一言居士シリーズお知らせ欄
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はい、もう一度写真を貼りなおしましょう。何度でも考えますよ。
Article Figure 2-e
e, Teratoma formation assay of day 7 clusters of Oct4-GFP+ cells. Haematoxylin and eosin staining showed keratinized epidermis (ectoderm), skeletal muscle (mesoderm) and intestinal villi (endoderm), whereas immunostaining showed expression of Tuj1 (neurons), smooth muscle actin and α-fetoprotein. Scale bar, 100 μm.
Article Extended Data Figure 4-a,b,c
a–c, Teratomas formed from STAP cell clusters included neuroepithelium (a), striated muscle (b) and pancreas (c; right, high-magnification view showing a typical acinar morphology and ductal structures). Scale bars, 100 μm.
(2020/8/07)
笹井さんはeの写真を点数稼ぎのために小保方さんに撮り直させたといいました。では、Article Extended Data Figure 4-a,b,cも笹井さんの指示ですよね。12/11ヴァージョン原稿にこの精密な画像が貼られていたわけはない。笹井さんの指示ですね。
ひょっとして笹井さんが指示したのはこのExtended Data Figure 4-a,b,cのことだったのでしょうか。記者の質問と笹井さんの理解にずれがあったのか、それとも私の理解にずれがあったのでしょうか。
この画像はやはり12/27Haruko ですよね。これはBCA報告論文に証拠写真がある。
この部分のリジェンドは以下です。
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f, DAPI staining of a section taken from the STAP cell teratoma paraffin block. The intestinal epithelium and pancreatic tissue in the rectangles correspond e and Extended Data c from ref. 1, respectively. g, h, Magnifications of the rectangles with immunostaining for enhanced GFP (eGFP), indicating that these tissues are derived from GFP-negative host tissues (white arrowheads). Scale bar, 1 mm.
<indicating that these tissues are derived from GFP-negative host tissues (white arrowheads). >の部分が大嘘で、この報告者はホストマウスであるヌードマウスの遺伝子一致を確認していませんね。GFPがないからホストだと馬鹿な推論をしている。科学者ならホスト組織であることを証明しないといけない。当然の手続きです。彼らは分かっていながら確認を省いたのです。
言うまでもありませんが私のntES論だとこのGFPの無い組織は、幹細胞をキメラ胚の中で共培養した時のリシピエントマウスのインナーセルマス由来テラトーマです。ICRの細胞です。調べればすぐわかることを調べなかった。不正調査です。
まあ、それはともかくとして、HE染色画像はどちらも12/27Harukoなんだということはいいですよね。ここに異を唱える人はいない筈です。(Ts.Markerさんは以前異を唱えていましたが最近はどうでしょうかね。パラフィンブロックはとても薄くスライスするんですが、何枚も切り出していくと最初のと形は違ってきますよね。)
理研の調査の趣旨はテラトーマ画像に博論由来の画像があるという批判です。ここでHE染色画像の問題はないのだということだけ取り合えず確認しましょう。
残された問題はだから画像では免染画像、論文ではNOD/Scidということになるんです。
では、続きをやりましょう。今渡部報告の途中です。
>>
渡部チームはアクセプトされたネイチャー論文で博論由来のテラトーマ免染写真があることを批判している。小保方さんは間違えたのだから差し替えてネイチャー受理されている。どこがいけないのだと反論しているのですが、どこがいけないかというと、間違えたというのは小保方さんの嘘だと主張していることになるんです。どうしてかというと、3誌論文に博論由来のテラトーマ写真がサブリにあると言ってて、だから博論のだと分かって使っていたので、間違えたから差し替えたという言い訳は通らないといってるんですが、ちょっと考えたらわかることなんですけど、その理屈は変なんですね。写真だけなら正しくしたら何の問題もない。捏造なら正しくすること自体が出来ませんよね。正しいのがあるんで、後日にもHE染色に関しては正しく12/27Harukoだと証明している。ならばその分の免染写真をつけたらいいのだ。
でも、それだけでは論文の記載がNOD/Scidになっていることを説明できないでしょ。だから嘘だと言われているんですね。画像だけではなく、本文記載もセットになって最初から知って博論を貼り付けているのだと糾弾している。でもこの糾弾の仕方もまだ変なんですね。12/27Harukoは真正なものだと認めている。ならば問わなければならないのはどうして写真も本文も12/27Harukoのままに正しく編集しなかったのだということになる。正しいのがあるのに正しく書くくらいたやすいことはないではないか。なぜそれをしなかったのかと小保方さんに聞いたらよかったんでしょ。
だから、私は小保方さんが嘘をついていると言ってるんです。小保方さんはこのテラトーマは変だと思ったんです。だから使わなかったということが最初にあるんです。ここで渡部チームがどうして最初から12/27Haruko の免染もしてヌードマウスで作ったと書かなかったのかと正しく問うた時、先にも言ったように、彼女はなぜこうなったのかに関して自分のミスであるとは思えなかった。すると誰かの所為になる。それはラボ仲間だということになってしまうからこのことを言いたくなかったんですね。本当はそれに加えて、テラトーマは変だったと言ったら、君は変だと思いながらテラトーマが出来ないにもかかわらずキメラが出来たと論文に書いたのかねと問われる。
私はまさにここが小保方さんの罪だと思いますね。自分でテラトーマが出来ないと知りながらキメラが出来たと言っている先生に変なんですがと確認しなかった。厳しいかも知れないが、これは研究者にあるまじき行為だと思いますね。
自分の細胞からキメラができた。とても心地よい結果です。でもテラトーマはできない。変だったからこれは無かったことにして。博論のを貼っておいた。ここは渡部報告の定義により不正だということでいいわけです。でも我々は誰がキメラを捏造したのかと問うている。小保方さんではあり得ません。
小保方さんは若山さんのキメラが出来たよという言葉に騙されてすべての論文不正と捏造に追い込まれたんです。正確に言うと未熟なんですね。研究者としての覚悟ができてないんです。だからキメラが出来たという若山さんの嘘に誘導されるように捏造に走ってしまうことになったのだ。キメラが出来ていて決定的に多能性証明されている事実がある。テラトーマは変だ、メチル化解除もはっきりとは出てない。でも多能性細胞なのだからそうであるべきなのだ。これが未熟の正体ですよね。
そうであるべきという思いと、そうであるとは証明されていないという事実と、どちらを優先させなければならないか。コントの実証主義は見えたものに従えと教えている。小保方さんは見えているものを無視してそうであるべきという思いに従ったんですね。それが彼女の未熟でした。
でも第一の責任は若山さんにあるんです。若山さんがキメラを作らなかったら小保方さんの不正捏造もなかったでしょうよ。メチル化実験をやれと言ったのは若山さんでしたよね。しかし、今はまだその問題には入らない。ややこしくなりますからね。
渡辺報告は<2012 年 の Nature 誌、Cell 誌、Science 誌への投稿を含めて、二度以上にわたり、由来を確認する 機会が与えられていたにもかかわらず、確認していない。>と当然のごとくいってますが、小保方さんは3誌に12/27Harukoを使うつもりだったとはどこでも言ってませんよね。どうして12/27Harukoを最初から使わなかったかと問うべきなのは渡部チームです。聞かないで最初から小保方さんが12/27Harukoを使おうとして3誌論文から既に間違えていたのだと思い込んで聞いている。これは石井報告時点から既にそういう思い込みなんですね。一つには小保方さんの方から変だったと言ってないこともあるんです。そうであれば小保方さんは3誌論文から12/27Harukoを使うのが当たり前です。
そういう思い込みの上に桂報告によって12/27Harukoのアクロシン発見が上乗せされてしまったんです。捏造していたから使わなかったんだなと。
これがとてつもなく変な理屈で、捏造してたらむしろ使うでしょうということです。
小保方さんはキメラが出来たということで十分だと思っていて、テラトーマは軽く考えていた。だから博論のサプリでもつけて置けと言う判断です。これは不正ですよ。でも、その不正を誘発させたのはキメラが出来たという嘘が原因ではないですか。キメラが出来てなかったら小保方さんはテラトーマ実験をもっと真剣に行ったと思いますよ。テラトーマは出来なくても不思議ではありません。キメラだってできてないんですから。メチル化もしてないからといって何度もやり直す必要もない。キメラも、テラトーマも出来てないんですから、不思議はない。出来ているのは試験管内三胚葉実験だけです。これはまだなんだか分からないものなんですから。論文発表もティシュー誌より先には進まない。事件は何にも起きてませんね。
先を急ぎますまい。まだまだ未解明なことが残っている。
>>
ここは、小保方さんが12/27Harukoを使わなかった理由をはっきりとは言えないことが原因であらぬ嫌疑をかけられているんですね。一つには変だとは思いながらも若山さんが上から注射したと分かっているわけではないのです。こういう状況は彼女自身としても説明のしにくいものですよね。
ただ、変だったから3誌論文に使わなかった。ただ説明も無しにサプリとして博論のを貼り付けて置いただけだ。ところが、調査チームはそれを三誌段階から使おうと思っていたが間違えたと小保方さんが説明していると勘違いしているんですね。これも、小保方さんが変だったから使わなかったのだと言わないから誤解されるんです。
しかも、サプリで説明なしとは言えどうして博論由来の写真を貼ったのだ。むしろテラトーマ写真は無しであった方がよかったではないか。つまり、小保方さんは安易に不正を行っているんです。ここで調査チームが指摘していることはその意味では正しいのです。
でも、小保方さんの説明しているのはアクセプトされたネイチャー論文になぜ博論由来の免染写真が残ったのかということに関するもので、これは小保方さんの説明が正しくて、ただ間違えただけなのだ。それが調査チームに釈然としないのは小保方さんがなぜ12/27Harukoを使わなかったのかが分かってないからですよね。それが分からなければ三誌にも博論由来のテラトーマが貼られているのはこれも間違えたと言ってるんじゃないかと理解するより無いんです。
これが小保方さんの嘘なんです。本当のことを全部言ってないからこういう誤解を招くんですが、その本当のことが言えないんです。なぜなのかを小保方さんも知らない。知らないが変だったのだ。その変だったということも又言えない。そのうえに、三誌リジェクト後には今度はそれを使おうと変心した。これはとても説明しきれるものじゃない。
キメラは出来てないんだと気づいていたら全部説明できたでしょうし、その時点で若山さんと別れて米国に帰っていたでしょうから事件もなかったんですが、彼女は若くてまだ未熟だったんです。キメラが出来てうれしかった。そういうことなんです。
でも三誌リジェクトされたから、すべてはご破算になりました。小保方さんはあてどもなくどこかにぶら下げておくための原稿を書き始めた。その時にサイエンスベースにちゃんとテラトーマ実験を書き加えることにした。その際、次回は12/27Harukoを使おうと考えたのです。その間にもちゃもちゃ画像を弄っているうちに写真は最終形になった。では本文はどうなのか。なぜNOD/Scidのままにしていたのだ。
先を急ぎますまい。続きです。
>>
<不服申立て者においては、少なく とも、本画像データが学位論文もしくは他の実験データに由来するデータであるかもしれ ないという点については認識があったものと認めざるを得ないところである。>の部分は完全に調査チームの言ってることが正しい。特に認識があったという点は正しいと思われる。裏返すとここで小保方さんは嘘をついているということです。
ただし、小保方さんはアクセプトされた論文でもそうですが、サイエンスの査読文を見ると物理刺激でも出来ると書いているようですね。その意味では博論由来テラトーマを使ってはいけないという論難は全的に正しいわけではない。
また、小保方さんは3誌論文リジェクトされた状態からあてどもない原稿リヴァイズをしているのだという状況理解が必要ですね。
そして、急遽理研採用が決まり、原稿を見せろと言う話になった。12/11ヴァージョン自体が急ごしらえのものです。小保方さんは3誌論文とその査読文も笹井さんに渡せばよかったんでしょうけどね。笹井さん自身は三誌論文は見てないと証言しています。書いた本人が横に居るわけですから、12/11ヴァージョンと幹細胞実験のデータをもとに小保方さんの説明を聞きながら最初から書き直そうと思ったんでしょうね。
ヴァカンティ氏の米国特仮申請の1年期限効力の消滅が近づいていた。4月以前に論文をまとめて本申請しなければならない日程だったんです。笹井さんはとても損な役割を振られてしまった。これってやはり、いろんな人事絡みの点数稼ぎが背景にあるんですね。
続きです。
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小保方さんは<酸処理による実験で得られた画像(画像 B)が存在する>と主張した。これが12/27Harukoの免染写真です。これがあるからネイチャーにコリジェンダムで提出して認められているのだと。
取り合えずは重要でない方を先にやることになる。もう疑われているから何を言っても聞き入れてもらえないという感じでしょうかね。大本には変だったということを言ってないことがあるんです。
続きです。
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まあ、ここはだから何おっしゃっても無駄という雰囲気になっている。日本的空気の支配している感じが出てますね。
ここから大事なところです。Bは本当にあったのか。
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事実確認です。
①パワーポイント資料に由来するアセンブリされたテラトーマの画像データ6枚は、 2012 年論文に Supplemental Figure として既に用いられていた
2012 年論文の定義は以下でしたね。
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2012 年論文 : 2012 年 4 月に Nature 誌に投稿し、同年 5 月に reject(却下)された論文
三誌論文の最初のネイチャー論文です。ここにサブリとして博論由来画像が貼られていたということは既述していますね。これが典拠です。私はこのときに12/27Harukoが変だったから博論由来画像で代用したのだと言ってるんです。アクセプト論文にも書かれているし、サイエンス査読文にもそれらしいことが書かれている物理刺激の細胞も併記されているのだから必ずしも酸浴テラトーマでなければならなかったのだというほどではないとも既述しました。
因みにサイエンス査読の該当箇所は以下です。
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②2012 年 6 月に取得されたという 免疫染色データ(画像 B)については、論文1投稿時には使用が見送られており、2012 年 論文に用いられたアセンブリされたテラトーマの画像のうち残りの3枚の免疫染色データ が、そのまま論文1に Figure 2e 下段3枚として発表されている。
論文1の定義は以下です。
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論文1 : Obokata et al., Nature 505:641-647(2014) 論文
アクセプトされたネイチャー論文です。この時に画像Bをどうして採用しなかったのかという疑義に対して、小保方さんは間違えたのだと言ってるんです。つまり、博論由来画像の上段に12/27HarukoのHE染色画像を貼り付けた。11jigenが言うようにバリを塗りつぶしてキャプションを書き換えていた。11jigenはそれを博論だと思っていたが渡部チームはそこはちゃんとプログレスレポート画像だと確認した。12/11ヴァージョン原稿を作るとき小保方さんは下の免染画像も12/27Haruko だと思っていたというわけです。
(2020/8/8)
③画像 C は、テラトーマの 由来に関する疑義が再度生じることを避けるために、保存していたテラトーマの切片を免 疫染色して作成した画像データであって、投稿時には存在しなかったものである。この画 像データ(画像 C)は、論文1の Figure 2e 上段の HE 染色と同じテラトーマから作成され たものではあるが、画像 B と同一のテラトーマから作成されたかという点については明ら かになっていない。
画像Cは小保方さんが画像Bの免染切片画像があるからこれをコリジェンダムで差し替えたいと言ったのに対して、笹井さんが、又間違いがあってはいけないからと、12/27Harukoを切り出したグラススライド切片のまだ何もしてないものから新たに免染させて撮影させた画像だということになる。
小保方さんは画像Bも2012年の6月に免染しておいたものだと言ってるが、調査チームは単に免染時期を疑っているだけでなく、同一テラトーマの分であるか否かも分からないと疑っている。これはなぜか。
小保方さんが仮に画像Bを持ってなかったとして、事件化後に慌てて免染したとしたら、笹井さんがやらせたように12/27Harukoの未染色グラススライドを染色した後に撮影し、あたかも以前からあったかのように提出するであろう。
小保方さんがB画像だと言って示したものは画像Cとも違えば、もともとのアクセプトされたネイチャー論文に貼られていた免染画像とも違うと調査チームは言ってるわけです。
小保方さんの主張は以前見たように以下のようなものです。
>>
・パワーポイント資料に掲載された画像(A2)を酸処理による実験で得られた画像(画 像 B)であると誤信して掲載したものである、実験条件の違いを勘違いしたのではな く、画像そのものを勘違いしたものである
HE染色画像と違って免染の写真は細胞の形態がはっきりしませんから区別がつきにくいものです。ここは水掛け論になるから桂チームも一歩退いて以下のようにいうわけです。
>>
6月に初めて12/27Harukoを免染したのだったら、何か分からないがそれ以前の組み写真の下段にある免染写真が12/27Harukoであるはずはないではないかということです。
従って、小保方さんの説明を真実だと受け止めれば、似たものだったらなんでもいいという判断だったということになる。無論、免染はハーヴァード時代から何度も行っていて、実際の結果は知ってる。だからどれでも本当なんだという考え方です。
ここは実際にはもう少し複雑なんですが、あえてこの段階で確認しておきましょう。この考え方は危険なんですね。ルールがどうという問題以前に、研究は何か未知のものを発見しようとして行うものですから正体の分からないものが相手です。ミスや誤認がとても多いからこそ再現性が問題にされる。誰がどこで何度やっても同じ結果になるという要請です。
小保方さんはこの事件の特殊性とは無関係に科学者としてのその自覚が薄いと思います。
手記に散見される以下のような考え方であるが、良い機会ですので、ここでこのことに少し拘泥しておきましょう。
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私は分子生物学会の学会員ではなかったこともあって、電気泳動の切り貼りを行った場合、白線を入れなければいけないと分子生物学会が定めていることは知らなかった。たしかにネイチャーの投稿規定にも、定量データの場合には違うゲルであることを明記するようにとの規定があったが、問題となっている私たちのデータは定性データであるため、投稿規定上の問題はなかった。私は学生時代に、バンドの濃さで示される量ではなく、バンドの有無を論文の図表で示す場合には、曖昧ではなく明確に示すべきだと指導を受けたことがあり、あるか、ないか、を見やすく加工することが改竄を疑われる行為だとは思いもしなかった。(147P)
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中間発表の記者会見の席上、電気泳動図のゲルの切り貼りについては、石井俊輔調査委員長から、「(分かりやすく加工しない)このままのデータで出せば問題なかったんですけどね」という発言があったと聞き、加工があってもなくても結果が変わることはなく、私に悪意がなかったことが伝わっているのではないかと期待した。
しかし、調査はまだ続くという。しかも、調査委員から新たに渡された要望項目には、早稲田大学に提出した博士論文の最終版の提出や調査対象でない図表の生データの提出まで盛り込まれていた。調査委員会からの呼び出しを待っていると。「あんた痩せたなあぁ」と笹井先生が声をかけてくれた。最後のヒアリングとのことだったが、私はもう憔悴しきり、偉い先生たちからの高圧的で辛辣な質問の数々に何も考えられなくなり、ついには涙がこぼれてきてしまった。「私は不注意で、勉強不足であったけれども悪意を持って図表を作ったわけではありません」と声を絞り出すのが精いっぱいだった。(160P)
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「捏造」という言葉が独り歩きし、まるでSTAP現象のすべてが捏造であるかのような報道もあった。テラトーマの図表は、学生時代から研究をしていた、さまざまなストレス処理によって変化した細胞という内容の論文から、酸処理のストレスによって変化した細胞へとストレスの種類が限定されて、論文の内容が書き直されていく過程で、私がテラトーマの写真の差し替えを忘れたことに原因があった。私が注意深い確認を怠ったために、このような間違いが起こったのだ。私の研究者としての自覚の低さ、認識の甘さを、心から恥じた。謝罪の言葉も見つからず、反省しているという言葉では言い表すことができない、後悔と自責の念に苛まれていた。(164P)
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私は、「若山研での論文執筆当時の私は、再現性があるデータを分かりやすく提示することが、論文図表の役割であると理解していたところがあります。指導された先生から、このままでは使えないと言われたものを、再現性があることを確認したうえで修正したものであり、虚偽の結果を作ったわけではありません」と正直に訴えたが、この発言をまるでデータ操作の自白のように使われ、私一人だけの不正判定の根拠に用いられた。(130P)
得られた事実を並べてストーリーを組み立てていかなければならない。キメラが出来たという事実からSTAP現象のストーリーを書き始めて、テラトーマの事実を書く時、そのストーリーと矛盾する場合はどちらの事実もが並立し得るストーリーに構築されなおさなければなりません。ここで問題になるのはキメラが出来ているのになぜテラトーマが出来ないのかということでなければならない。その解が出ないときはそれが今後の課題になる。
そもそもESのようにキメラが出来ているのに、STAP細胞そのままでは増殖能が無いという話だけでも既に説明を要するストーリーです。
キメラが出来たという事実から出発してメチル化実験でメチル化解除されていないという事実にぶつかった時、多能性獲得されていると書かれているストーリーはどう書き直されなければならないか。
この時には既に元のストーリーが成立していない筈だと気づかないといけない。キメラが出来ているという事実はその細胞が多能性細胞であるということを意味している。また、自分の酸浴細胞のメチル化を確認したらほとんど解除されていないという事実を知ったとき、自分の細胞は多能性獲得してないと知れる。メチル化確認したのは自分の目でしょ。キメラが出来たと知ったのは若山さんの言葉だ。キメラは自分の細胞からは作られていない。これが科学ですよね。どちらかが間違っていると教えてくれているのは事実です。目で見たことを信じなさいとコントは教えている。その自覚が小保方さんに足りないんです。
小保方さんが真の科学者だったらこの事件は起きていません。
ゲルの話は酸浴細胞の実験ですから小保方さんが自分の細胞を調べたんで、リンパ球で、かつポリクローナルな細胞集団なのですからTCR再構成バンドのラダーが綺麗に出て当たり前です。
それを白線を入れずに切り貼りしたなんてのは石井さんが敢えて重箱の隅をつついて問題を矮小化しようと配慮しただけです。科学者は自分の研究で忙しいんでこんな仕事をやりたくてやってる人はいません。でも、小保方さんが不服申し立てをするものだから大騒ぎになったんです。無論、小保方さんが不服申し立てしないなんてこともあり得ない話なんです。元はと言えば若山さんがいたずらしているんです。だれも納得できないんですから騒ぎになるのは当たり前なんです。
でも、ここで今指摘しているのはそういうことではなくて、小保方さんは悪意が無ければ何をしてもいいと考えていることです。小保方さんのような考え方をしていると悪意はないのに結果が捏造になってしまうぞという側面の話です。テラトーマはこれからまだ検討しますからここでは論じないが、現に、メチル化実験でこれを若山さんに見せたらこれでは使えないと言われたからもちゃもちゃしたのだと調査委員会で証言して、恐らく委員たちは目を白黒させたと思いますが、それって捏造だよ。悪意が無くても捏造だ。それに気づかないか。
ここでも、調査委員たちも若山さんがいたずらしていることを知らず、小保方さんがキメラが出来たと信じ込んでいることを考慮していないんです。それどころか小保方さんが既存ESで捏造したのだと強く疑っている。というのも、小保方さんが捏造するなら他に方法が無いからです。
でも、キメラがなぜできたかの問題とは独立して、メチル化実験は小保方さんの主観ではキメラができている以上、メチル化解除している筈だから、そのようなデータを一所懸命にいじくりだしたというのは何の言い訳にもならない捏造で、これは研究者失格なんです。ルールがあるからそれに違反しているという意味ではない。ガリレオの昔にルールなんてありゃしない。真理を探求しようとしているかという学者としての自分自身の覚悟の問題ではないですか。錬金術師になってはダメでしょ。こんなの一般人でも分かるぞ。業種は違っても誰しもそういう覚悟ではそれぞれの自分の仕事をちゃんと遂行することはできないよ。
とまあ、素人が口幅ったいことを言うのは、実は、では、こういう小保方さんを指導していかなければならなかった人は誰だということに思いがどうしても行くからですよね。一般の企業でも新人教育というのはある。たまたま新人が来たから自分が担当になるということですね。
小保方さんには常田さん、大和さん、ヴァカンティさん、小島さんという先生たちがいて、最後に若山さんという微妙な立場に居た先生がいましたね。微妙というのは一緒に居るんだけど自分の弟子ではない。しかし、自分の弟子にしたいと強く願っている人です。2年弱一緒にいましたね。彼女の研究態度も具体的な研究実験もみてやっていて、プログレスレポートで今までの研究の実態も知っている。
博論のキメラは若山さんが実験してやったものです。所謂、スタンダードなプロトコルではできなかった。これを小保方さんが博論にどう書いたかというと、本物は公表されていませんが、審査時の日本語概要に以下のようにある。
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小保方さんはとても希望的に物事を考えるという性格のようですね。ここにはキメラ形成能とは書いてない。それは事実ではないですからね。ただ、移植した細胞が死なずに生き残っていたというところに希望を見ているんですね。11jigen はこの部分の草稿原稿を発表していないのでどんな記載であったかは不明です。手記には以下のようにあります。博論の実験は若山さんがB6-CAGのマウスを指定していて、小保方さんは東京女子医大で購入してもらってスフィア細胞を作りそれを神戸に持ち込んでの実験でした。
>>
まあ、論文として結論めいたことはまとめとして書き込まれなければならないのでしょうから、そこは割り引いて考えるにしても、自分の細胞の新たな解釈を考えるというのはどういうことなのでしょうかね。
ここではトリチュレーションはもともとあった細胞を選別しているのではなくて、新たに出来てきているのだという解釈替えの方向が出されている。12月にフロリダの会議で出ている。そのことに触れているんでしょうね。
事実はキメラはできなかった。テラトーマもできなかった。テラトーマライク形成と三胚葉分化はした。これが選別されてきているのではなくて物理刺激で出来てきているのだという解釈変えなんですが、探求されるべきはこの細胞が何かということですね。最初はヴァカンティ仮説で胞子様細胞だと考えたが、どうも出来てきているらしい。それで、あったのか、刺激でできてきているのか、確認しようということです。
どうかやったかというと、まずGOFマウスのリンパ球を取り出した。これは全部「あった」細胞です。何もしないときには蛍光しない。これを酸で刺激した。すると物理刺激時代と同様にスフィア塊を形成した。そして暫くするとOct4-GFPが蛍光し始めた。
これで、蛍光している細胞は最初から「あった」ものでなく刺激で「出来てきた」ものだと証明された。
残された問題はこの蛍光細胞が本当にリプログラムされた幹細胞であるか否かということです。最初の確認ではキメラができなかった。従って多能性細胞ではないと分かった。
博論の実験では移植された細胞が死なずに生き残っていたのでした。
因みにこの確認は蛍光確認であるにせよ、免疫染色確認であるにせよ、GFP蛋白が発現していなければなりませんからCAGでしかできません。GAGでやると今度は酸浴後のOct4-GFP蛍光確認はできません。ですからCAGでやるときはスフィア塊形成しているという形態目視で行うんですね。雑な判断ですけどたくさん数をこなせばできる場合にはいずれできますし。実際できたわけです。出来ない場合も出来ないと分かる。
で、GOFマウスの後F1でもやったんですができなかった。このときこれで止めてれば、小保方さんはそのキメラを全部調べてCAG細胞が散在しているかどうかも確認したでしょうが、この後ナイフ切り分けでキメラが出来たとされてしまったものですからその確認は無いわけです。
博論のトリチュレーションによる作製では細胞が生き残っていた。酸浴時の細胞が同様に生き残れるか否かは実際に調べて見ないと分かりませんね。
因みにこれは検証実験の時に小保方さんが清成さんに頼んだことでもあるんです。
手記218P。
>>
実際に受け入れてもらえなかったか否かは分かりませんが、この件に関して何も報告書が触れていないのは事実なのでこう書いても間違いではない。
この人は清成さんだと後から分かっていますね。記者会見で見るかぎり、変な人だとも思えませんから、相沢さんなり丹羽さんに小保方さんがこう言ってました程度の報告はしていると思いますね。私だったら必ず報告する。そして私が丹羽さんだったら必ず確認します。しない理由がない。どれほどの手間なんだ。清成さんだって知りたいでしょ。本人には何か期待を抱かしてはいけないと配慮するからそういうんでしょ。三胚葉分化実験はへたすると1か月以上かかるからね。ひょっとしたらやってないかも知れない。でも無論私だったら絶対確認するが、その場の事情は分からないからね。
小保方さんが手記にこう書いていることを既述した。
>>
忘れましたか。忘れてないですね。忘れるわけがないですね。
松崎氏は調べてましたよね。はは。
>>
因みに、小保方さんは願いは叶わなかったと書いていますが、松崎氏は47番は調べていますよ。
何も報告が無いだけです。
(2020/8/9)
小保方さんは手記の中で自分に関しては多少の自己防衛はあるにせよ、ほとんど本当のことを言ってますね。調べて行くと他の情報とつじつまが合ってきます。手記に書かれていることが嘘だと訴えた人もいない。
人に責任が及ぶようなことだけは黙っているんですね。特に手伝ってくれた野老さんと自分が預かることになった寺下さんの行ったことは出来るだけ触れないようにしているのではないか。彼女はテラトーマの管理を頼んでいた人の名を書いてない。幹細胞のTCR再構成実験をしてくれた人の名を書いてない。
松崎氏は47番を調べましたが何も報告してない。丹羽さんは三胚葉分化実験をしたかしないか、清成さんはキメラの免染をしてGFPが散在していたことを調べたかどうかに関して、何も報告してない。これはもし小保方さんの言ったとおりだったら、彼女が嘘をついてないということの証拠を補強することにつながる。それはとりもなおさず若山さんが変だということを強調することになるわけです。
桂報告書の捏造認定は2点です。
①細胞増殖表が捏造されている。
②メチル化実験結果が捏造されている。
①は小保方さんがES細胞の増殖確認実験を行ってないというもので、FLSは行われている。ESの実験は2011年の春に行ったと小保方さんが証言したので、そこは出勤調査で嘘となった。しかし、FLSは40Pのサンプルがあることで分かる通り、出勤調査でも矛盾してないことによって行われていると知れる。ここは桂報告書はレトリックを弄してスピンをかけ、全部が捏造であるかのごとくに報告書を書いたのです。ESの増殖率なんて既知のことです。若山さんがそんな無駄な費用は掛けなくていいと言ってるに決まってます。小保方さんは庇っているだけです。
②は何度も説明したように小保方さんの捏造です。原因は未熟なんです。私のntES論の立場に立って考えてみてください。これは若山さんが命じた実験です。若山さんは小保方さんに渡された細胞そのものをキメラ胚に入れたわけではない。若山さんが小保方さんに自分の細胞のメチル化実験を行いなさいと命じたということは、その結果が、脱メチル化してないということを知って命じているんです。つまり、自分がどうやってキメラを作ったかを考えさせようとしているんです。
この件に関しては桂委員長の話がありましたよね。佐藤貴彦さんの本から引用しましょう。『STAP細胞 残された謎』137P。
>>
ーーー(メチル化実験のデータで)「これじゃ論文にならない」と。小保方さんは誰に言われたんですか?
桂「はい、あの。若山さんだろうと思います。ただそれは小保方さんが『このデータでは論文にならない』と言われたと言ってるだけで、若山さんが言ったということは確認していません」
ーーーそうすると、その、小保方さんと若山さんの間で、いろんなそのコミュニケーションがうまくいってたり、あるいは若山さん自身がこのデータに関して懸念を持った場合に。ひとつチェックできただろうということでしょうか。
桂「一番基本的なことは、若山研でプログレスとかやりますよね。で、そのときでもいいですし、他のときでもいいですけども、生命科学の研究室では普通どこかでオリジナルデータをチェックしているんですね。で、これだけのことがあったというのは、若山研でオリジナルデータのチェックがなかったとしか考えられない。それが一番大きいと思っています」
佐藤さんはこの文字起こし部分前後に無論自分の疑義を書いている。ぜひ買って読まれてください。無論、ntESの可能性には気づかれていないから、とても深刻な疑義にとどまっている。つまりそんなことってあるのかと。
>>
こうしてみると、これは報告書の指摘している以上に根の深い問題である。普通なら、どこの研究室でも行っているオリジナルデータのチェックをしなかったことは、単なる「過失」として簡単に片づけられるものだろうか。
なぜ若山氏はオリジナルデータのチェックをしなかったのか。
そもそも。「これでは論文に使えない」と言った、その後に、「論文に使える」きれいなデータを持ってきたことに対して、なんら不審に思わなかったのだろうか。(139P)
でも、私の解釈だとありますよね。というより、桂さんが指摘しているようなことを若山さんほどの人が知らないなんてありえないでしょう。佐藤さんの深刻な疑義は当然です。小保方さんはテストされているんです。とても厳しいテストてすけどね。以下のように既述した。
>>
でも第一の責任は若山さんにあるんです。若山さんがキメラを作らなかったら小保方さんの不正捏造もなかったでしょうよ。メチル化実験をやれと言ったのは若山さんでしたよね。しかし、今はまだその問題には入らない。ややこしくなりますからね。
①「これじゃ論文にならない」と。小保方さんは誰に言われたんですか?
②小保方さんが『このデータでは論文にならない』と言われたと言ってる
③「これでは論文に使えない」と言った
①は記者の理解です。②は桂さんが聞いたままの報告。③は佐藤さんの理解。もし、これが例えば若山さんの捏造意思の証拠だとみると、どの言葉も大差ない。でも私はこれが若山さんの小保方さんに対する教育だと見ているわけです。すると、若山さんが小保方さんにどう言ったかは重要です。一番近いのは②ですね。小保方さんが若山さんから聞いた言葉を調査チームに語った言葉です。小保方さんはとても記憶力がよくて昔のことであっても細かい言葉遣いまでよく覚えているようです。若山さんは『このデータでは論文にならない』と言ったんでしょ。小保方さんの細胞は脱メチル化してなかった。分かり切ってはいるがちゃんと小保方さんの持ってきたオリジナルデータも見てるんです。その上で、ほら、このデータでは君の論文は成立しないでしょと言ってるんだけど、小保方さんの頭はいま若山さんの行っている別の実験の方に向いてくれない。
2012年に入って若山さんは小保方さんに助手のポストで山梨大についてこないかと誘っている。この時に小保方さんは即答してないんです。で、若山さんは本当のことを告げるチャンスを失った。
若山さんはいろんなことを同時に行おうとしていたと考えています。
①小保方さんを山梨大に最後の弟子として連れて行きたかった。
②緑色蛍光した細胞を何物かではあるとみて、この解明に関心を持った。
③山梨大での自分の希望の実現を願った。(操作顕微鏡のある実験施設が欲しい。自分の弟子たちも採用して欲しい。)②の研究を自薦の宣伝に使った。
④残っている学生たちに何とか博士号を取得させてやりたい。
①が何時もからんでいて、ここがだめだと全部潰れるという関係です。だから小保方さんを引き留めつつ自分の研究側に引きずりこまなければそれが実現しないという関係になっている。
若山さんのプロモーションには西川さんが強く関与していると思われますね。ただ、西川さんはこの研究が若山さんの小保方核使用ntESであることまでは知らされていない。というのも、西川さんは小保方さんを呼び戻す役割を果たしていて、このことを知っていたらこれはあり得ないからです。若山さんはそのことは西川さんには言ってない。
若山さんは小保方さんの返事を待ちながら、いつそのことを告げようかと考えながらも、裏では小保方核のntESの性質解明の仕事もして、学生たちに関連論文を書かせようとしている。残された日数は数か月しかない。そして、小保方さんが論文を書こうとしているころにメチル化実験をやらせている。自分で気づいてくれるのが一番いいわけです。そのためにはまず、小保方さんの思い込みの強さで事実を捻じ曲げたがる性癖を直しながら、キメラの事実に気づくためには自分のクローン技術に関心を持たなければ無理ですから、自分の研究に小保方さんの関心を向けるための手段にもなっているんですね。まあ、賢い人はいろんなことを同時にやろうとしがちですが、だいたい上手くいかないです。
TCR再構成のアドヴァイズを受けに西川さんのところに出かけるときの描写が手記にある。
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通常の科学雑誌は投稿後、原稿はレビューワーにまわり採択が判断されるが、ネイチャー、セル。サイエンスといったトップジャーナルはレビューワーに原稿をまわすかどうかを。まず1回目のふるいにかけ。多くの原稿がこの1回目のふるいで不採択の判定を受ける。スフェア細胞の論文を最初に投稿した雑誌はネイチャーだった。レビューワーにはまわるものの、結果は不採択だった。
理研CDBでは若手PIの登用が常だったために、何か困ったことがあった時には、担任の先生のようにコンサルタントGD(グループディレクター)に相談に行けるシステムが取られていた。各PIに経験豊富なCDBの幹部であるGDが2名。こんさるたんとGDとしてつけられており、若山研のコンサルティングGDはともに当時副センター長であった西川伸一先生と相澤慎一先生だった。ネイチャーからの不採択を受け、「西川先生に原稿を見てもらいアドバイスを受けよう」と若山先生から誘われ、若山先生とともに西川研に赴いた。
印象的な絵画が飾られた部屋に入り西川先生に論文の説明をしようとしたが。西川先生は草稿を見るなり。「ふんふん。なるほど。そういうことやな」と私の説明はまったく必要なしに内容を理解したようで、「TCRゆ。リンパ球からやった実験なんやったらTCRの実験をせなあかん。それさえあればリプログラミングの決定的な証拠になる。必要な試薬は、持ってる研究員がいるから。分けてあげられるように手配しとくわ」と言った。面談は私や若山先生から内容の説明する余裕もなく、西川先生の理解の速さに圧倒されている間に終わった。
・・・
それからは西川先生のご助言に従い、Oct4陽性細胞になった後の細胞のTCR再構成の有無を調べる実験を行うことになった。TCR再構成の有無はPCRによるバンドの有無で判定することができる。実際に実験を行うと、Oct4陽性細胞になった(GFPを発現した)後の細胞からもTCR再構成を示すバンドが確認された。この実験を追加し、ネイチャーに続いてセルに投稿したが、またもレビューワーにはのわるものの結果は不採択だった。
事実関係で確認しておかなければならないことはまず相談は4月のネイチャーリジェクトを受けた後だということです。これが自己点検委員会の調査では西川さんはアドヴァイズしたのは2012/3/12と陳述していることです。
(2020/8/11)
ど素人は普通は全く知りませんが、TCR再構成自体の理解はかなり専門的なものですね。医学系の医者や看護婦さんや薬剤師さんにとっては基礎的な知識で、分野的には免疫学です。上記の西川さんのコロナ関連の話しにも出て来ますね。
西川さんはそこが専門なんですね。ドイツ留学組ですね。昔は森鴎外の時代から医学系の留学先はドイツでしたね。鴎外は向こうで恋愛をして、帰国後に彼女が日本に彼を追って来たんですが親類縁者が反対したので分かれて戻した。辛かったんで小説に書いたんでしょうね。ポーランド人の普通の庶民の娘でした。教会で出会ったらしい。有名な話ですが、まあ、人はいろいろありますな。
僕の亡くなった叔父は医者だったが診てもらった時はカルテはドイツ語で書いてましたね。今の臨床医は患者に見られることまで考えて日本語で書くように指導されているようですね。息子の従弟に診てもらうことがあると日本語で書いてる。それに小保方さんの実験ノートではないが、大事なデータはいま全部PCの中に入っていますよね。手書きのカルテは診療日記みたいになってる。病院通いしている人は皆知ってますよね。
ため息氏は医者ではないようですが医学系の学者で血液は専門家のようです。この人は匿名ではなくて実在の大学教授で、自ら身分を明かしています。学さんは医者で学者でもあるという前提になっているんですが、ため息氏から登録されてないぞと因縁をつけられている。まあ、匿名ブログなんですから自分のプロファイルは創作で構わないんですが、ため息氏は学さんの別のブログからその個人名まで突き止めたという話をしていて、医者の登録が無いと言ってる。とても変質的な行動ですね。
僕は本物の鳶職なので全国鳶職年鑑にちゃんと名前があります。今は現役引退して釣り三昧なので、出てないけどね。
TCR再構成がちんぷんかんぷんだったので論文の記載や図解を誤解してたんですが、学さんと話しているうちに、あれ、これはもっと深い知識が必要なんだと気づかされて、『スタンダート免疫学』という本を3200円+税で買ってきた。一応教科書みたいなものだから買う人が少ないんで250Pもないような薄い本なんですが高い。これでやっと仕組みが分かった。ウィキレヴェルの泥縄でこなせないレヴェルです。加えて、実はアルイミオウジ氏が小保方さんの使ったプライマーがある有名な論文に出ている並びだと指摘した。
あいつよくあの変人言語使いでそんなことが分かったなと不思議に思いますが、まあ、何らかの専門知識、もしくは関係者からの情報があるんですね。韜晦のために言葉を壊しているようです。まあ、普通の人間でああいう言葉遣いしてたら単なる馬鹿ですから、意図的にやってるということは分かりますね。ただ文章に現れている言語表現事実は馬鹿なんだから馬鹿呼ばわりされるのは仕方無いですね。ル君と同じですね。ル君の韜晦は又違う手段ですが、まあ、同じく表現されているものは馬鹿なんだから馬鹿扱いされても仕方ない。キチガイの真似だといって裸で街を走る奴はキチガイだと兼好法師が書いている。ひひひ。
TCR再構成を調べたら、キメラと幹細胞は期待した結果にはならない筈です。というのも僕の仮説では、ntESというのは小保方さんの細胞の核を一個づつクローン胚に入れるんです。1個です。このやり方で作られたntES株はモノクローナルな細胞集団になります。この細胞株をキメラ胚に入れたもののキメラもしくは増殖幹細胞は少なくともポリクローナルなSTAP細胞のTCR再構成バンドと同じバンド数は出ないんです。
若山さんが小保方さんにこの実験をやらせたというのも教育のためのテストだと考えることも出来るんですね。では実際はどうだったか。
上記引用の小保方さんの手記を読めば分かる通り、彼女はTCR再構成確認実験の結果をセルに載せた。人々は笹井さんの参加以降のネイチャー論文とこのTCR再構成結果を関連付けて考えてしまっているんですが、セルに載せられたのはSTAP細胞のTCR結果だけです。例の石井さんが白線が入ってなくて残念と言ったあの図だけです。3誌段階では幹細胞の論文は存在してない。3誌にはSTAP細胞からキメラが出来たと書かれているだけです。
小保方さんはだからOct4-GFPが緑色蛍光しているCD45+細胞のTCR再構成を調べて、小保方さんの使ったプライマー設定の範囲内での全バンドが出ていることを証明し、私のこの細胞を使ってキメラが出来たのだと論文に書いたのです。本当に小保方さんの作った緑色蛍光細胞をそのままキメラに入れて若山さんが作ったのだという証明はついていない。誰がそんなことを疑うか。共著者はヴァカンティ、若山、それにせいぜい小島、大和、常田でしょ。実際の論文は公開されてないから分からない。でも小保方さんも含めて関係者たちにとっては自明のことだ。
そうじゃないということを知ってるのは若山さんだけです。若山さんには他の共著者の知らない目的があって、小保方さんを自分の弟子にして山梨に連れて行きたいという願望のもとに行動している。
以下が小保方さんの持っていたゲル写真で、一番左側はアルイミオウジ氏の紹介してくれた河本論文にあるゲルのバンド図を僕が並べたものです。ポリクローナルなCD45+検体を河本論文にあるプライマーで挟むとD図のように出るんです。その右側の4,5,6番が小保方さんの実験で、左がCD45+細胞(リンパ球)、その右二つがOct4-GFPを発現している細胞をセルソーターで選別した細胞です。当たり前ですが、どちらもリンパ球なんですから全ラダーが出る。D図にあるバンドは4,5,6番にすべて出ていますね。小保方さんはたぶん手記に書かれているように、試薬を貰った際、その研究員に教わって河本論文を読んでいるんでしょうね。その論文で使われたプライマーと全く同じ設定で実験を行ったんです。更に右横に並んでいるのはいまは置いておきましょう。
論文の石川調査で問題となったゲル図は以下です。
ひとつ上の図にある4番のCD45+ cellsを小保方さんは何故か別の図のレーンと置き換えたのが論文の図の3番のLimphocytesなんです。置き換えること自体は問題がないんですが、そこに白線を入れなかった。それを石川さんは以前にも書いたように重箱の隅として意図的に問題にしたわけです。早く幕引きさせたかった。
この元になってる図は石川調査の中間報告につけられていたんですが、後に外された。でも魚拓を取っていた人が居て、保存されていたんです。それが以下の2枚の写真です。
赤い字で書かれているレーンを小保方さんは組み合わせて論文の図にしたときに白線を入れなかったねと言ってるんです。入れ替えないで、ゲル1の2,3,4,5,6番をそのまま使ったらよかったんでしょうにと石川さんは後に言ったんです。そもそも小保方さんがなぜ入れ替えたのかの理由も分からないところですね。私が河本D図と比較している写真を見て何の問題があると思われるでしょうかね。元のままの方がずっと分かりやすいですよね。わざわざ変な操作をしている。何か写真を弄り回す習慣があるんですね。それは彼女の根本的な認識間違いから来ていると思われる。それは手記から既に引用している以下の考え方そのものです。
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私は、「若山研での論文執筆当時の私は、再現性があるデータを分かりやすく提示することが、論文図表の役割であると理解していたところがあります。指導された先生から、このままでは使えないと言われたものを、再現性があることを確認したうえで修正したものであり、虚偽の結果を作ったわけではありません」と正直に訴えたが、この発言をまるでデータ操作の自白のように使われ、私一人だけの不正判定の根拠に用いられた。(130P)
<若山研での論文執筆当時の私>以後も続いているんじゃないでしょうかね。ここは事実に従わないといけない。事実のありのままの姿からの演繹でないといけない。そういう自覚があったら<分かりやすく提示する>なんてことは本末転倒で不要であるばかりでなく害があるということに気づいてないと思われる。
分かりやすく説明するというのは子供に何か教えるときにできるだけ単純化した概念で細かいことは言わない。疑問に思ったら大きくなったら詳しく勉強して行けばいいんだと教える便宜手法ですね。自然界の研究というのは分からないことを調べているんですからそもそも事実が分かりやすくないんですよね。分かりやすくするというのは空想して理屈をそれらしく合わせるという作業で知的段階としては未熟段階ですよね。それではまだお勉強している段階で、僕の先に道はない、僕の後ろに道が出来るという場所に居ませんよね。目の前にあるのは薮なんですから、藪のまま認識していないと道を作っていく事はできないですよね。空想で先は大地だと思って真っすぐ不用心に突き進むと先が崖だったら滑落してしまう。そういう意味での用心深さ、慎重さがないんじゃないか。ど素人が横から見ていても感じることって、先生クラスはすぐ見抜くんじゃないですかね。先生は見抜いたら矯正しないといけない。師弟のバトルがあるのが普通ですね。でも何の関係もない相手にそんなことまでしてやらないですね。武田邦彦さんの話ではないが、女子学生には気をつけなさい。余り辛い教育をするとセクハラされたと訴えられるよと。
小保方さんは女性とは言え、流石にそのレヴェルではなかったようですが。デイナは取材していますね。
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When Wakayama pressed her, she grew embittered. In Boston, Kojima heard her screaming while reading her e-mail. He recalls that she shouted at the computer screen, “No! I don’t want to do it!” Kojima asked her what was going on. “Dr. Wakayama e-mailed me so many times,” she told him. “Like, ‘Did you do this assay? Did you do this experiment?’ Anything related to the stem-cell line, he forces me to do. I don’t want to, because I don’t know how to make it. I tried. I couldn’t.” In spite of their differences, Obokata writes, when Wakayama was offered a position at the University of Yamanashi he urged her to go with him.
若山さんはずっと奥さんと一緒にラボを経営していて、女性の研究員や学生も受け入れていて、女性の扱いは分かっている筈なんですけどね。一つには期待が大きかったんでしょうね。他方自分自身も今までの安定した生活環境が変わる精神状態が不安定な時期にあったんですね。
<I don’t know how to make it. I tried. I couldn’t.>という心境は女性にとっては防衛本能の働く時で、尋常な女性だったらいじめられてると訴えるところですね。セクハラだと。でも小保方さんはしっかりした人だったから何とか耐えて、ラボを立ち去る決心をしたということです。男だったらおれは期待されてるんだと発奮するところだけどね。女の人はそうでもないんだよな。
<‘Did you do this assay? Did you do this experiment?’ >という若山さんの言葉が、メチル化実験の結果はどう解釈したのかね、幹細胞のゲルの実験はやったかい? ということだったとしたらどうなんでしょうかね。若山さんはまだ小保方さんが自分のところに来てくれると思ってるんですよね。
(2020/8/12)
さて、手記に書かれた若山さんの言葉を思いっきり若山さんに好意的に解釈してみるわけですが、解釈しきれない部分もあるでしょうかね。手記98P。セルにリジェクトされた後の話。
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若山先生の行った幹細胞樹立実験の再現を取るため。私はスフィアから若山先生がES細胞様に増殖させることに成功した特殊な培養液を用いて培養を試みていたが、たしかに若干は増えてはくるものの、増えてきた細胞の形状も増殖能もES細胞とは程遠いものだった。
若山研では、胚操作によって作製されたマウスを使った重要なデータを補佐するためのデータは「飾りのデータ」と呼ばれ、まず結論へのストーリーに合う仮のデータを「仮置き」の形で図表として用いて論文執筆を行う方法がとられていた。
今回の論文執筆の場合も、若山先生が作製したキメラマウスという重要なデータに対して、つじつまが合うような仮置きのデータが置かれ、ストーリーに合わせた補佐のデータを作っていく若山研での方法に従って行われていた。ストーリーに合わない、つじつまの合わない実験結果は「このままでは使えないのでやり直すか、データとして使用しないように」と指導を受けた。若山先生自身が行った実験であっても、正常に生まれてくることが望まれていた胚操作によって生まれてきたマウスの赤ちゃんにヘルニアなどの異常が見られた場合には、「お母さんマウスに食べられちゃったことにしよう」と若山先生がおっしゃり、データには用いられなかった。
ある先輩は若山先生から頼まれ、ある遺伝子の有無を調べる実験をしていたが、2種類の調べ方で結果が異なってしまったという。「気まずいなぁ」と私に漏らしながら若山先生に報告に行き、帰ってくると「ストーリーに合うほうのデータだけを採用することになった」と言っていた。
当時の私は再現性のあるデータをわかりやすく提示することが論文の図表の役割であると理解していたので、若山先生の了承が出るまで実験を続け、図表を作製していた。
①幹細胞は出来なかった。培地は教えてもらっていた。
②若山研での論文作成法は「仮置き」法
③三誌論文も若山氏作製のキメラマウスという重要なデータに対してつじつまの合う仮置きのデータが置かれた。
④つじつまの合わない実験結果は「このままでは使えないのでやり直すか、データとして使用しないように」と指導を受けた
⑤矛盾する実験結果に対して「ストーリーに合うほうのデータだけを採用することになった」。
⑥自分は若山氏の了承の得られる都合の良い結果がでるまで実験をつづけた。
これって、書かれたことをそのまま受け取ると若山さんは捏造論文を書かせていることになるんですよね。
ただ、私はntES論ですから、若山さんはこの論文を通そうとは思っていない。ただヴァカンティ氏が論文が出るまでは小保方さんを手放さないと言ったから論文を書かせているとみているわけです。彼は彼女を山梨に連れて行って、ntES化した小保方酸浴細胞の実験としてちゃんとした論文を書かせようとしているのだと思っているんです。そのためにはまず彼女をヴァカンティの手元から引き離さないといけない。論文は一度は書かせないといけないんですね。
若山さんはこの最初の論文が通るとは思っていないんですね。そもそもナイフ切り分けでできたというのは一時的方便の自分ついている嘘だし、自分が査読者だったら絶対通さないと思うからですね。しかも、通らないように自分で細工することすらできるんです。なぜなら自分自身が責任著者です。
対して、小保方さんはまだこの手記を書く段階に至っても、キメラがなぜできたかに気づいていない。正規のテラトーマができず、脱メチル化確認もできない結果を知って後も、更に再現実験後に理研を辞職して後も、キメラは出来てない筈だと気づけなかったんです。だから、若山研での実験と論文執筆方法に関してこのように理解するよりないわけです。小保方さんの理解です。
私は最初のネイチャー論文がリジェクトされたとき、若山さんはこれでヴァカンティ氏が論文を自分の主催しているティシュー誌に掲載して、後は論文は書かれたのだから小保方さんを自分に渡してくれると考えていたと思います。こういう風に掲載されっぱなしで誰の注目も集めずに忘れ去られていく論文はたくさんあるわけです。
若山さんはそうなって欲しかった。何か問い合わせがあったらあのキメラは何かESでもコンタミさせてしまったかなあと答えるつもりでしょう。そもそも最終的に小保方さんのES捏造によるキメラという言い逃れは最初からヴァカンティに対する自分のミスという形での言い訳として想定されていたんですね。それに、査読者がキメラはESのコンタミだと言って、だれも信じない。若山さんはそういう風に論文を書かせているとも言えるんです。
若山さんはこの酸浴細胞は必ずしもヴァカンティ研に先取り特権のあるものでもないと考えていたと思いますね。無論ヴァカンティ側は承知しないでしょうが、GOFのOct4-GFPが光ったというのは若山研での発見なんですね。
出来てきているという発案が12月のフロリダ会議で出ているということはあるんですが、かなり微妙でしょうね。
このことは西川さんにブログでのコメントがあって、自分は理研で小保方さんを採用できたのは日本の人材を海外に流出させなかったという意味でよかったと思っているが、細胞の特許の権利が米国にあるのは仕方がないかも知れないよというような意味の意見です。無論事件後辞任した後の話です。
これは西川さんが若山さんの腹積もりの全部を知っていたわけではないが、酸浴細胞の発見の権利は若山研にあるという意見を若山さんから聞いているのだと思いますね。若山さんはこの酸浴細胞のntES化実験でその性質を解明するのを山梨大での一つのプロジェクトとして考えていたと思いますね。研究の意図などは研究者自身のものてすから全部を正直に言う必要はありませんね。論文発表した時に真実を知らせればいいことです。
西川さんはずっとキメラは論文通りナイフ切り分けでできたと思っているんで、ntES化実験の計画はただ若山さんの心の中だけにあったものだと思います。いくら世話を受けた上司にでもすべてを語る義務はないですね。すべては論文発表後に明かせばいいことです。
ところが、ヴァカンティ氏は自分の雑誌に掲載することはしなかった。小保方さんを励まして三大誌だとハッパをかけた。加えてその前後は分からないがその頃に米国特許の仮申請をしたのです。デイナの取材記事です。
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In the spring of 2012, Vacanti, Obokata, and Wakayama made their first submission to Nature. The journal rejected their manuscript, arguing that they had failed to prove that the cells had converted: perhaps they had simply isolated other stemlike cells within the tissue, or perhaps the samples had been contaminated with embryonic stem cells. Reviewers at Cell and at Science concurred. “The bar to say you’ve demonstrated your hypothesis is correct is very high for those journals,” Vacanti says. “It’s a lower bar for other journals. Do you decide to try to jump over a lower bar or do you jump higher?”
デイナは時系列がよく分かってなくてごっちゃにして書いています。セルとサイエンスはもっと後の話ですね。ヴァカンティが低いバーを飛びたいのかとハッパをかけたのはネイチャーリジェクトの直後だと思います。特許仮申請は2012/4/24です。
因みに、セルのリジェクトは2012/6/6、サイエンスのリジェクトは2012/8/21です。8/21の後の三誌リジェクト後にヴァカンティ氏が小保方さんにそんなことを言うわけはありません。デイナの記事は曖昧な書き方です。そもそも全体的に曖昧な理解なんですね。
もう一つ手記から引用しておきましょう。103P。
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春から投稿を続けていたスフェアの論文は、残る最後の三大誌であるサイエンスからも、レビューワーにはまわるものの2010年8月21日に不採択の連絡が届けられた。若山先生から、「一度不採択になった論文は通常もう一度投稿することができないが、幹細胞株化の論文と2報同時に投稿すれば、再考されると思う。三大誌3つのレビューワーコメントの中で、ネイチャーからのコメントが一番やさしいので、ネイチャーに現在投稿を試みている論文と幹細胞化の論文を2報同時投稿しよう」と提案され、幹細胞化の論文の執筆ともに現在投稿中の論文に対するネイチャーからのリビューワーコメントへの反論を用意するように指示された。また。ES細胞の混入による可能性を否定するために。「ES細胞は同時に培養していなかった」という記述を原稿に加えることも指示された。
私の仮説だと若山さんは小保方さを山梨に連れて行くために二報同時投稿を提案しているんですね。これはナイフ切り分けという記述を酸浴細胞核のntES化と置き換えただけで本物になる論文です。小保方さんに幹細胞化の実験の手伝いをさせているのはそのためでもある。何とか自分の研究に小保方さんを引き込みたいんですね。
104Pに大事な事実が書かれている。
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「この研究は、間違いなく山梨大では考えられないような大型の予算がとれる。iPS細胞研究所のようなものをどーんと建ててもらえるだろうなぁ」などと嬉しそうに話す若山先生の話を聞くうちに、純粋な研究への興味とは違うものが若山先生の心の中に芽生えているのを感じた。「そうなるといいですよね」などと話を合わせていたものの、若山先生が変わっていってしまわれるような、一抹の寂しさを感じていた。
ここは研究所建物は2か月後の10月に完成しましたので既に既定事実で、若山さんは守秘義務があるので小保方さんにあからさまには言えないから仄めかしているんですけど、彼女はこういうことにはまったく疎いので気づかないんですね。小保方さんを一生懸命誘って粉を撒いてるんですけどね。
因みに工事関係は利権絡みなので終わるまでは口外できないんですね。そうでないといろいろといちゃもんを言ってくる先があるんですね。こういうのは一般人の方がよほど詳しい。
テラトーマの問題に戻る前にもう一つだけ引用しておきましょう。106P。
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科学研究は新しい発見に対して、最初に発表された論文のシニアオーサーが第一発見者であると認知され、その栄誉を得る。若山先生が提案した、スフェアの論文と若山先生がシニアオーサーとなる幹細胞化の論文の同時投稿では、もともとバカンティ研で始まった研究であるという主張が薄まってしまうために、アメリカの先生たちは強硬に反対しており、私は板挟みになった。その上、若山先生が自身に51%の特許配分を提示したことを巡り、著者間に不穏な空気が流れるようになっていた。自分では再現の取れない幹細胞化の実験補助に翻弄される日々、利権を巡っての板挟み、「特殊な手技で実験を行っているので自分がいなければ再現が取れない、世界はなかなか追いついてこれないはずだ」「大型の予算を」と繰り返す若山先生を見て、何のために研究を行っているのかわからなくなってしまった。
この若山さんの特許申請準備時前後までに検査されたのが以前説明を保留したゲル図です。もう一度貼り付けましょう。
4,5,6番レーンがゲル1のCD45+細胞とその酸浴細胞で、16番がゲル2のCD45+細胞です。これを4番に差し替えたのですが、差し替えない方がずっと自然に見えますよね。20と21番はゲル2のCD45+細胞です。
で、27,28,29番レーンが実はキメラのものなんです。
27番 2N Chimera1(CD45+STAP)
28番 2N Chimera2(CD45+STAP)
29番 2N Chimera3(CD45+STAP)
この実験が4月のネイチャーリジェクト後の西川アドヴィスに従って行われたことは間違いないんですが、8月の特許申請準備時期までに提出されていたらしい別のキメラのTCR再構成検査ゲル図との間ほぼ4か月程度の間のどこで実験されたのかは不明です。
しかし、STAPという文字があるので、文字は笹井さん参加後に小保方さんによって書き加えられていることは間違いありません。STAPという言葉はこの事件当時には存在していない。赤字は調査チームが分かりやすく加工したのだと思います。
この2Nキメラのゲル写真が大問題なんですが、それは後回しです。ただ、若山さんが特許申請の下打ち合わせを理研の知財と行ったというのは重要で、若山さん自身はもう半年後には理研には居ないんです。この下打ち合わせが何であったかということはまだ誰も調査していません。ただ、後に笹井さんが理研の特許として提出した書類にはこの若山研当時の論文記載が残されいて。細胞はACC(アニマルカルスセルズ)とも呼ばれている。特許は嘘のままで受理されるとその後は嘘が発覚すると大変なペナルティが課される。私は若山さんの研究は小保方細胞核使用ntESだと思っていますから、普通に処理していくはずはないとみている。途中から山梨大で引き継いで提出しなおすつもりだったかもしれませんね。笹井さんが入って、自分が理研知財に残していた資料が再度利用されたのかも知れないとも考えています。
若山さんが自分の売り込みに利用しながらも、小保方さんを教育しながら勧誘しようとしていること。そして小保方さん自身の考え方の甘さが相まって何か困った事態になっているという状況がなんとなく理解できるかどうか。まあ、ここはこの程度にしておいて、テラトーマの問題に戻っていきましょう。
一言居士の独言 |
https://kyobera.blog.fc2.com/ |
一言居士のSTAP事件簿 |
http://theartofintelligence.blog.jp/archives/5447318.html |
一言居士の釣りブログ |
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一言居士の古代史考 |
venonasecrets.blog.jp/archives/5427234.html |
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はい、もう一度写真を貼りなおしましょう。何度でも考えますよ。
Article Figure 2-e
e, Teratoma formation assay of day 7 clusters of Oct4-GFP+ cells. Haematoxylin and eosin staining showed keratinized epidermis (ectoderm), skeletal muscle (mesoderm) and intestinal villi (endoderm), whereas immunostaining showed expression of Tuj1 (neurons), smooth muscle actin and α-fetoprotein. Scale bar, 100 μm.
Article Extended Data Figure 4-a,b,c
a–c, Teratomas formed from STAP cell clusters included neuroepithelium (a), striated muscle (b) and pancreas (c; right, high-magnification view showing a typical acinar morphology and ductal structures). Scale bars, 100 μm.
(2020/8/07)
笹井さんはeの写真を点数稼ぎのために小保方さんに撮り直させたといいました。では、Article Extended Data Figure 4-a,b,cも笹井さんの指示ですよね。12/11ヴァージョン原稿にこの精密な画像が貼られていたわけはない。笹井さんの指示ですね。
ひょっとして笹井さんが指示したのはこのExtended Data Figure 4-a,b,cのことだったのでしょうか。記者の質問と笹井さんの理解にずれがあったのか、それとも私の理解にずれがあったのでしょうか。
この画像はやはり12/27Haruko ですよね。これはBCA報告論文に証拠写真がある。
この部分のリジェンドは以下です。
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f, DAPI staining of a section taken from the STAP cell teratoma paraffin block. The intestinal epithelium and pancreatic tissue in the rectangles correspond e and Extended Data c from ref. 1, respectively. g, h, Magnifications of the rectangles with immunostaining for enhanced GFP (eGFP), indicating that these tissues are derived from GFP-negative host tissues (white arrowheads). Scale bar, 1 mm.
<indicating that these tissues are derived from GFP-negative host tissues (white arrowheads). >の部分が大嘘で、この報告者はホストマウスであるヌードマウスの遺伝子一致を確認していませんね。GFPがないからホストだと馬鹿な推論をしている。科学者ならホスト組織であることを証明しないといけない。当然の手続きです。彼らは分かっていながら確認を省いたのです。
言うまでもありませんが私のntES論だとこのGFPの無い組織は、幹細胞をキメラ胚の中で共培養した時のリシピエントマウスのインナーセルマス由来テラトーマです。ICRの細胞です。調べればすぐわかることを調べなかった。不正調査です。
まあ、それはともかくとして、HE染色画像はどちらも12/27Harukoなんだということはいいですよね。ここに異を唱える人はいない筈です。(Ts.Markerさんは以前異を唱えていましたが最近はどうでしょうかね。パラフィンブロックはとても薄くスライスするんですが、何枚も切り出していくと最初のと形は違ってきますよね。)
理研の調査の趣旨はテラトーマ画像に博論由来の画像があるという批判です。ここでHE染色画像の問題はないのだということだけ取り合えず確認しましょう。
残された問題はだから画像では免染画像、論文ではNOD/Scidということになるんです。
では、続きをやりましょう。今渡部報告の途中です。
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(2)2012 年論文の投稿のみならず、論文1投稿に至るまでの間の投稿においても、本件 画像データをそのまま使用していることについて |
2012 年論文は、酸処理により脾臓リンパ球を多能性を持つ細胞に転換させるというもの で、不服申立て者自身が執筆したものであるところ、上述したように、アセンブリしたデ ータを使用し、さらには、そのまま論文1においても使用したものであって、記載文字の 変更はあるとしても、本件画像データをそのまま使用している。前述したように、2012 年 の Nature 誌、Cell 誌、Science 誌への投稿を含めて、二度以上にわたり、由来を確認する 機会が与えられていたにもかかわらず、確認していない。個別に特定がされていないアセ ンブリしたデータをそのまま使用することの危険性を全く無視したものであると言わざる を得ない。 |
渡部チームはアクセプトされたネイチャー論文で博論由来のテラトーマ免染写真があることを批判している。小保方さんは間違えたのだから差し替えてネイチャー受理されている。どこがいけないのだと反論しているのですが、どこがいけないかというと、間違えたというのは小保方さんの嘘だと主張していることになるんです。どうしてかというと、3誌論文に博論由来のテラトーマ写真がサブリにあると言ってて、だから博論のだと分かって使っていたので、間違えたから差し替えたという言い訳は通らないといってるんですが、ちょっと考えたらわかることなんですけど、その理屈は変なんですね。写真だけなら正しくしたら何の問題もない。捏造なら正しくすること自体が出来ませんよね。正しいのがあるんで、後日にもHE染色に関しては正しく12/27Harukoだと証明している。ならばその分の免染写真をつけたらいいのだ。
でも、それだけでは論文の記載がNOD/Scidになっていることを説明できないでしょ。だから嘘だと言われているんですね。画像だけではなく、本文記載もセットになって最初から知って博論を貼り付けているのだと糾弾している。でもこの糾弾の仕方もまだ変なんですね。12/27Harukoは真正なものだと認めている。ならば問わなければならないのはどうして写真も本文も12/27Harukoのままに正しく編集しなかったのだということになる。正しいのがあるのに正しく書くくらいたやすいことはないではないか。なぜそれをしなかったのかと小保方さんに聞いたらよかったんでしょ。
だから、私は小保方さんが嘘をついていると言ってるんです。小保方さんはこのテラトーマは変だと思ったんです。だから使わなかったということが最初にあるんです。ここで渡部チームがどうして最初から12/27Haruko の免染もしてヌードマウスで作ったと書かなかったのかと正しく問うた時、先にも言ったように、彼女はなぜこうなったのかに関して自分のミスであるとは思えなかった。すると誰かの所為になる。それはラボ仲間だということになってしまうからこのことを言いたくなかったんですね。本当はそれに加えて、テラトーマは変だったと言ったら、君は変だと思いながらテラトーマが出来ないにもかかわらずキメラが出来たと論文に書いたのかねと問われる。
私はまさにここが小保方さんの罪だと思いますね。自分でテラトーマが出来ないと知りながらキメラが出来たと言っている先生に変なんですがと確認しなかった。厳しいかも知れないが、これは研究者にあるまじき行為だと思いますね。
自分の細胞からキメラができた。とても心地よい結果です。でもテラトーマはできない。変だったからこれは無かったことにして。博論のを貼っておいた。ここは渡部報告の定義により不正だということでいいわけです。でも我々は誰がキメラを捏造したのかと問うている。小保方さんではあり得ません。
小保方さんは若山さんのキメラが出来たよという言葉に騙されてすべての論文不正と捏造に追い込まれたんです。正確に言うと未熟なんですね。研究者としての覚悟ができてないんです。だからキメラが出来たという若山さんの嘘に誘導されるように捏造に走ってしまうことになったのだ。キメラが出来ていて決定的に多能性証明されている事実がある。テラトーマは変だ、メチル化解除もはっきりとは出てない。でも多能性細胞なのだからそうであるべきなのだ。これが未熟の正体ですよね。
そうであるべきという思いと、そうであるとは証明されていないという事実と、どちらを優先させなければならないか。コントの実証主義は見えたものに従えと教えている。小保方さんは見えているものを無視してそうであるべきという思いに従ったんですね。それが彼女の未熟でした。
でも第一の責任は若山さんにあるんです。若山さんがキメラを作らなかったら小保方さんの不正捏造もなかったでしょうよ。メチル化実験をやれと言ったのは若山さんでしたよね。しかし、今はまだその問題には入らない。ややこしくなりますからね。
渡辺報告は<2012 年 の Nature 誌、Cell 誌、Science 誌への投稿を含めて、二度以上にわたり、由来を確認する 機会が与えられていたにもかかわらず、確認していない。>と当然のごとくいってますが、小保方さんは3誌に12/27Harukoを使うつもりだったとはどこでも言ってませんよね。どうして12/27Harukoを最初から使わなかったかと問うべきなのは渡部チームです。聞かないで最初から小保方さんが12/27Harukoを使おうとして3誌論文から既に間違えていたのだと思い込んで聞いている。これは石井報告時点から既にそういう思い込みなんですね。一つには小保方さんの方から変だったと言ってないこともあるんです。そうであれば小保方さんは3誌論文から12/27Harukoを使うのが当たり前です。
そういう思い込みの上に桂報告によって12/27Harukoのアクロシン発見が上乗せされてしまったんです。捏造していたから使わなかったんだなと。
これがとてつもなく変な理屈で、捏造してたらむしろ使うでしょうということです。
小保方さんはキメラが出来たということで十分だと思っていて、テラトーマは軽く考えていた。だから博論のサプリでもつけて置けと言う判断です。これは不正ですよ。でも、その不正を誘発させたのはキメラが出来たという嘘が原因ではないですか。キメラが出来てなかったら小保方さんはテラトーマ実験をもっと真剣に行ったと思いますよ。テラトーマは出来なくても不思議ではありません。キメラだってできてないんですから。メチル化もしてないからといって何度もやり直す必要もない。キメラも、テラトーマも出来てないんですから、不思議はない。出来ているのは試験管内三胚葉実験だけです。これはまだなんだか分からないものなんですから。論文発表もティシュー誌より先には進まない。事件は何にも起きてませんね。
先を急ぎますまい。まだまだ未解明なことが残っている。
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(3)不服申立て者が、論文に記載された実験条件と異なる実験で得られたデータの使用 を認容していたことについて |
論文1に記載された実験条件が異なるデータを使用した点について、不服申立て者は、 |
・(「学位論文では機械的ストレスを使っていて、論文1では酸処理を使った、とい う違いについて、2 月 20 日の時点で気がついていたか」との質問に対して) 「厳密には、学位論文で作られたのはトリチュレーションで作られた幹細胞で Nature のほうでは酸処理で作られた幹細胞である。私にとっては両方とも STAP 細 胞でしたが、厳密には違うと思います」 |
・(骨髄細胞から得られたデータが脾臓細胞から作られたものであると記載されてい る点について) 「ずっと何度もやっていた実験で、いつも同様の結果が出ていたので、脾臓細胞由 来と骨髄細胞由来を同じように取り扱ってよいという気持ちがあったわけではない が、データが正しい現象だと安心しきってそのまま使ったと思う」 |
旨、3 月 19、23 日に説明しており、論文に記載した条件と異なる条件の実験で得られたデータであったとしてもそのデータを使用することを認容している。 |
ここは、小保方さんが12/27Harukoを使わなかった理由をはっきりとは言えないことが原因であらぬ嫌疑をかけられているんですね。一つには変だとは思いながらも若山さんが上から注射したと分かっているわけではないのです。こういう状況は彼女自身としても説明のしにくいものですよね。
ただ、変だったから3誌論文に使わなかった。ただ説明も無しにサプリとして博論のを貼り付けて置いただけだ。ところが、調査チームはそれを三誌段階から使おうと思っていたが間違えたと小保方さんが説明していると勘違いしているんですね。これも、小保方さんが変だったから使わなかったのだと言わないから誤解されるんです。
しかも、サプリで説明なしとは言えどうして博論由来の写真を貼ったのだ。むしろテラトーマ写真は無しであった方がよかったではないか。つまり、小保方さんは安易に不正を行っているんです。ここで調査チームが指摘していることはその意味では正しいのです。
でも、小保方さんの説明しているのはアクセプトされたネイチャー論文になぜ博論由来の免染写真が残ったのかということに関するもので、これは小保方さんの説明が正しくて、ただ間違えただけなのだ。それが調査チームに釈然としないのは小保方さんがなぜ12/27Harukoを使わなかったのかが分かってないからですよね。それが分からなければ三誌にも博論由来のテラトーマが貼られているのはこれも間違えたと言ってるんじゃないかと理解するより無いんです。
これが小保方さんの嘘なんです。本当のことを全部言ってないからこういう誤解を招くんですが、その本当のことが言えないんです。なぜなのかを小保方さんも知らない。知らないが変だったのだ。その変だったということも又言えない。そのうえに、三誌リジェクト後には今度はそれを使おうと変心した。これはとても説明しきれるものじゃない。
キメラは出来てないんだと気づいていたら全部説明できたでしょうし、その時点で若山さんと別れて米国に帰っていたでしょうから事件もなかったんですが、彼女は若くてまだ未熟だったんです。キメラが出来てうれしかった。そういうことなんです。
でも三誌リジェクトされたから、すべてはご破算になりました。小保方さんはあてどもなくどこかにぶら下げておくための原稿を書き始めた。その時にサイエンスベースにちゃんとテラトーマ実験を書き加えることにした。その際、次回は12/27Harukoを使おうと考えたのです。その間にもちゃもちゃ画像を弄っているうちに写真は最終形になった。では本文はどうなのか。なぜNOD/Scidのままにしていたのだ。
先を急ぎますまい。続きです。
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(4)本画像データが学位論文に由来することに対する認識について |
不服申立て者は、テラトーマに係る本画像データについて、「ある意味、チャンピオン データであった」、「学位論文の実験で、本件画像データのように非常にきれいなテラト ーマの写真ができたことは少なかった」旨、3 月 19、23 日に説明した。さらに、本件画像 データの分析によれば、2回にわたり、オリジナルの画像データ上に文字を追加するなど した跡が認められるところ、この文字については、「私自身も正直、文字があることに気 がついていた」旨、3 月 19 日に述べている。とすれば、不服申立て者においては、少なく とも、本画像データが学位論文もしくは他の実験データに由来するデータであるかもしれ ないという点については認識があったものと認めざるを得ないところである。 とすれば、本件画像データをそのまま使用したことは、アセンブリされた資料をその由 来の確認等もしないまま使うことの危険性を無視したばかりではなく、異なる実験のデー タである可能性を認識しながら使用したものであると判断せざるを得ない。研究者社会に おけるデータへの信頼性を根本から壊すものであると言わざるを得ない。 |
<不服申立て者においては、少なく とも、本画像データが学位論文もしくは他の実験データに由来するデータであるかもしれ ないという点については認識があったものと認めざるを得ないところである。>の部分は完全に調査チームの言ってることが正しい。特に認識があったという点は正しいと思われる。裏返すとここで小保方さんは嘘をついているということです。
ただし、小保方さんはアクセプトされた論文でもそうですが、サイエンスの査読文を見ると物理刺激でも出来ると書いているようですね。その意味では博論由来テラトーマを使ってはいけないという論難は全的に正しいわけではない。
また、小保方さんは3誌論文リジェクトされた状態からあてどもない原稿リヴァイズをしているのだという状況理解が必要ですね。
そして、急遽理研採用が決まり、原稿を見せろと言う話になった。12/11ヴァージョン自体が急ごしらえのものです。小保方さんは3誌論文とその査読文も笹井さんに渡せばよかったんでしょうけどね。笹井さん自身は三誌論文は見てないと証言しています。書いた本人が横に居るわけですから、12/11ヴァージョンと幹細胞実験のデータをもとに小保方さんの説明を聞きながら最初から書き直そうと思ったんでしょうね。
ヴァカンティ氏の米国特仮申請の1年期限効力の消滅が近づいていた。4月以前に論文をまとめて本申請しなければならない日程だったんです。笹井さんはとても損な役割を振られてしまった。これってやはり、いろんな人事絡みの点数稼ぎが背景にあるんですね。
続きです。
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5) 画像データ B、同 C の存在等に関する不服申立て者の主張について |
不服申立て者は、 |
・自身が学位論文の画像データを使ったことを自ら発見し報告していること |
・酸処理による実験で得られた画像(画像 B)が存在すること |
などからすれば、パワーポイント資料に掲載された画像(A2)を、酸処理による実験で得 られた画像(画像 B)であると誤信して掲載したものである、実験条件の違いを勘違いした のではなく、画像そのものを勘違いしたものであって、過失により、論文1に A2 が掲載さ れたものである旨、主張する(不服申立書「第3」等)。 |
小保方さんは<酸処理による実験で得られた画像(画像 B)が存在する>と主張した。これが12/27Harukoの免染写真です。これがあるからネイチャーにコリジェンダムで提出して認められているのだと。
取り合えずは重要でない方を先にやることになる。もう疑われているから何を言っても聞き入れてもらえないという感じでしょうかね。大本には変だったということを言ってないことがあるんです。
続きです。
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ア 学位論文の画像データを使ったことを自ら発見し報告していることについて |
笹井氏は、2 月 20 日、不服申立て者も同席したヒアリングにおいて、本件画像データは、 骨髄由来細胞と脾臓由来細胞による各実験の単なる取り違えである旨、説明した。両氏は 連名で、同日及び 3 月 1 日付けの書面において、いずれも、脾臓由来ではなく骨髄由来の 細胞を使ったことはミスである旨、述べていたが、実験条件に違いがあることは全く述べ ていなかった。その後の調査により、本件画像データが、学位論文に由来するものであっ て、機械的ストレスによる実験で得られたものであることなどが判明した。 |
不服申立て者が、実験条件が異なるデータを使用したことについて初めて説明したのは、 3 月 23 日のヒアリング時であった。それまでの間の 3 月 19 日、不服申立て者は、委員に 対して対面での説明をしている。この説明は、資料等の確認のため、発生・再生科学総合 研究センター(CDB)を訪れた委員に対して、同氏から学位論文について説明したいとの 申出があったことにより行われたものである。同氏は、冒頭に学位論文に関して説明をし ている。しかし、専ら、今回の画像データの取り違えに関する学位論文の審査者とのやり 取りや学位論文の今後の取扱いに関する大学関係者とのやり取りに関するものにとどま り、実験条件が異なる画像データが使用された経緯に関する説明はなかった(なお、委員 -13- 会では、同月 23 日に予定していたヒアリングでデータの取り違えの経緯について説明を求 めることとしていたため、19 日には、この点について説明を求めていない。)。不服申立 て者は、笹井氏から、学位論文の画像データを使用した経緯について委員会に対して説明 するように言われていた。 |
これらの状況は、2 月 20 日の説明等に付加して異なる実験条件下で得られた学位論文の 画像データを使用したことについて自ら話すつもりがなかったことを示すものである。 |
この当時、インターネット上等で論文1について疑義があるとの指摘がなされており、 早晩、画像データの取り違えについても指摘がなされるであろうことは十分予想されたと ころである(現に、その後、インターネット上等で指摘がなされている。)。指摘がなさ れる前に報告をしたことは認められるとしても、不服申立て者は、異なる実験条件下で得 られたデータであることを知りながら、もしくは、その可能性があることを認識していた のにこれを明らかにせず、これを単なる取り違えであると説明していたと言わざるを得な い。 |
まあ、ここはだから何おっしゃっても無駄という雰囲気になっている。日本的空気の支配している感じが出てますね。
ここから大事なところです。Bは本当にあったのか。
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イ パワーポイント資料に由来するアセンブリされたテラトーマの画像データについて |
(ア)パワーポイント資料に由来するアセンブリされたテラトーマの画像データ6枚は、 2012 年論文に Supplemental Figure として既に用いられていたが、このうち HE 染色の3 枚の画像データは、2013 年論文投稿時に差し替えられ、異なる HE 染色の画像データが論 文1に Figure 2e 上段3枚として発表されている。一方、2012 年 6 月に取得されたという 免疫染色データ(画像 B)については、論文1投稿時には使用が見送られており、2012 年 論文に用いられたアセンブリされたテラトーマの画像のうち残りの3枚の免疫染色データ が、そのまま論文1に Figure 2e 下段3枚として発表されている。画像 C は、テラトーマの 由来に関する疑義が再度生じることを避けるために、保存していたテラトーマの切片を免 疫染色して作成した画像データであって、投稿時には存在しなかったものである。この画 像データ(画像 C)は、論文1の Figure 2e 上段の HE 染色と同じテラトーマから作成され たものではあるが、画像 B と同一のテラトーマから作成されたかという点については明ら かになっていない。 |
(イ)この点について、不服申立て者は、免疫染色結果も瓜二つであったため、2012 年 6 月に取得された、脾臓由来の STAP 細胞から作成されたテラトーマの免疫染色ではなく、 従来から使っていたアセンブリ画像を使用した旨、説明している。 本件画像データと画像 B を比較すると、少なくともそれぞれの対合する染色像間での印 象はかなり異なっており、異なる実験条件下で、瓜二つの免疫染色の結果が得られること 自体希有なことであると考えられるところであり、瓜二つであったとの説明には、納得し がたい点があると言わざるを得ない。 仮に、本件画像と画像 B が瓜二つであったとしても、前述のとおり、異なる実験で得ら れた本件画像データ等について、その由来を確認することなく使用することとし、画像取 り替えに際してもその由来を確認していなかったこと、本件画像データを含むアセンブリ された画像が学位論文に由来するものである可能性があることを認識しながら、投稿して いることに変わりはない。なお、画像 B は、アセンブリされたものではない。いずれにしても、データの混入の危険性を無視してデータを使用したものであると評価 せざるを得ない。 |
事実確認です。
①パワーポイント資料に由来するアセンブリされたテラトーマの画像データ6枚は、 2012 年論文に Supplemental Figure として既に用いられていた
2012 年論文の定義は以下でしたね。
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2012 年論文 : 2012 年 4 月に Nature 誌に投稿し、同年 5 月に reject(却下)された論文
三誌論文の最初のネイチャー論文です。ここにサブリとして博論由来画像が貼られていたということは既述していますね。これが典拠です。私はこのときに12/27Harukoが変だったから博論由来画像で代用したのだと言ってるんです。アクセプト論文にも書かれているし、サイエンス査読文にもそれらしいことが書かれている物理刺激の細胞も併記されているのだから必ずしも酸浴テラトーマでなければならなかったのだというほどではないとも既述しました。
因みにサイエンス査読の該当箇所は以下です。
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Reviewer 2 |
・・・ |
15) Because the authors claimed a combination of pH decrease and mechanical stress caused Oct4 reactivation, the authors should show data indicating how the two procedures additively or synergistically promote Oct4-GFP reactivation. |
・・・ |
15)著者は、pHの低下と機械的ストレスの組み合わせがOct4の再活性化を引き起こしたと主張しているため、2つの手順がどのようにしてOct4-GFPの再活性化を相加的または相乗的に促進するかを示すデータを示す必要があります。 |
②2012 年 6 月に取得されたという 免疫染色データ(画像 B)については、論文1投稿時には使用が見送られており、2012 年 論文に用いられたアセンブリされたテラトーマの画像のうち残りの3枚の免疫染色データ が、そのまま論文1に Figure 2e 下段3枚として発表されている。
論文1の定義は以下です。
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論文1 : Obokata et al., Nature 505:641-647(2014) 論文
アクセプトされたネイチャー論文です。この時に画像Bをどうして採用しなかったのかという疑義に対して、小保方さんは間違えたのだと言ってるんです。つまり、博論由来画像の上段に12/27HarukoのHE染色画像を貼り付けた。11jigenが言うようにバリを塗りつぶしてキャプションを書き換えていた。11jigenはそれを博論だと思っていたが渡部チームはそこはちゃんとプログレスレポート画像だと確認した。12/11ヴァージョン原稿を作るとき小保方さんは下の免染画像も12/27Haruko だと思っていたというわけです。
(2020/8/8)
③画像 C は、テラトーマの 由来に関する疑義が再度生じることを避けるために、保存していたテラトーマの切片を免 疫染色して作成した画像データであって、投稿時には存在しなかったものである。この画 像データ(画像 C)は、論文1の Figure 2e 上段の HE 染色と同じテラトーマから作成され たものではあるが、画像 B と同一のテラトーマから作成されたかという点については明ら かになっていない。
画像Cは小保方さんが画像Bの免染切片画像があるからこれをコリジェンダムで差し替えたいと言ったのに対して、笹井さんが、又間違いがあってはいけないからと、12/27Harukoを切り出したグラススライド切片のまだ何もしてないものから新たに免染させて撮影させた画像だということになる。
小保方さんは画像Bも2012年の6月に免染しておいたものだと言ってるが、調査チームは単に免染時期を疑っているだけでなく、同一テラトーマの分であるか否かも分からないと疑っている。これはなぜか。
小保方さんが仮に画像Bを持ってなかったとして、事件化後に慌てて免染したとしたら、笹井さんがやらせたように12/27Harukoの未染色グラススライドを染色した後に撮影し、あたかも以前からあったかのように提出するであろう。
小保方さんがB画像だと言って示したものは画像Cとも違えば、もともとのアクセプトされたネイチャー論文に貼られていた免染画像とも違うと調査チームは言ってるわけです。
小保方さんの主張は以前見たように以下のようなものです。
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・パワーポイント資料に掲載された画像(A2)を酸処理による実験で得られた画像(画 像 B)であると誤信して掲載したものである、実験条件の違いを勘違いしたのではな く、画像そのものを勘違いしたものである
HE染色画像と違って免染の写真は細胞の形態がはっきりしませんから区別がつきにくいものです。ここは水掛け論になるから桂チームも一歩退いて以下のようにいうわけです。
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(イ)この点について、不服申立て者は、免疫染色結果も瓜二つであったため、2012 年 6 月に取得された、脾臓由来の STAP 細胞から作成されたテラトーマの免疫染色ではなく、 従来から使っていたアセンブリ画像を使用した旨、説明している。 本件画像データと画像 B を比較すると、少なくともそれぞれの対合する染色像間での印 象はかなり異なっており、異なる実験条件下で、瓜二つの免疫染色の結果が得られること 自体希有なことであると考えられるところであり、瓜二つであったとの説明には、納得し がたい点があると言わざるを得ない。 仮に、本件画像と画像 B が瓜二つであったとしても、前述のとおり、異なる実験で得ら れた本件画像データ等について、その由来を確認することなく使用することとし、画像取 り替えに際してもその由来を確認していなかったこと、本件画像データを含むアセンブリ された画像が学位論文に由来するものである可能性があることを認識しながら、投稿して いることに変わりはない。なお、画像 B は、アセンブリされたものではない。いずれにしても、データの混入の危険性を無視してデータを使用したものであると評価 せざるを得ない。 |
6月に初めて12/27Harukoを免染したのだったら、何か分からないがそれ以前の組み写真の下段にある免染写真が12/27Harukoであるはずはないではないかということです。
従って、小保方さんの説明を真実だと受け止めれば、似たものだったらなんでもいいという判断だったということになる。無論、免染はハーヴァード時代から何度も行っていて、実際の結果は知ってる。だからどれでも本当なんだという考え方です。
ここは実際にはもう少し複雑なんですが、あえてこの段階で確認しておきましょう。この考え方は危険なんですね。ルールがどうという問題以前に、研究は何か未知のものを発見しようとして行うものですから正体の分からないものが相手です。ミスや誤認がとても多いからこそ再現性が問題にされる。誰がどこで何度やっても同じ結果になるという要請です。
小保方さんはこの事件の特殊性とは無関係に科学者としてのその自覚が薄いと思います。
手記に散見される以下のような考え方であるが、良い機会ですので、ここでこのことに少し拘泥しておきましょう。
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私は分子生物学会の学会員ではなかったこともあって、電気泳動の切り貼りを行った場合、白線を入れなければいけないと分子生物学会が定めていることは知らなかった。たしかにネイチャーの投稿規定にも、定量データの場合には違うゲルであることを明記するようにとの規定があったが、問題となっている私たちのデータは定性データであるため、投稿規定上の問題はなかった。私は学生時代に、バンドの濃さで示される量ではなく、バンドの有無を論文の図表で示す場合には、曖昧ではなく明確に示すべきだと指導を受けたことがあり、あるか、ないか、を見やすく加工することが改竄を疑われる行為だとは思いもしなかった。(147P)
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中間発表の記者会見の席上、電気泳動図のゲルの切り貼りについては、石井俊輔調査委員長から、「(分かりやすく加工しない)このままのデータで出せば問題なかったんですけどね」という発言があったと聞き、加工があってもなくても結果が変わることはなく、私に悪意がなかったことが伝わっているのではないかと期待した。
しかし、調査はまだ続くという。しかも、調査委員から新たに渡された要望項目には、早稲田大学に提出した博士論文の最終版の提出や調査対象でない図表の生データの提出まで盛り込まれていた。調査委員会からの呼び出しを待っていると。「あんた痩せたなあぁ」と笹井先生が声をかけてくれた。最後のヒアリングとのことだったが、私はもう憔悴しきり、偉い先生たちからの高圧的で辛辣な質問の数々に何も考えられなくなり、ついには涙がこぼれてきてしまった。「私は不注意で、勉強不足であったけれども悪意を持って図表を作ったわけではありません」と声を絞り出すのが精いっぱいだった。(160P)
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「捏造」という言葉が独り歩きし、まるでSTAP現象のすべてが捏造であるかのような報道もあった。テラトーマの図表は、学生時代から研究をしていた、さまざまなストレス処理によって変化した細胞という内容の論文から、酸処理のストレスによって変化した細胞へとストレスの種類が限定されて、論文の内容が書き直されていく過程で、私がテラトーマの写真の差し替えを忘れたことに原因があった。私が注意深い確認を怠ったために、このような間違いが起こったのだ。私の研究者としての自覚の低さ、認識の甘さを、心から恥じた。謝罪の言葉も見つからず、反省しているという言葉では言い表すことができない、後悔と自責の念に苛まれていた。(164P)
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私は、「若山研での論文執筆当時の私は、再現性があるデータを分かりやすく提示することが、論文図表の役割であると理解していたところがあります。指導された先生から、このままでは使えないと言われたものを、再現性があることを確認したうえで修正したものであり、虚偽の結果を作ったわけではありません」と正直に訴えたが、この発言をまるでデータ操作の自白のように使われ、私一人だけの不正判定の根拠に用いられた。(130P)
得られた事実を並べてストーリーを組み立てていかなければならない。キメラが出来たという事実からSTAP現象のストーリーを書き始めて、テラトーマの事実を書く時、そのストーリーと矛盾する場合はどちらの事実もが並立し得るストーリーに構築されなおさなければなりません。ここで問題になるのはキメラが出来ているのになぜテラトーマが出来ないのかということでなければならない。その解が出ないときはそれが今後の課題になる。
そもそもESのようにキメラが出来ているのに、STAP細胞そのままでは増殖能が無いという話だけでも既に説明を要するストーリーです。
キメラが出来たという事実から出発してメチル化実験でメチル化解除されていないという事実にぶつかった時、多能性獲得されていると書かれているストーリーはどう書き直されなければならないか。
この時には既に元のストーリーが成立していない筈だと気づかないといけない。キメラが出来ているという事実はその細胞が多能性細胞であるということを意味している。また、自分の酸浴細胞のメチル化を確認したらほとんど解除されていないという事実を知ったとき、自分の細胞は多能性獲得してないと知れる。メチル化確認したのは自分の目でしょ。キメラが出来たと知ったのは若山さんの言葉だ。キメラは自分の細胞からは作られていない。これが科学ですよね。どちらかが間違っていると教えてくれているのは事実です。目で見たことを信じなさいとコントは教えている。その自覚が小保方さんに足りないんです。
小保方さんが真の科学者だったらこの事件は起きていません。
ゲルの話は酸浴細胞の実験ですから小保方さんが自分の細胞を調べたんで、リンパ球で、かつポリクローナルな細胞集団なのですからTCR再構成バンドのラダーが綺麗に出て当たり前です。
それを白線を入れずに切り貼りしたなんてのは石井さんが敢えて重箱の隅をつついて問題を矮小化しようと配慮しただけです。科学者は自分の研究で忙しいんでこんな仕事をやりたくてやってる人はいません。でも、小保方さんが不服申し立てをするものだから大騒ぎになったんです。無論、小保方さんが不服申し立てしないなんてこともあり得ない話なんです。元はと言えば若山さんがいたずらしているんです。だれも納得できないんですから騒ぎになるのは当たり前なんです。
でも、ここで今指摘しているのはそういうことではなくて、小保方さんは悪意が無ければ何をしてもいいと考えていることです。小保方さんのような考え方をしていると悪意はないのに結果が捏造になってしまうぞという側面の話です。テラトーマはこれからまだ検討しますからここでは論じないが、現に、メチル化実験でこれを若山さんに見せたらこれでは使えないと言われたからもちゃもちゃしたのだと調査委員会で証言して、恐らく委員たちは目を白黒させたと思いますが、それって捏造だよ。悪意が無くても捏造だ。それに気づかないか。
ここでも、調査委員たちも若山さんがいたずらしていることを知らず、小保方さんがキメラが出来たと信じ込んでいることを考慮していないんです。それどころか小保方さんが既存ESで捏造したのだと強く疑っている。というのも、小保方さんが捏造するなら他に方法が無いからです。
でも、キメラがなぜできたかの問題とは独立して、メチル化実験は小保方さんの主観ではキメラができている以上、メチル化解除している筈だから、そのようなデータを一所懸命にいじくりだしたというのは何の言い訳にもならない捏造で、これは研究者失格なんです。ルールがあるからそれに違反しているという意味ではない。ガリレオの昔にルールなんてありゃしない。真理を探求しようとしているかという学者としての自分自身の覚悟の問題ではないですか。錬金術師になってはダメでしょ。こんなの一般人でも分かるぞ。業種は違っても誰しもそういう覚悟ではそれぞれの自分の仕事をちゃんと遂行することはできないよ。
とまあ、素人が口幅ったいことを言うのは、実は、では、こういう小保方さんを指導していかなければならなかった人は誰だということに思いがどうしても行くからですよね。一般の企業でも新人教育というのはある。たまたま新人が来たから自分が担当になるということですね。
小保方さんには常田さん、大和さん、ヴァカンティさん、小島さんという先生たちがいて、最後に若山さんという微妙な立場に居た先生がいましたね。微妙というのは一緒に居るんだけど自分の弟子ではない。しかし、自分の弟子にしたいと強く願っている人です。2年弱一緒にいましたね。彼女の研究態度も具体的な研究実験もみてやっていて、プログレスレポートで今までの研究の実態も知っている。
博論のキメラは若山さんが実験してやったものです。所謂、スタンダードなプロトコルではできなかった。これを小保方さんが博論にどう書いたかというと、本物は公表されていませんが、審査時の日本語概要に以下のようにある。
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第五章では、幹細胞の万能性を証明するための最も重要な証明方法であるキメラマウスの作成を幼弱神経幹細胞培養条件であるbFGF, LIF依存浮遊培養系によって培養したsphereを用いて試みた。ICRマウスの受精卵とsphereを用いた凝集法によってキメラ卵を作成し、24時間培養した後、子宮に移植した。20日後に産まれた新生児の毛皮にはsphere由来の毛が観察されなかった。また産まれてきた新生児の数は移植した受精卵の数よりも少なかった。キメラの胎生致死、もしくは特定の組織への貢献、もしくは低頻度での貢献の可能性が考えられたため、胎生12.5日目の胎児の解析を行った。その結果全身にsphere由来の細胞が散在していることが確認された。このことから、sphere由来の細胞は全身の組織形成に寄与できる能力を有していることが明らかとなった。 |
小保方さんはとても希望的に物事を考えるという性格のようですね。ここにはキメラ形成能とは書いてない。それは事実ではないですからね。ただ、移植した細胞が死なずに生き残っていたというところに希望を見ているんですね。11jigen はこの部分の草稿原稿を発表していないのでどんな記載であったかは不明です。手記には以下のようにあります。博論の実験は若山さんがB6-CAGのマウスを指定していて、小保方さんは東京女子医大で購入してもらってスフィア細胞を作りそれを神戸に持ち込んでの実験でした。
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若山先生から2回目の実験結果は胎児の段階で解析することを提案されていたので、お母さんマウスにキメラ胚が移植されてから10日後に再び若山研に出向いていった。若山先生はじめ若山研の研究員の方々が帝王切開による胎児の採取と胎児がキメラになっているかどうかの観察を一緒に行ってくださった。胎児がキメラになっていれば、注入されたスフェア細胞由来のGFPが観察されるはずだった。若山研の研究員の方が丁寧に観察と写真の撮影をしてくださり、「他の胎児に比べるとわずかながらGFPが光っているように見える」と教えていただいた胎児を中心に50匹を選別し、女子医大に持ち帰って更なる解析を行うことになった。 |
キメラマウスの胎児を顕微鏡下で細胞が観察できるほど薄く切り、その中にGFP陽性の細胞があるかを観察する組織学的解析を試みると、GFP陽性の細胞はキメラマウスに存在していたが、組織を形成しているというよりも、組織内に散在しているという表現のほうが正しいと思われた。キメラマウスの遺伝子を解析すると、割合は少ないがスフェア由来の遺伝子が存在するキメラマウスも確認された。2種類の遺伝情報1匹のマウスの中に存在するというキメラマウスの定義を満たしてはいるものの、既存の多能性細胞からできてくるキメラマウスとは見た目の特徴が大きく異なっていた。多能性という既存の定義に当てはめて、このスフェア細胞を見ていいものかは大きな疑問であり、新たな解釈が必要であると考えられた。(66P) |
まあ、論文として結論めいたことはまとめとして書き込まれなければならないのでしょうから、そこは割り引いて考えるにしても、自分の細胞の新たな解釈を考えるというのはどういうことなのでしょうかね。
ここではトリチュレーションはもともとあった細胞を選別しているのではなくて、新たに出来てきているのだという解釈替えの方向が出されている。12月にフロリダの会議で出ている。そのことに触れているんでしょうね。
事実はキメラはできなかった。テラトーマもできなかった。テラトーマライク形成と三胚葉分化はした。これが選別されてきているのではなくて物理刺激で出来てきているのだという解釈変えなんですが、探求されるべきはこの細胞が何かということですね。最初はヴァカンティ仮説で胞子様細胞だと考えたが、どうも出来てきているらしい。それで、あったのか、刺激でできてきているのか、確認しようということです。
どうかやったかというと、まずGOFマウスのリンパ球を取り出した。これは全部「あった」細胞です。何もしないときには蛍光しない。これを酸で刺激した。すると物理刺激時代と同様にスフィア塊を形成した。そして暫くするとOct4-GFPが蛍光し始めた。
これで、蛍光している細胞は最初から「あった」ものでなく刺激で「出来てきた」ものだと証明された。
残された問題はこの蛍光細胞が本当にリプログラムされた幹細胞であるか否かということです。最初の確認ではキメラができなかった。従って多能性細胞ではないと分かった。
博論の実験では移植された細胞が死なずに生き残っていたのでした。
因みにこの確認は蛍光確認であるにせよ、免疫染色確認であるにせよ、GFP蛋白が発現していなければなりませんからCAGでしかできません。GAGでやると今度は酸浴後のOct4-GFP蛍光確認はできません。ですからCAGでやるときはスフィア塊形成しているという形態目視で行うんですね。雑な判断ですけどたくさん数をこなせばできる場合にはいずれできますし。実際できたわけです。出来ない場合も出来ないと分かる。
で、GOFマウスの後F1でもやったんですができなかった。このときこれで止めてれば、小保方さんはそのキメラを全部調べてCAG細胞が散在しているかどうかも確認したでしょうが、この後ナイフ切り分けでキメラが出来たとされてしまったものですからその確認は無いわけです。
博論のトリチュレーションによる作製では細胞が生き残っていた。酸浴時の細胞が同様に生き残れるか否かは実際に調べて見ないと分かりませんね。
因みにこれは検証実験の時に小保方さんが清成さんに頼んだことでもあるんです。
手記218P。
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世界中で行われていた再現実験では、緑色に光る細胞塊の形成すらできてこないと大々的に報道されていたが、緑色に光る細胞塊を11月末までに確認できれば、検証実験は翌年3月まで行える条件になっていた。ただ、STAP細胞検証実験「成功」の条件は私が自分で観察していた現象を超え。若山先生が作ったキメラマウスの作製成功に定められてしまっていた。キメラ実験は手技に大きく左右される実験であり、私は一緒に実験している時に若山先生が何度も「自分にしかできない特殊な手技を使ってキメラ実験をしているから、なかなか再現はとれないよ」と言っていたことを思い出し、不安に駆られた。 |
キメラマウスは初期胚に注入した細胞が作る組織の割合が低いと、見た目では判断がつかないことがある。検証チームのキメラ実験の担当者に、「キメラの解析は見た目の判断だけではなく、遺伝子を解析してSTAP細胞の遺伝子がキメラマウスにいるかどうかを確かめることも行っほうがいいのではないか」と提案したが、「若山先生が作ったキメラと同等のものができないと世間は納得しないよ」と言って受け入れてはもらえなかった。 |
実際に受け入れてもらえなかったか否かは分かりませんが、この件に関して何も報告書が触れていないのは事実なのでこう書いても間違いではない。
この人は清成さんだと後から分かっていますね。記者会見で見るかぎり、変な人だとも思えませんから、相沢さんなり丹羽さんに小保方さんがこう言ってました程度の報告はしていると思いますね。私だったら必ず報告する。そして私が丹羽さんだったら必ず確認します。しない理由がない。どれほどの手間なんだ。清成さんだって知りたいでしょ。本人には何か期待を抱かしてはいけないと配慮するからそういうんでしょ。三胚葉分化実験はへたすると1か月以上かかるからね。ひょっとしたらやってないかも知れない。でも無論私だったら絶対確認するが、その場の事情は分からないからね。
小保方さんが手記にこう書いていることを既述した。
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キメラマウスの実験は若山先生に全面的に任せてしまっていたが、一度だけリンパ球以外のさまざまな臓器からSTAP細胞を作成しキメラ実験を行ってもらったことがあり、それらのサンプルは別の箱に保存してあった。この実験を行ってもらった時は、「各臓器から作製したSTAP細胞を渡すところから、キメラ実験を行い、胎児を取り出すところまで」を若山先生の隣でずっと観察していた。若山先生の言う「成功したキメラ」に比べると、これらのキメラマウスのSTAP細胞からの組織形成率は不十分だったかもしれないが、その実験に関しては自分も見ていたので「ぜひそのサンプルを解析してほしい」と申し出たが叶わなかった。 |
忘れましたか。忘れてないですね。忘れるわけがないですね。
松崎氏は調べてましたよね。はは。
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因みに、小保方さんは願いは叶わなかったと書いていますが、松崎氏は47番は調べていますよ。
何も報告が無いだけです。
(2020/8/9)
小保方さんは手記の中で自分に関しては多少の自己防衛はあるにせよ、ほとんど本当のことを言ってますね。調べて行くと他の情報とつじつまが合ってきます。手記に書かれていることが嘘だと訴えた人もいない。
人に責任が及ぶようなことだけは黙っているんですね。特に手伝ってくれた野老さんと自分が預かることになった寺下さんの行ったことは出来るだけ触れないようにしているのではないか。彼女はテラトーマの管理を頼んでいた人の名を書いてない。幹細胞のTCR再構成実験をしてくれた人の名を書いてない。
松崎氏は47番を調べましたが何も報告してない。丹羽さんは三胚葉分化実験をしたかしないか、清成さんはキメラの免染をしてGFPが散在していたことを調べたかどうかに関して、何も報告してない。これはもし小保方さんの言ったとおりだったら、彼女が嘘をついてないということの証拠を補強することにつながる。それはとりもなおさず若山さんが変だということを強調することになるわけです。
桂報告書の捏造認定は2点です。
①細胞増殖表が捏造されている。
②メチル化実験結果が捏造されている。
①は小保方さんがES細胞の増殖確認実験を行ってないというもので、FLSは行われている。ESの実験は2011年の春に行ったと小保方さんが証言したので、そこは出勤調査で嘘となった。しかし、FLSは40Pのサンプルがあることで分かる通り、出勤調査でも矛盾してないことによって行われていると知れる。ここは桂報告書はレトリックを弄してスピンをかけ、全部が捏造であるかのごとくに報告書を書いたのです。ESの増殖率なんて既知のことです。若山さんがそんな無駄な費用は掛けなくていいと言ってるに決まってます。小保方さんは庇っているだけです。
②は何度も説明したように小保方さんの捏造です。原因は未熟なんです。私のntES論の立場に立って考えてみてください。これは若山さんが命じた実験です。若山さんは小保方さんに渡された細胞そのものをキメラ胚に入れたわけではない。若山さんが小保方さんに自分の細胞のメチル化実験を行いなさいと命じたということは、その結果が、脱メチル化してないということを知って命じているんです。つまり、自分がどうやってキメラを作ったかを考えさせようとしているんです。
この件に関しては桂委員長の話がありましたよね。佐藤貴彦さんの本から引用しましょう。『STAP細胞 残された謎』137P。
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ーーー(メチル化実験のデータで)「これじゃ論文にならない」と。小保方さんは誰に言われたんですか?
桂「はい、あの。若山さんだろうと思います。ただそれは小保方さんが『このデータでは論文にならない』と言われたと言ってるだけで、若山さんが言ったということは確認していません」
ーーーそうすると、その、小保方さんと若山さんの間で、いろんなそのコミュニケーションがうまくいってたり、あるいは若山さん自身がこのデータに関して懸念を持った場合に。ひとつチェックできただろうということでしょうか。
桂「一番基本的なことは、若山研でプログレスとかやりますよね。で、そのときでもいいですし、他のときでもいいですけども、生命科学の研究室では普通どこかでオリジナルデータをチェックしているんですね。で、これだけのことがあったというのは、若山研でオリジナルデータのチェックがなかったとしか考えられない。それが一番大きいと思っています」
佐藤さんはこの文字起こし部分前後に無論自分の疑義を書いている。ぜひ買って読まれてください。無論、ntESの可能性には気づかれていないから、とても深刻な疑義にとどまっている。つまりそんなことってあるのかと。
>>
こうしてみると、これは報告書の指摘している以上に根の深い問題である。普通なら、どこの研究室でも行っているオリジナルデータのチェックをしなかったことは、単なる「過失」として簡単に片づけられるものだろうか。
なぜ若山氏はオリジナルデータのチェックをしなかったのか。
そもそも。「これでは論文に使えない」と言った、その後に、「論文に使える」きれいなデータを持ってきたことに対して、なんら不審に思わなかったのだろうか。(139P)
でも、私の解釈だとありますよね。というより、桂さんが指摘しているようなことを若山さんほどの人が知らないなんてありえないでしょう。佐藤さんの深刻な疑義は当然です。小保方さんはテストされているんです。とても厳しいテストてすけどね。以下のように既述した。
>>
でも第一の責任は若山さんにあるんです。若山さんがキメラを作らなかったら小保方さんの不正捏造もなかったでしょうよ。メチル化実験をやれと言ったのは若山さんでしたよね。しかし、今はまだその問題には入らない。ややこしくなりますからね。
①「これじゃ論文にならない」と。小保方さんは誰に言われたんですか?
②小保方さんが『このデータでは論文にならない』と言われたと言ってる
③「これでは論文に使えない」と言った
①は記者の理解です。②は桂さんが聞いたままの報告。③は佐藤さんの理解。もし、これが例えば若山さんの捏造意思の証拠だとみると、どの言葉も大差ない。でも私はこれが若山さんの小保方さんに対する教育だと見ているわけです。すると、若山さんが小保方さんにどう言ったかは重要です。一番近いのは②ですね。小保方さんが若山さんから聞いた言葉を調査チームに語った言葉です。小保方さんはとても記憶力がよくて昔のことであっても細かい言葉遣いまでよく覚えているようです。若山さんは『このデータでは論文にならない』と言ったんでしょ。小保方さんの細胞は脱メチル化してなかった。分かり切ってはいるがちゃんと小保方さんの持ってきたオリジナルデータも見てるんです。その上で、ほら、このデータでは君の論文は成立しないでしょと言ってるんだけど、小保方さんの頭はいま若山さんの行っている別の実験の方に向いてくれない。
2012年に入って若山さんは小保方さんに助手のポストで山梨大についてこないかと誘っている。この時に小保方さんは即答してないんです。で、若山さんは本当のことを告げるチャンスを失った。
若山さんはいろんなことを同時に行おうとしていたと考えています。
①小保方さんを山梨大に最後の弟子として連れて行きたかった。
②緑色蛍光した細胞を何物かではあるとみて、この解明に関心を持った。
③山梨大での自分の希望の実現を願った。(操作顕微鏡のある実験施設が欲しい。自分の弟子たちも採用して欲しい。)②の研究を自薦の宣伝に使った。
④残っている学生たちに何とか博士号を取得させてやりたい。
①が何時もからんでいて、ここがだめだと全部潰れるという関係です。だから小保方さんを引き留めつつ自分の研究側に引きずりこまなければそれが実現しないという関係になっている。
若山さんのプロモーションには西川さんが強く関与していると思われますね。ただ、西川さんはこの研究が若山さんの小保方核使用ntESであることまでは知らされていない。というのも、西川さんは小保方さんを呼び戻す役割を果たしていて、このことを知っていたらこれはあり得ないからです。若山さんはそのことは西川さんには言ってない。
若山さんは小保方さんの返事を待ちながら、いつそのことを告げようかと考えながらも、裏では小保方核のntESの性質解明の仕事もして、学生たちに関連論文を書かせようとしている。残された日数は数か月しかない。そして、小保方さんが論文を書こうとしているころにメチル化実験をやらせている。自分で気づいてくれるのが一番いいわけです。そのためにはまず、小保方さんの思い込みの強さで事実を捻じ曲げたがる性癖を直しながら、キメラの事実に気づくためには自分のクローン技術に関心を持たなければ無理ですから、自分の研究に小保方さんの関心を向けるための手段にもなっているんですね。まあ、賢い人はいろんなことを同時にやろうとしがちですが、だいたい上手くいかないです。
TCR再構成のアドヴァイズを受けに西川さんのところに出かけるときの描写が手記にある。
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通常の科学雑誌は投稿後、原稿はレビューワーにまわり採択が判断されるが、ネイチャー、セル。サイエンスといったトップジャーナルはレビューワーに原稿をまわすかどうかを。まず1回目のふるいにかけ。多くの原稿がこの1回目のふるいで不採択の判定を受ける。スフェア細胞の論文を最初に投稿した雑誌はネイチャーだった。レビューワーにはまわるものの、結果は不採択だった。
理研CDBでは若手PIの登用が常だったために、何か困ったことがあった時には、担任の先生のようにコンサルタントGD(グループディレクター)に相談に行けるシステムが取られていた。各PIに経験豊富なCDBの幹部であるGDが2名。こんさるたんとGDとしてつけられており、若山研のコンサルティングGDはともに当時副センター長であった西川伸一先生と相澤慎一先生だった。ネイチャーからの不採択を受け、「西川先生に原稿を見てもらいアドバイスを受けよう」と若山先生から誘われ、若山先生とともに西川研に赴いた。
印象的な絵画が飾られた部屋に入り西川先生に論文の説明をしようとしたが。西川先生は草稿を見るなり。「ふんふん。なるほど。そういうことやな」と私の説明はまったく必要なしに内容を理解したようで、「TCRゆ。リンパ球からやった実験なんやったらTCRの実験をせなあかん。それさえあればリプログラミングの決定的な証拠になる。必要な試薬は、持ってる研究員がいるから。分けてあげられるように手配しとくわ」と言った。面談は私や若山先生から内容の説明する余裕もなく、西川先生の理解の速さに圧倒されている間に終わった。
・・・
それからは西川先生のご助言に従い、Oct4陽性細胞になった後の細胞のTCR再構成の有無を調べる実験を行うことになった。TCR再構成の有無はPCRによるバンドの有無で判定することができる。実際に実験を行うと、Oct4陽性細胞になった(GFPを発現した)後の細胞からもTCR再構成を示すバンドが確認された。この実験を追加し、ネイチャーに続いてセルに投稿したが、またもレビューワーにはのわるものの結果は不採択だった。
事実関係で確認しておかなければならないことはまず相談は4月のネイチャーリジェクトを受けた後だということです。これが自己点検委員会の調査では西川さんはアドヴァイズしたのは2012/3/12と陳述していることです。
これは後に辞職してブログを書くようになり、小保方さんの手記を読んだ後、自分の記憶違いであったかもしれないが、自分にとっては日付はどうでもいいことだとコメントしている。そして手記に書かれていることは自分に関しては全部本当のことで彼女の記憶力の良さに驚いて見せている。しかし、推測するに3/12というのは若山さんの研究の進捗に関して話している時に小保方さんの酸浴細胞でキメラが出来たという説明を受けての反応で、TCRのことを言ったのではないか。その後竹市さんが4/27の倫理委員会にオブザーバー参加したというのも西川さんからの情報を聞きつけているのではないだろうか。若山さんは自分のことをここで売り込んでいると思われる。竹市、西川さんの口利きで山梨大の研究所案が文科省に願い出られたのではないか。ここは天下り人事先としてもおいしい話である。
西川さんは震災後の腰掛のときとその後の若山さんのリクルート話から既に関与していて、若山さんは小保方さんを連れて行きたいということは早くから西川さんに話している。
西川さんがどのような人かというのはこの動画を見ると分かる。小保方さんが言ってる理解力の速さというのは話し方にもでているんじゃないですかね。
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最近発表された新型コロナウイルスについての重要論文を読む
914 回視聴 •2020/07/20 にライブ配信
https://www.youtube.com/watch?v=Dd7g-Rz05XY
(2020/8/10)
西川さんは小保方さんが震災で若山さんのところに腰かけさせてもらう時にも事前に了解を与えていると思いますね。博論実験の理研内への入所許可に関しても事前に報告していると思います。普通の企業ではこういうことは必ず報告義務があって漏れがあると後で問題になってしまう。理研は物質科学を主に勉強してきた研究者集団が幅を利かしていて、社会科学に関して疎い傾向があって、ガヴァナンスが緩いのではないかというのはいろんな対応を知るに従って推測のつくところで、感情の動物たる人間の集団というのはそういうものなので、だからこそ合理的経営という理念がいつも強調されていないといけないんですが、世の中理想通りにはいかない。
経営責任を持つ者が経営原則を自覚してないと組織はやりっぱなしになるんですね。旧国鉄がそうなってましたね。結果つぶれてしまって社会に迷惑をかけ、従業員たちのためにも悪しき結果となってしまった。ノーベル賞受賞者が必ずしもそのままで立派な経営者だということはないんですね。ちゃんと勉強しないといけない。ノーベル賞受賞者にとって勉強するのはとてもたやすいことですから大半は立派な経営者になれるものではないでしょうかね。
どうしてこんなことを言うかというと、無論、小保方さんの実験ノートだの、理研内の会議情報だの、査読文だの、調査実験時のサンプル写真、管理リストの類がリークされ、内部者が内部事情を匿名で、後には正体を公表してブログで発信したりしているからですね。これらの行為そのものが一般人の目にはいわば軍法会議ものの規律違反行為に見えますね。STAP事件そのものよりこちらの方がはるかに大きな問題に映る。おぞましくて虫唾が走りますし、怒りすら覚える。
組織は軍隊が基本ですね。ガヴァナンスが効いてない組織は敵に殺されてこの世に存在しなくなる。だから存在している軍隊はいつも相対的には最善に経営されているんですね。まあ、この問題にこれ以上踏み込むと政府系企業全体の問題になりそうなので止めておきましょう。
さて、話を戻して、私はこの問題を若山研という家族的ともいえる小さなラボ内で起きた、世間とは何の関係もない一出来事に過ぎなかったとみていますから、基本、その中では誰も相互に悪意なんて持ってないという視点で眺めています。和気あいあいとやってるんでしょ。小保方さんが来て、なんだかオーラを受けて活気づいたということなんじゃないですか。
だから、そういう出発点を措定するとまずはそれぞれの構成員は善意で行動していると考えます。善意というのはまあ、いわば平らな心です。なんということはない、普通に行動しているのだと。これを他のブログのコメント欄で言うと、何か人が対立した時にはその前提に悪意があるのだと思っている人たちからよく批判される。
まあ、悪意の結果から因果を逆算すると最初に悪意ありと推定する。なんだか物質科学の因果解明みたいです。物が落下するのは地球の重力があるからだ。重力というのは質量の持つ空間を曲げる力で、これが根本因として最初からあったのだということを習って納得する。最初に悪意があったから罪が発生したのだ、みたいな。
人の心は変化していくんですよね。最初から何らかの形があったものではない。私は何とかその変遷をたどりたいなと思っているだけです。事件の解明というのは私にとってはそういうことです。そして多分最後に科学的興味としてFI幹細胞の実験で若山さんは何を見つけようとしていたのかなということに最大の興味があるんです。でも今は<AC129について>の稿は休眠させています。最後にそこに戻る。西川さんは震災後の腰掛のときとその後の若山さんのリクルート話から既に関与していて、若山さんは小保方さんを連れて行きたいということは早くから西川さんに話している。
西川さんがどのような人かというのはこの動画を見ると分かる。小保方さんが言ってる理解力の速さというのは話し方にもでているんじゃないですかね。
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最近発表された新型コロナウイルスについての重要論文を読む
914 回視聴 •2020/07/20 にライブ配信
https://www.youtube.com/watch?v=Dd7g-Rz05XY
(2020/8/10)
西川さんは小保方さんが震災で若山さんのところに腰かけさせてもらう時にも事前に了解を与えていると思いますね。博論実験の理研内への入所許可に関しても事前に報告していると思います。普通の企業ではこういうことは必ず報告義務があって漏れがあると後で問題になってしまう。理研は物質科学を主に勉強してきた研究者集団が幅を利かしていて、社会科学に関して疎い傾向があって、ガヴァナンスが緩いのではないかというのはいろんな対応を知るに従って推測のつくところで、感情の動物たる人間の集団というのはそういうものなので、だからこそ合理的経営という理念がいつも強調されていないといけないんですが、世の中理想通りにはいかない。
経営責任を持つ者が経営原則を自覚してないと組織はやりっぱなしになるんですね。旧国鉄がそうなってましたね。結果つぶれてしまって社会に迷惑をかけ、従業員たちのためにも悪しき結果となってしまった。ノーベル賞受賞者が必ずしもそのままで立派な経営者だということはないんですね。ちゃんと勉強しないといけない。ノーベル賞受賞者にとって勉強するのはとてもたやすいことですから大半は立派な経営者になれるものではないでしょうかね。
どうしてこんなことを言うかというと、無論、小保方さんの実験ノートだの、理研内の会議情報だの、査読文だの、調査実験時のサンプル写真、管理リストの類がリークされ、内部者が内部事情を匿名で、後には正体を公表してブログで発信したりしているからですね。これらの行為そのものが一般人の目にはいわば軍法会議ものの規律違反行為に見えますね。STAP事件そのものよりこちらの方がはるかに大きな問題に映る。おぞましくて虫唾が走りますし、怒りすら覚える。
組織は軍隊が基本ですね。ガヴァナンスが効いてない組織は敵に殺されてこの世に存在しなくなる。だから存在している軍隊はいつも相対的には最善に経営されているんですね。まあ、この問題にこれ以上踏み込むと政府系企業全体の問題になりそうなので止めておきましょう。
さて、話を戻して、私はこの問題を若山研という家族的ともいえる小さなラボ内で起きた、世間とは何の関係もない一出来事に過ぎなかったとみていますから、基本、その中では誰も相互に悪意なんて持ってないという視点で眺めています。和気あいあいとやってるんでしょ。小保方さんが来て、なんだかオーラを受けて活気づいたということなんじゃないですか。
だから、そういう出発点を措定するとまずはそれぞれの構成員は善意で行動していると考えます。善意というのはまあ、いわば平らな心です。なんということはない、普通に行動しているのだと。これを他のブログのコメント欄で言うと、何か人が対立した時にはその前提に悪意があるのだと思っている人たちからよく批判される。
まあ、悪意の結果から因果を逆算すると最初に悪意ありと推定する。なんだか物質科学の因果解明みたいです。物が落下するのは地球の重力があるからだ。重力というのは質量の持つ空間を曲げる力で、これが根本因として最初からあったのだということを習って納得する。最初に悪意があったから罪が発生したのだ、みたいな。
(2020/8/11)
ど素人は普通は全く知りませんが、TCR再構成自体の理解はかなり専門的なものですね。医学系の医者や看護婦さんや薬剤師さんにとっては基礎的な知識で、分野的には免疫学です。上記の西川さんのコロナ関連の話しにも出て来ますね。
西川さんはそこが専門なんですね。ドイツ留学組ですね。昔は森鴎外の時代から医学系の留学先はドイツでしたね。鴎外は向こうで恋愛をして、帰国後に彼女が日本に彼を追って来たんですが親類縁者が反対したので分かれて戻した。辛かったんで小説に書いたんでしょうね。ポーランド人の普通の庶民の娘でした。教会で出会ったらしい。有名な話ですが、まあ、人はいろいろありますな。
僕の亡くなった叔父は医者だったが診てもらった時はカルテはドイツ語で書いてましたね。今の臨床医は患者に見られることまで考えて日本語で書くように指導されているようですね。息子の従弟に診てもらうことがあると日本語で書いてる。それに小保方さんの実験ノートではないが、大事なデータはいま全部PCの中に入っていますよね。手書きのカルテは診療日記みたいになってる。病院通いしている人は皆知ってますよね。
ため息氏は医者ではないようですが医学系の学者で血液は専門家のようです。この人は匿名ではなくて実在の大学教授で、自ら身分を明かしています。学さんは医者で学者でもあるという前提になっているんですが、ため息氏から登録されてないぞと因縁をつけられている。まあ、匿名ブログなんですから自分のプロファイルは創作で構わないんですが、ため息氏は学さんの別のブログからその個人名まで突き止めたという話をしていて、医者の登録が無いと言ってる。とても変質的な行動ですね。
僕は本物の鳶職なので全国鳶職年鑑にちゃんと名前があります。今は現役引退して釣り三昧なので、出てないけどね。
TCR再構成がちんぷんかんぷんだったので論文の記載や図解を誤解してたんですが、学さんと話しているうちに、あれ、これはもっと深い知識が必要なんだと気づかされて、『スタンダート免疫学』という本を3200円+税で買ってきた。一応教科書みたいなものだから買う人が少ないんで250Pもないような薄い本なんですが高い。これでやっと仕組みが分かった。ウィキレヴェルの泥縄でこなせないレヴェルです。加えて、実はアルイミオウジ氏が小保方さんの使ったプライマーがある有名な論文に出ている並びだと指摘した。
あいつよくあの変人言語使いでそんなことが分かったなと不思議に思いますが、まあ、何らかの専門知識、もしくは関係者からの情報があるんですね。韜晦のために言葉を壊しているようです。まあ、普通の人間でああいう言葉遣いしてたら単なる馬鹿ですから、意図的にやってるということは分かりますね。ただ文章に現れている言語表現事実は馬鹿なんだから馬鹿呼ばわりされるのは仕方無いですね。ル君と同じですね。ル君の韜晦は又違う手段ですが、まあ、同じく表現されているものは馬鹿なんだから馬鹿扱いされても仕方ない。キチガイの真似だといって裸で街を走る奴はキチガイだと兼好法師が書いている。ひひひ。
TCR再構成を調べたら、キメラと幹細胞は期待した結果にはならない筈です。というのも僕の仮説では、ntESというのは小保方さんの細胞の核を一個づつクローン胚に入れるんです。1個です。このやり方で作られたntES株はモノクローナルな細胞集団になります。この細胞株をキメラ胚に入れたもののキメラもしくは増殖幹細胞は少なくともポリクローナルなSTAP細胞のTCR再構成バンドと同じバンド数は出ないんです。
若山さんが小保方さんにこの実験をやらせたというのも教育のためのテストだと考えることも出来るんですね。では実際はどうだったか。
上記引用の小保方さんの手記を読めば分かる通り、彼女はTCR再構成確認実験の結果をセルに載せた。人々は笹井さんの参加以降のネイチャー論文とこのTCR再構成結果を関連付けて考えてしまっているんですが、セルに載せられたのはSTAP細胞のTCR結果だけです。例の石井さんが白線が入ってなくて残念と言ったあの図だけです。3誌段階では幹細胞の論文は存在してない。3誌にはSTAP細胞からキメラが出来たと書かれているだけです。
小保方さんはだからOct4-GFPが緑色蛍光しているCD45+細胞のTCR再構成を調べて、小保方さんの使ったプライマー設定の範囲内での全バンドが出ていることを証明し、私のこの細胞を使ってキメラが出来たのだと論文に書いたのです。本当に小保方さんの作った緑色蛍光細胞をそのままキメラに入れて若山さんが作ったのだという証明はついていない。誰がそんなことを疑うか。共著者はヴァカンティ、若山、それにせいぜい小島、大和、常田でしょ。実際の論文は公開されてないから分からない。でも小保方さんも含めて関係者たちにとっては自明のことだ。
そうじゃないということを知ってるのは若山さんだけです。若山さんには他の共著者の知らない目的があって、小保方さんを自分の弟子にして山梨に連れて行きたいという願望のもとに行動している。
以下が小保方さんの持っていたゲル写真で、一番左側はアルイミオウジ氏の紹介してくれた河本論文にあるゲルのバンド図を僕が並べたものです。ポリクローナルなCD45+検体を河本論文にあるプライマーで挟むとD図のように出るんです。その右側の4,5,6番が小保方さんの実験で、左がCD45+細胞(リンパ球)、その右二つがOct4-GFPを発現している細胞をセルソーターで選別した細胞です。当たり前ですが、どちらもリンパ球なんですから全ラダーが出る。D図にあるバンドは4,5,6番にすべて出ていますね。小保方さんはたぶん手記に書かれているように、試薬を貰った際、その研究員に教わって河本論文を読んでいるんでしょうね。その論文で使われたプライマーと全く同じ設定で実験を行ったんです。更に右横に並んでいるのはいまは置いておきましょう。
論文の石川調査で問題となったゲル図は以下です。
ひとつ上の図にある4番のCD45+ cellsを小保方さんは何故か別の図のレーンと置き換えたのが論文の図の3番のLimphocytesなんです。置き換えること自体は問題がないんですが、そこに白線を入れなかった。それを石川さんは以前にも書いたように重箱の隅として意図的に問題にしたわけです。早く幕引きさせたかった。
この元になってる図は石川調査の中間報告につけられていたんですが、後に外された。でも魚拓を取っていた人が居て、保存されていたんです。それが以下の2枚の写真です。
赤い字で書かれているレーンを小保方さんは組み合わせて論文の図にしたときに白線を入れなかったねと言ってるんです。入れ替えないで、ゲル1の2,3,4,5,6番をそのまま使ったらよかったんでしょうにと石川さんは後に言ったんです。そもそも小保方さんがなぜ入れ替えたのかの理由も分からないところですね。私が河本D図と比較している写真を見て何の問題があると思われるでしょうかね。元のままの方がずっと分かりやすいですよね。わざわざ変な操作をしている。何か写真を弄り回す習慣があるんですね。それは彼女の根本的な認識間違いから来ていると思われる。それは手記から既に引用している以下の考え方そのものです。
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私は、「若山研での論文執筆当時の私は、再現性があるデータを分かりやすく提示することが、論文図表の役割であると理解していたところがあります。指導された先生から、このままでは使えないと言われたものを、再現性があることを確認したうえで修正したものであり、虚偽の結果を作ったわけではありません」と正直に訴えたが、この発言をまるでデータ操作の自白のように使われ、私一人だけの不正判定の根拠に用いられた。(130P)
<若山研での論文執筆当時の私>以後も続いているんじゃないでしょうかね。ここは事実に従わないといけない。事実のありのままの姿からの演繹でないといけない。そういう自覚があったら<分かりやすく提示する>なんてことは本末転倒で不要であるばかりでなく害があるということに気づいてないと思われる。
分かりやすく説明するというのは子供に何か教えるときにできるだけ単純化した概念で細かいことは言わない。疑問に思ったら大きくなったら詳しく勉強して行けばいいんだと教える便宜手法ですね。自然界の研究というのは分からないことを調べているんですからそもそも事実が分かりやすくないんですよね。分かりやすくするというのは空想して理屈をそれらしく合わせるという作業で知的段階としては未熟段階ですよね。それではまだお勉強している段階で、僕の先に道はない、僕の後ろに道が出来るという場所に居ませんよね。目の前にあるのは薮なんですから、藪のまま認識していないと道を作っていく事はできないですよね。空想で先は大地だと思って真っすぐ不用心に突き進むと先が崖だったら滑落してしまう。そういう意味での用心深さ、慎重さがないんじゃないか。ど素人が横から見ていても感じることって、先生クラスはすぐ見抜くんじゃないですかね。先生は見抜いたら矯正しないといけない。師弟のバトルがあるのが普通ですね。でも何の関係もない相手にそんなことまでしてやらないですね。武田邦彦さんの話ではないが、女子学生には気をつけなさい。余り辛い教育をするとセクハラされたと訴えられるよと。
小保方さんは女性とは言え、流石にそのレヴェルではなかったようですが。デイナは取材していますね。
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When Wakayama pressed her, she grew embittered. In Boston, Kojima heard her screaming while reading her e-mail. He recalls that she shouted at the computer screen, “No! I don’t want to do it!” Kojima asked her what was going on. “Dr. Wakayama e-mailed me so many times,” she told him. “Like, ‘Did you do this assay? Did you do this experiment?’ Anything related to the stem-cell line, he forces me to do. I don’t want to, because I don’t know how to make it. I tried. I couldn’t.” In spite of their differences, Obokata writes, when Wakayama was offered a position at the University of Yamanashi he urged her to go with him.
若山さんはずっと奥さんと一緒にラボを経営していて、女性の研究員や学生も受け入れていて、女性の扱いは分かっている筈なんですけどね。一つには期待が大きかったんでしょうね。他方自分自身も今までの安定した生活環境が変わる精神状態が不安定な時期にあったんですね。
<I don’t know how to make it. I tried. I couldn’t.>という心境は女性にとっては防衛本能の働く時で、尋常な女性だったらいじめられてると訴えるところですね。セクハラだと。でも小保方さんはしっかりした人だったから何とか耐えて、ラボを立ち去る決心をしたということです。男だったらおれは期待されてるんだと発奮するところだけどね。女の人はそうでもないんだよな。
<‘Did you do this assay? Did you do this experiment?’ >という若山さんの言葉が、メチル化実験の結果はどう解釈したのかね、幹細胞のゲルの実験はやったかい? ということだったとしたらどうなんでしょうかね。若山さんはまだ小保方さんが自分のところに来てくれると思ってるんですよね。
(2020/8/12)
さて、手記に書かれた若山さんの言葉を思いっきり若山さんに好意的に解釈してみるわけですが、解釈しきれない部分もあるでしょうかね。手記98P。セルにリジェクトされた後の話。
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若山先生の行った幹細胞樹立実験の再現を取るため。私はスフィアから若山先生がES細胞様に増殖させることに成功した特殊な培養液を用いて培養を試みていたが、たしかに若干は増えてはくるものの、増えてきた細胞の形状も増殖能もES細胞とは程遠いものだった。
若山研では、胚操作によって作製されたマウスを使った重要なデータを補佐するためのデータは「飾りのデータ」と呼ばれ、まず結論へのストーリーに合う仮のデータを「仮置き」の形で図表として用いて論文執筆を行う方法がとられていた。
今回の論文執筆の場合も、若山先生が作製したキメラマウスという重要なデータに対して、つじつまが合うような仮置きのデータが置かれ、ストーリーに合わせた補佐のデータを作っていく若山研での方法に従って行われていた。ストーリーに合わない、つじつまの合わない実験結果は「このままでは使えないのでやり直すか、データとして使用しないように」と指導を受けた。若山先生自身が行った実験であっても、正常に生まれてくることが望まれていた胚操作によって生まれてきたマウスの赤ちゃんにヘルニアなどの異常が見られた場合には、「お母さんマウスに食べられちゃったことにしよう」と若山先生がおっしゃり、データには用いられなかった。
ある先輩は若山先生から頼まれ、ある遺伝子の有無を調べる実験をしていたが、2種類の調べ方で結果が異なってしまったという。「気まずいなぁ」と私に漏らしながら若山先生に報告に行き、帰ってくると「ストーリーに合うほうのデータだけを採用することになった」と言っていた。
当時の私は再現性のあるデータをわかりやすく提示することが論文の図表の役割であると理解していたので、若山先生の了承が出るまで実験を続け、図表を作製していた。
①幹細胞は出来なかった。培地は教えてもらっていた。
②若山研での論文作成法は「仮置き」法
③三誌論文も若山氏作製のキメラマウスという重要なデータに対してつじつまの合う仮置きのデータが置かれた。
④つじつまの合わない実験結果は「このままでは使えないのでやり直すか、データとして使用しないように」と指導を受けた
⑤矛盾する実験結果に対して「ストーリーに合うほうのデータだけを採用することになった」。
⑥自分は若山氏の了承の得られる都合の良い結果がでるまで実験をつづけた。
これって、書かれたことをそのまま受け取ると若山さんは捏造論文を書かせていることになるんですよね。
ただ、私はntES論ですから、若山さんはこの論文を通そうとは思っていない。ただヴァカンティ氏が論文が出るまでは小保方さんを手放さないと言ったから論文を書かせているとみているわけです。彼は彼女を山梨に連れて行って、ntES化した小保方酸浴細胞の実験としてちゃんとした論文を書かせようとしているのだと思っているんです。そのためにはまず彼女をヴァカンティの手元から引き離さないといけない。論文は一度は書かせないといけないんですね。
若山さんはこの最初の論文が通るとは思っていないんですね。そもそもナイフ切り分けでできたというのは一時的方便の自分ついている嘘だし、自分が査読者だったら絶対通さないと思うからですね。しかも、通らないように自分で細工することすらできるんです。なぜなら自分自身が責任著者です。
対して、小保方さんはまだこの手記を書く段階に至っても、キメラがなぜできたかに気づいていない。正規のテラトーマができず、脱メチル化確認もできない結果を知って後も、更に再現実験後に理研を辞職して後も、キメラは出来てない筈だと気づけなかったんです。だから、若山研での実験と論文執筆方法に関してこのように理解するよりないわけです。小保方さんの理解です。
私は最初のネイチャー論文がリジェクトされたとき、若山さんはこれでヴァカンティ氏が論文を自分の主催しているティシュー誌に掲載して、後は論文は書かれたのだから小保方さんを自分に渡してくれると考えていたと思います。こういう風に掲載されっぱなしで誰の注目も集めずに忘れ去られていく論文はたくさんあるわけです。
若山さんはそうなって欲しかった。何か問い合わせがあったらあのキメラは何かESでもコンタミさせてしまったかなあと答えるつもりでしょう。そもそも最終的に小保方さんのES捏造によるキメラという言い逃れは最初からヴァカンティに対する自分のミスという形での言い訳として想定されていたんですね。それに、査読者がキメラはESのコンタミだと言って、だれも信じない。若山さんはそういう風に論文を書かせているとも言えるんです。
若山さんはこの酸浴細胞は必ずしもヴァカンティ研に先取り特権のあるものでもないと考えていたと思いますね。無論ヴァカンティ側は承知しないでしょうが、GOFのOct4-GFPが光ったというのは若山研での発見なんですね。
出来てきているという発案が12月のフロリダ会議で出ているということはあるんですが、かなり微妙でしょうね。
このことは西川さんにブログでのコメントがあって、自分は理研で小保方さんを採用できたのは日本の人材を海外に流出させなかったという意味でよかったと思っているが、細胞の特許の権利が米国にあるのは仕方がないかも知れないよというような意味の意見です。無論事件後辞任した後の話です。
これは西川さんが若山さんの腹積もりの全部を知っていたわけではないが、酸浴細胞の発見の権利は若山研にあるという意見を若山さんから聞いているのだと思いますね。若山さんはこの酸浴細胞のntES化実験でその性質を解明するのを山梨大での一つのプロジェクトとして考えていたと思いますね。研究の意図などは研究者自身のものてすから全部を正直に言う必要はありませんね。論文発表した時に真実を知らせればいいことです。
西川さんはずっとキメラは論文通りナイフ切り分けでできたと思っているんで、ntES化実験の計画はただ若山さんの心の中だけにあったものだと思います。いくら世話を受けた上司にでもすべてを語る義務はないですね。すべては論文発表後に明かせばいいことです。
ところが、ヴァカンティ氏は自分の雑誌に掲載することはしなかった。小保方さんを励まして三大誌だとハッパをかけた。加えてその前後は分からないがその頃に米国特許の仮申請をしたのです。デイナの取材記事です。
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In the spring of 2012, Vacanti, Obokata, and Wakayama made their first submission to Nature. The journal rejected their manuscript, arguing that they had failed to prove that the cells had converted: perhaps they had simply isolated other stemlike cells within the tissue, or perhaps the samples had been contaminated with embryonic stem cells. Reviewers at Cell and at Science concurred. “The bar to say you’ve demonstrated your hypothesis is correct is very high for those journals,” Vacanti says. “It’s a lower bar for other journals. Do you decide to try to jump over a lower bar or do you jump higher?”
デイナは時系列がよく分かってなくてごっちゃにして書いています。セルとサイエンスはもっと後の話ですね。ヴァカンティが低いバーを飛びたいのかとハッパをかけたのはネイチャーリジェクトの直後だと思います。特許仮申請は2012/4/24です。
因みに、セルのリジェクトは2012/6/6、サイエンスのリジェクトは2012/8/21です。8/21の後の三誌リジェクト後にヴァカンティ氏が小保方さんにそんなことを言うわけはありません。デイナの記事は曖昧な書き方です。そもそも全体的に曖昧な理解なんですね。
もう一つ手記から引用しておきましょう。103P。
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春から投稿を続けていたスフェアの論文は、残る最後の三大誌であるサイエンスからも、レビューワーにはまわるものの2010年8月21日に不採択の連絡が届けられた。若山先生から、「一度不採択になった論文は通常もう一度投稿することができないが、幹細胞株化の論文と2報同時に投稿すれば、再考されると思う。三大誌3つのレビューワーコメントの中で、ネイチャーからのコメントが一番やさしいので、ネイチャーに現在投稿を試みている論文と幹細胞化の論文を2報同時投稿しよう」と提案され、幹細胞化の論文の執筆ともに現在投稿中の論文に対するネイチャーからのリビューワーコメントへの反論を用意するように指示された。また。ES細胞の混入による可能性を否定するために。「ES細胞は同時に培養していなかった」という記述を原稿に加えることも指示された。
私の仮説だと若山さんは小保方さを山梨に連れて行くために二報同時投稿を提案しているんですね。これはナイフ切り分けという記述を酸浴細胞核のntES化と置き換えただけで本物になる論文です。小保方さんに幹細胞化の実験の手伝いをさせているのはそのためでもある。何とか自分の研究に小保方さんを引き込みたいんですね。
104Pに大事な事実が書かれている。
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「この研究は、間違いなく山梨大では考えられないような大型の予算がとれる。iPS細胞研究所のようなものをどーんと建ててもらえるだろうなぁ」などと嬉しそうに話す若山先生の話を聞くうちに、純粋な研究への興味とは違うものが若山先生の心の中に芽生えているのを感じた。「そうなるといいですよね」などと話を合わせていたものの、若山先生が変わっていってしまわれるような、一抹の寂しさを感じていた。
ここは研究所建物は2か月後の10月に完成しましたので既に既定事実で、若山さんは守秘義務があるので小保方さんにあからさまには言えないから仄めかしているんですけど、彼女はこういうことにはまったく疎いので気づかないんですね。小保方さんを一生懸命誘って粉を撒いてるんですけどね。
因みに工事関係は利権絡みなので終わるまでは口外できないんですね。そうでないといろいろといちゃもんを言ってくる先があるんですね。こういうのは一般人の方がよほど詳しい。
テラトーマの問題に戻る前にもう一つだけ引用しておきましょう。106P。
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科学研究は新しい発見に対して、最初に発表された論文のシニアオーサーが第一発見者であると認知され、その栄誉を得る。若山先生が提案した、スフェアの論文と若山先生がシニアオーサーとなる幹細胞化の論文の同時投稿では、もともとバカンティ研で始まった研究であるという主張が薄まってしまうために、アメリカの先生たちは強硬に反対しており、私は板挟みになった。その上、若山先生が自身に51%の特許配分を提示したことを巡り、著者間に不穏な空気が流れるようになっていた。自分では再現の取れない幹細胞化の実験補助に翻弄される日々、利権を巡っての板挟み、「特殊な手技で実験を行っているので自分がいなければ再現が取れない、世界はなかなか追いついてこれないはずだ」「大型の予算を」と繰り返す若山先生を見て、何のために研究を行っているのかわからなくなってしまった。
この若山さんの特許申請準備時前後までに検査されたのが以前説明を保留したゲル図です。もう一度貼り付けましょう。
4,5,6番レーンがゲル1のCD45+細胞とその酸浴細胞で、16番がゲル2のCD45+細胞です。これを4番に差し替えたのですが、差し替えない方がずっと自然に見えますよね。20と21番はゲル2のCD45+細胞です。
で、27,28,29番レーンが実はキメラのものなんです。
27番 2N Chimera1(CD45+STAP)
28番 2N Chimera2(CD45+STAP)
29番 2N Chimera3(CD45+STAP)
この実験が4月のネイチャーリジェクト後の西川アドヴィスに従って行われたことは間違いないんですが、8月の特許申請準備時期までに提出されていたらしい別のキメラのTCR再構成検査ゲル図との間ほぼ4か月程度の間のどこで実験されたのかは不明です。
しかし、STAPという文字があるので、文字は笹井さん参加後に小保方さんによって書き加えられていることは間違いありません。STAPという言葉はこの事件当時には存在していない。赤字は調査チームが分かりやすく加工したのだと思います。
この2Nキメラのゲル写真が大問題なんですが、それは後回しです。ただ、若山さんが特許申請の下打ち合わせを理研の知財と行ったというのは重要で、若山さん自身はもう半年後には理研には居ないんです。この下打ち合わせが何であったかということはまだ誰も調査していません。ただ、後に笹井さんが理研の特許として提出した書類にはこの若山研当時の論文記載が残されいて。細胞はACC(アニマルカルスセルズ)とも呼ばれている。特許は嘘のままで受理されるとその後は嘘が発覚すると大変なペナルティが課される。私は若山さんの研究は小保方細胞核使用ntESだと思っていますから、普通に処理していくはずはないとみている。途中から山梨大で引き継いで提出しなおすつもりだったかもしれませんね。笹井さんが入って、自分が理研知財に残していた資料が再度利用されたのかも知れないとも考えています。
若山さんが自分の売り込みに利用しながらも、小保方さんを教育しながら勧誘しようとしていること。そして小保方さん自身の考え方の甘さが相まって何か困った事態になっているという状況がなんとなく理解できるかどうか。まあ、ここはこの程度にしておいて、テラトーマの問題に戻っていきましょう。
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