか。どこが変だったのと聞く。出来すぎてるんですと答える。何かのコンタミかも知れない。でも私には覚えがない。すると誰なんでしょうねえという話に広がって行く。それって若山ラボの中の人に決まっている。それは触れたくなかったんでしょうよ。
ここでも、そもそもキメラが出来てるのにどうしてそんな些細なことにこだわるのだという自問自答があるんですよね。キメラ出来てなかったら何もおかしなことは無かったはずなんですけどね。出来たよとうれしいことを言われて、出来てないでしょと考えられるかという問題です。私なら考えるね。特にメチル化解除されていないという結果を知ったらアレッと思うな。でも女性はどうなのかな、特に小保方さんの性格だとどうなんでしょうかね。こればっかりはわからない。

STAP細胞のメチル化実験って若山さんがやらせたのでしょう。

まあ、先に進みましょう。
>>
4 委員会の判断等について 
(1)不服申立て者のデータ管理・使用方法について
ア 不服申立て者は、「データ管理が十分に整理されていなかった」とする(不服申立書 18 ページ)が、そのデータ管理はそのような程度のものではない。 不服申立て者のデータ管理は、「2 月中旬に1枚1枚写真をチェックしていたら、テラト ーマの写真、免疫染色の写真が、どこを見ても、近々のデータの中のどこを見ても見つか らなかった、これはおかしいということに気がついた、しかも、それが、アッセンブルさ れた状態だったので、なかなか見つからなかった、学生時代のデータにまでさかのぼって 探したら、博士課程のときに行っていた実験のフォルダーの中でその写真が見つかった、 昔使っていたハードディスクに入っていた、画像データは、当初、若山研での実験で得ら れたものと思っていたが、東京女子医科大学での実験で得られたものであったことに気づ いた、いつ間違えたかも分からない」旨、3 月 19、23 日に説明していることによってもそ のずさんさがうかがわれるところである。このような管理方法では、ある実験のデータが 他の実験のデータとして使用されるおそれがあることは明らかであり、そのおそれがある ことを認識していないということは考えられない。
イ 本件画像データの取扱いに係る問題点は、ずさんな管理にとどまらない。 「どういうデータが必要なのか、論文化するために、集めるような作業を、よくしてい た」、「パワーポイントで上書きをして Figure を作り続けていた」、「6個の写真ごとや っていた」、「3枚か6枚か分からないが、まとまったテラトーマの写真をアセンブリさ れた状態で Nature 誌の Figure も作ったと思う」、「テラトーマの画像は1枚1枚とってき たものではないと思う、1枚1枚やっていたら気がつくはずである」、「投稿論文時には、 アセンブリされた状態の画像データを使用したと思う」、「論文1の投稿時にはアセンブ リした状態のまま使用し、その後、画像の入れ替えをした」旨、3 月 19、23 日に説明して いることからも明らかなとおり、学位論文の画像データや研究所における実験の画像デー タを集めた上、適宜アセンブリし、アセンブリした状態のまま上書きを繰り返しながら保 管し、アセンブリした状態のまま使用していたことが認められる。 
 ウ このようなデータの使用方法は、上述したデータの管理方法と同様、それぞれのデー タに由来を示す説明が付いていないため、アセンブリされたデータについて様々な解釈が なされ、由来する実験が特定されないまま、異なる実験データを間違えて使用する危険性を内在するものである。アセンブリされた画像データの中から論文投稿用の画像データの 抽出や入れ替えをしようとする場合には、1枚1枚、その由来を確認するなどしなければ、 実験条件の異なる画像データを論文に使用することになるおそれがあることは当然予想さ れるところであり、研究者であれば誰でも認識できるところである。しかるに、こうした 確認行為をしなかったことは不服申立て者において自認しているところである。
エ 論文1の投稿(2013 年 3 月)から採択(同年 12 月)までの間、9 ヵ月あまりの期間が あり、その間において、不服申立て者が差し替えを行う機会は十分にあったことも事実で ある。 
  オ したがって、画像データの1枚1枚について、実験条件等について実験ノートや画像 データ等を照合するなど、その由来を確認することなく、異なる実験条件下で得られた本 件画像を使用したことは、こうしたおそれがあることを無視した行為であると判断せざる を得ない。



(2020/8/6)


小保方さんの証言をそのまま信じるとすると、彼女は論文投稿からリヴァイズ要請を受けて後、もうテラトーマに関しては意識の中に無かったほどリヴァイズ実験等で忙殺されていたということになります。論文受諾記者会見後に捏造が騒がれた時点では思い出すのさえ苦労しているという様子が伺えますね。
そして、それは理解できないことではない。特にレター論文で要求された水準は恐らく笹井さんや丹保さんの助言なしには実施できなかったようなレベルの実験ではなかったでしょうかね。彼女はフォローするだけでも手一杯という状態で、きっととても勉強にはなったでしょうが、テラトーマのことは完全に忘れてしまっていたとしてもそれは理解可能ですね。
2011/12/27から2年強経過しています。1、2年前のことを思い出すのは誰にとってもそんなに簡単なことではない。そこも理解可能ですが、この場合彼女が思い出そうとしているのは論文の記述とその実験事実です。論文はそのまま自分の手元にありますし、実験に関しては実験ノートとパソコン記録があるわけです。

彼女は調査に以下のように答えているようですね。
>>
「2 月中旬に1枚1枚写真をチェックしていたら、テラト ーマの写真、免疫染色の写真が、どこを見ても、近々のデータの中のどこを見ても見つか らなかった、これはおかしいということに気がついた、しかも、それが、アッセンブルさ れた状態だったので、なかなか見つからなかった、学生時代のデータにまでさかのぼって 探したら、博士課程のときに行っていた実験のフォルダーの中でその写真が見つかった、 昔使っていたハードディスクに入っていた、画像データは、当初、若山研での実験で得ら れたものと思っていたが、東京女子医科大学での実験で得られたものであったことに気づ いた、いつ間違えたかも分からない」

彼女の頭の中にはこの時テラトーマの件はまったく存在してなかった。その画像がどうしてここにあるのかの経緯を忘れているということになるのです。
三誌論文では12/27Harukoは使われていません。博論画像、もしくは若山研のプログレスレポートで博論画像から加工したPDF画像がサプリとして貼られていただけです。そして三誌の最後であるサイエンスから2012/8/21にリジェクト通知が来てから、理研採用後に笹井さんに渡した論文原稿に2012/12/11と恐らく来日の飛行機の中で日付を打ったその日までの間に、受諾されることになったネイチャー提出論文の画像が挿入されることになったんです。そして、そこから笹井さんのリヴァイズを受けて後に最終的に論文に残された画像が以下なんです。

Article Figure 2-e

ル33

Article Extended Data Figure 4-a,b,c

ル34


まず最初に押さえておかなければならないことは言うまでもなく、HE染色画像は両方とも12/27Harukoだということです。eの上三枚は左から外胚葉、中胚葉、内胚葉に分化しているテラトーマのHE染色画像ですね。
eのリジェンドは以下です。
>>
e, Teratoma formation assay of day 7 clusters of Oct4-GFP+ cells. Haematoxylin and eosin staining showed keratinized epidermis (ectoderm), skeletal muscle (mesoderm) and intestinal villi (endoderm), whereas immunostaining showed expression of Tuj1 (neurons), smooth muscle actin and α-fetoprotein. Scale bar, 100 μm. 

e、Oct4-GFP陽性細胞の7日目クラスターのテラトーマ形成実験。ヘマトキシリンおよびエオシン染色は角化表皮(外胚葉)、骨格筋(中胚葉)と腸絨毛(内胚葉)を示している。一方、免疫染色は、Tuj1(ニューロン)、平滑筋アクチン及びαフェトプロテインの表出を示す。スケールバー,100μm。
 

今は免疫染色のことは後回しです。誰でもがよく知っているように笹井さんは記者会見でeの画像を小保方さんに指示して撮り直させたと言っています。加えて、もともとあった写真は同じグラススライドの中にあったもので自分はそれを確認したうえでもっと明確に分かる画角を撮影しなさいと指示してこうなったのだと証言しています。記者の一人が前のものだって鮮明だったでしょうにどうして撮り直させたのかと問うたのに対して、免染画像は誰が撮っても似たようなものにしかならないが、HE染色画像は論文の見た目として印象差のつくところで点数稼ぎのためだと答えました。
本当は何もしなくてもキメラが普通にできていたのなら笹井さんがそんな苦労をすることは無かったんです。事実ならどれ程インパクトのある発見でしょう。どうしてHE染色画像の美しさでインパクトを競うんですか。些末な話でしょう。それは、通常の論文の大半がもともと些末な発見だからなんですよね。自分の学生には博士号を取らせてやりたいじゃないか。武田邦彦さんが学生の論文なんて本人が書いたのか自分が書いてやったのか分からないようなものだよなんて、よく言ってますし、そもそもど素人の我々だって真の大発見が千三つの世界だということくらいは知ってる。残りは皆チョボチョボなんだから、その競争にはなにがしかのテクニックはあるということですね。これって自然なことで悪いことでもないし、無くすこともできない。なぜなら天才は千三つで、千三つだから天才なんで、千が千なら価値ないぜ。

笹井さんは誰も信じないから論文書きのテクニックを買われて竹市さんにリヴァイズしてやってくれと頼まれているんです。通してやるのが仕事ですね。ここでもう既に舞い上がってますよね。これが本当ならノーベル賞級だ。
査読者が全員信じなかったから三誌リジェクトされたんです。
これが本当ならノーベル賞級だと考えたのなら、どうして本当かどうかを徹底的に調べなかったのだ。

笹井さんは若山さんがキメラが出来たと言ったと小保方さんの口から、そして論文原稿から聞かされたから、その部分は疑わなかったのだ。竹市さんだって疑わなかったのは若山さんが出来たと言ったからでしょ。
査読者は若山さんが出来たと言っても信じなかった。ESのコンタミだ。どれほど杜撰なラボなんだと査読ではぼろくそに言われている。どうして竹市さんと笹井さんはそんなに簡単に若山さんを信じたのだ。それは仲間だからでしょ。嘘なんてつかないよと信じている。でも自分が査読するときはデカルトの方法的懐疑を実践しなければならないし、現に彼らは全員そうしているでしょうや。

どうして、こうなった?

人生ってそういうもんなんだよなあ。因果仏縁というよな。ショウガナイ。ショウガナイ。紙面も少なくなったから。河岸を替えて飲みなおしましょうかね。